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ズメウ 2015年1月9日 03:07 UTC の版を参照し民話の簡単なあらすじを記載、{{Cite book}}で参考文献情報を整備、脚注を注釈と出典に分け出典は姓年参照、参考文献にない記述は除去または要出 |
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'''ズメウ'''(Zmeu)とは主に、[[ルーマニア]]の[[民話]]に登場する[[ドラゴン]]またはドラゴン風の[[龍人]](竜人)をいう<ref>{{harvnb|住谷|1980}} pp. 366-367.</ref>。[[ギリシャ]]など他の東欧の民話にも同様の怪物がみられる。 |
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ルーマニア民話にみられる龍人の例として、たとえば「勇士アゲラン」に登場するサルコテア王、アラム王(銅龍)、アルジンツァン王(銀龍)、アウラール王(金龍)、アゲマント王がいる。これらの龍人は、龍人のように強い上に神通力のある鉄砲を用いているとはいえ人間であるアゲランにたやすく殺されている。また、アゲマント王の娘であるスクリピチョアーサ姫(光輝姫)は、アゲランの心も捕らえる美しい女性だとされている。しかしその継母であるズブルチャは、アゲランに襲いかかる際には、顎が東西に届く程に大きく口を開けたと描写されている<ref>{{harvnb|直野訳|1980}}</ref>。 |
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民話「勇士ペトレアとイレアナ」に登場する龍人は、元々7人兄弟だったが、ペトレアに6人までが殺され、1人は外見が美しかったために命は取られなかったが監禁される。龍人達が居住していた豪華な館はペトレアと彼の母親に占拠された。ペトレアは母親に、龍人がいる部屋に入ることを禁じた。しかし母親は彼の留守中に部屋に入り、美しい男性の姿をした龍人を見つけて言葉を交わすうちに、互いに親しくなる。龍人といつも一緒に過ごしたくなった母親は息子を殺すことにし、龍人は彼女に様々な方法を助言する<ref>{{harvnb|住谷訳|1980}}</ref>。 |
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ギリシャのズメウは愚か者の大食で40人もの兄弟を持つ。姿は醜く[[オーガ]]のようであり、ときおり女性を誘拐する山怪として登場する。<ref>「世界の民話4 東欧 Ⅰ」小沢俊夫・飯豊直男訳、ぎょうせい、1977,pp188-194.「ひげなしと竜人」より。</ref> |
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*直野敦・住谷春也「ルーマニアの民話」恒文社1980,pp141-160.「勇士アゲラン」 |
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*直野敦・住谷春也「ルーマニアの民話」恒文社1980,pp171-194.「勇士ペトレアとイレアナ」 |
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*小沢俊夫・飯豊直男訳「世界の民話4 東欧 Ⅰ」ぎょうせい1977,pp188-194.「ひげなしと竜人」 |
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*マシューバンソン著、松田和也訳「吸血鬼の事典」青土社,2004. |
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=== 他の東欧民話 === |
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ギリシャではドラーケ(竜人)とも呼ばれ<ref>[[#小沢編・飯豊訳 1977|小沢編・飯豊訳 1977]], p. 188.</ref>、しばしば愚か者で40人もの兄弟を持つとされる。姿は人間に似ているが醜く{{要出典範囲|[[オーガ]]のようであり|date=2015年5月}}、ときおり女性を誘拐する山怪として登場する<ref>[[#小沢編・飯豊訳 1977|小沢編・飯豊訳 1977]], pp. 188-194.</ref>。 |
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*[[フェルニゲシュ]] |
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=== 出典 === |
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* (小沢編・飯豊訳 1977){{Cite book|和書|editor=[[小澤俊夫|小沢俊夫]]編 |others=飯豊直男訳 |title=世界の民話4 東欧 I |publisher=[[ぎょうせい]] |date=1977-06 |id={{全国書誌番号|77018599}} |chapter=ひげなしと竜人 |pages=188-194 |ref=小沢編・飯豊訳 1977 }} |
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* {{Cite book|和書|others=[[直野敦]]、[[住谷春也]]共訳編 |title=ルーマニアの民話 |publisher=[[恒文社]] |date=1980-07 |id={{全国書誌番号|81016050}} }} |
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* (バンソン 2004){{Cite book|和書|last=バンソン |first=マシュー |authorlink=:en:Matthew Bunson |others=[[松田和也]] |title=吸血鬼の事典 |date=2004-12 |publisher=[[青土社]] |isbn=978-4-7917-5350-5 |ref=バンソン 2004 }} |
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* [[フェルニゲシュ]] - [[ハンガリー]]の民話に登場する龍 |
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2015年5月10日 (日) 14:58時点における版
ズメウ(Zmeu)とは主に、ルーマニアの民話に登場するドラゴンまたはドラゴン風の龍人(竜人)をいう[1]。ギリシャなど他の東欧の民話にも同様の怪物がみられる。
説明
ルーマニア民話
ルーマニア民話にみられる龍人の例として、たとえば「勇士アゲラン」に登場するサルコテア王、アラム王(銅龍)、アルジンツァン王(銀龍)、アウラール王(金龍)、アゲマント王がいる。これらの龍人は、龍人のように強い上に神通力のある鉄砲を用いているとはいえ人間であるアゲランにたやすく殺されている。また、アゲマント王の娘であるスクリピチョアーサ姫(光輝姫)は、アゲランの心も捕らえる美しい女性だとされている。しかしその継母であるズブルチャは、アゲランに襲いかかる際には、顎が東西に届く程に大きく口を開けたと描写されている[2]。
民話「勇士ペトレアとイレアナ」に登場する龍人は、元々7人兄弟だったが、ペトレアに6人までが殺され、1人は外見が美しかったために命は取られなかったが監禁される。龍人達が居住していた豪華な館はペトレアと彼の母親に占拠された。ペトレアは母親に、龍人がいる部屋に入ることを禁じた。しかし母親は彼の留守中に部屋に入り、美しい男性の姿をした龍人を見つけて言葉を交わすうちに、互いに親しくなる。龍人といつも一緒に過ごしたくなった母親は息子を殺すことにし、龍人は彼女に様々な方法を助言する[3]。
一方、ルーマニアには別の側面を持つズメウ達もいる。それは幽霊や吸血鬼のような存在である。長い炎のような姿だが家に入ると人間に化ける。トランシルヴァニアでは若い少女の姿をしながら羊飼いを誘惑して羊もろとも性交をするという。貞操を守るためにはにんにくとクサノオウと蜜蝋を混ぜたものが有効とされ、ルーマニアの吸血鬼伝承と混在している[4]。
ズメウは黄金の林檎を盗んできた説話もあり、勇者に退治されるという[注釈 1]。
なお、ルーマニアでは普通のドラゴンもズメウと呼ばれる。[要出典]
他の東欧民話
ギリシャではドラーケ(竜人)とも呼ばれ[5]、しばしば愚か者で40人もの兄弟を持つとされる。姿は人間に似ているが醜くオーガのようであり[要出典]、ときおり女性を誘拐する山怪として登場する[6]。
脚注
注釈
- ^ 勇敢なPrâsleaと黄金の林檎(英語版記事「Prâslea the Brave and the Golden Apples」)を参照。
出典
参考文献
- (小沢編・飯豊訳 1977)小沢俊夫編 編「ひげなしと竜人」『世界の民話4 東欧 I』飯豊直男訳、ぎょうせい、1977年6月、188-194頁。全国書誌番号:77018599。
- 『ルーマニアの民話』直野敦、住谷春也共訳編、恒文社、1980年7月。全国書誌番号:81016050。
- (直野訳 1980)フルンク, テオフィル、カンドレア, ジョルジュ著、直野訳「勇士アゲラン」pp. 141-160.
- (住谷訳 1980)スビエーラ, I. G.著、住谷訳「勇士ペトレアとイレアナ」pp. 171-194.
- (住谷 1980)住谷解説「ルーマニア民話の世界」pp. 363-371.
- (バンソン 2004)バンソン, マシュー『吸血鬼の事典』松田和也、青土社、2004年12月。ISBN 978-4-7917-5350-5。