「瀧谷不動明王寺」の版間の差分
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2016年11月1日 (火) 19:20時点における版
瀧谷不動明王寺 | |
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初不動大法会で賑わう境内 (2007年1月28日) | |
所在地 |
〒584-0058 大阪府富田林市彼方1762 |
位置 | 北緯34度28分35.58秒 東経135度35分42.83秒 / 北緯34.4765500度 東経135.5952306度座標: 北緯34度28分35.58秒 東経135度35分42.83秒 / 北緯34.4765500度 東経135.5952306度 |
山号 | 瀧谷山 |
宗派 | 真言宗智山派 |
本尊 | 不動明王(重要文化財) |
創建年 | (伝)弘仁12年(821年) |
開基 | (伝)空海 |
正式名 | 瀧谷不動明王寺 |
別称 | 滝谷不動、滝谷不動尊 |
札所等 |
日本三不動 近畿三十六不動尊霊場32番 |
文化財 |
不動明王及び二童子立像(重要文化財) 金剛宝珠鈴(府文化財) |
法人番号 | 6120105004770 |
瀧谷不動明王寺(たきだにふどうみょうおうじ)は大阪府富田林市にある真言宗智山派の仏教寺院。日本三不動のひとつ[1]。山号は瀧谷山。正式な寺号は明王寺。
一般には山号の瀧谷山にちなんで滝谷不動、滝谷不動尊と言う。また、「目の神様」「芽の出る不動様」などと呼ばれる。
歴史
寺伝によれば、821年(弘仁12年)に空海が龍泉寺に参籠したときに、国家安泰、万民化益を願い、一刀三礼で不動明王・矜羯羅童子(こんがらどうじ)・制多迦童子(せいたかどうじ)の像を刻み、それら3体の仏像を祀るために諸堂が造営されたことを起源とするという。造営当初は今より、約1km離れた嶽山(だけやま)の中腹にあり、広壮優美な堂塔・伽藍が整えられていたという。
南北朝時代になると楠木正成が嶽山に築城し、守護仏として瀧谷不動明王寺の不動明王を崇敬した。1360年(正平15年)に足利義詮が獄山城・金胎寺城(こんたいじじょう)を攻め、そのときの兵火で諸堂が焼失した。伝承によれば、このときに不動明王・矜羯羅童子・制多迦童子は滝の下に移されて焼失を免れた。その後、盲目の老僧が現れて、瀧谷不動明王寺の不動明王の霊験を人々に説いて、二間四面の小堂を建立して礼拝していたが、まもなく老僧は晴眼(せいがん)(眼が見えること)になり、姿を消したという。この盲目の老僧は、弘法大師の化身であるとも、また、弘法大師が作った不動明王が霊験あらたかであることを教えたと伝えられている。この説話により、眼病平癒を願う参詣者が多い。
1462年(寛正3年)に畠山政長と畠山義就との間で獄山において合戦があり、そのときの兵火で再び焼失。慶長年間(1596年~1615年)に三度目の再興が行われて、現在に至っている。
信仰
毎日祈祷がつとめられており、本堂では厄除けや商売繁盛など様々な願いの成就を祈願する護摩祈祷を受けることができる。但し、月に一度の仏具磨きの日{毎月25日(日・祝日の場合は翌26日)}は日中の祈祷がないので注意が必要。 境内には、法楽殿(交通安全祈願所)があり、毎月28日と節分の日を除く毎日、自動車・バイクなどの車両と祈願者がともに、法楽殿前で祈祷を受けることができる。 毎月28日が本尊 不動明王の縁日で沢山の参拝者で賑わい、参道には露店が並ぶ。 本尊には眼病平癒の利益があるとされているので、授与品として眼病平癒のお守り(晴眼守)がある。
札所
近畿三十六不動尊霊場第32番霊場
文化財
- 重要文化財
- 木造不動明王二童子像 - 寺伝に空海の作というが、実際は後述のように平安時代後期・11世紀末の作である。1958年、これらの像の解体修理を実施した際、不動明王像の像内に寛治8年(1094年)の墨書が発見され、矜羯羅童子像の内部からは永長2年(1097年)の年記のある紙片が見つかった。このことから像の制作は、1094年 - 1097年頃に完成したことがわかる。一木で像の大体の部分を刻んだ後、像全体を前後に割り放して内刳りを施した「一木割矧ぎ造」という技法で制作されている。
年中行事
- 1月:修正会、 初不動大法会
- 2月:節分会厄除け祈願大祭
- 3月:釈尊降誕会花まつり
- 5月:柴灯大護摩供春季大祭
- 7月:観世音夏祭り
- 8月:盂蘭盆施餓鬼会、 地蔵盆
- 9月:秋季大祭
- 12月:納め不動
交通アクセス
公共交通
車
- 国道170号旧道・錦織(高橋)交差点(滝谷不動駅前)から府道202号森屋狭山線を東へすぐ。
- (ただし縁日には滝谷不動駅からの道路が車両通行止めとなるので、次項の東側からのアクセスしかできなくなる。)
- 国道170号旧道・本町交差点(富田林駅前)から府道705号富田林五條線、府道201号甘南備川向線を経て、中佐備交点で府道202号を西へすぐ。
- (こちら側に駐車場がある。また、縁日に運行される富田林駅方面への路線バスのバス停もこちら側にある。)
参考文献
- 『解説版新指定重要文化財 3 彫刻』、毎日新聞社、1981
外部リンク
脚注
- ^ いずれの寺院をもって「日本三不動」と見なすかについては諸説ある。