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'''CR機'''(シーアールき)とは[[プリペイドカード]]に対応した[[パチンコ]]遊技機のこと。'''CR'''の意味は、[[1992年]]登場当時は'''CaRd'''の略という説や、'''Card Reserve'''の略とする説など、 |
'''CR機'''(シーアールき)とは[[プリペイドカード]]に対応した[[パチンコ]]遊技機のこと。'''CR'''の意味は、[[1992年]]登場当時は'''CaRd'''の略という説や、'''Card Reserve'''の略とする説など、はっきりしなかった。その後、一部パチンコ攻略誌などが積極的に唱えた'''Card Reader'''の略という説が、現在では主流となっている。ただ、最近では<!--いつ?-->プリペイドカードより[[ICカード]]が主流となっている。 |
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'''CR機'''とは上記のように玉貸しに関する区分なので、[[海物語シリーズ]]に代表される[[デジパチ]]タイプの機種 |
'''CR機'''とは上記のように玉貸しに関する区分なので、[[海物語シリーズ]]に代表される[[デジパチ]]タイプの機種をCR機と呼ぶのは'''間違い'''であり、「'''CR機'''」に対するそれ以外の機種の名称は[[羽根モノ]]、[[普通機]]などではなく「'''[[現金機]]'''」である。事実、現金機のイメージが強い羽根モノタイプの機種でも、「CR - 」の接頭語を持つ機種も少なくない(2012年現在)。 |
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== 概要 == |
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パチンコホールと言えば、今も昔も[[脱税]]の温床となっているが、その対策の建前として、全国共通のプリペイドカードによる売り上げ管理が有効とし、[[1990年]]に「当局の指導」という名目で導入 |
パチンコホールと言えば、今も昔も[[脱税]]の温床となっているが、その対策の建前として、全国共通のプリペイドカードによる売り上げ管理が有効とし、[[1990年]]に「当局の指導」という名目で導入を開始した。 |
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* 東日本を地盤としたパッキーカードを販売していた[[日本レジャーカードシステム]](現在は[[三共 (パチンコ)|SANKYO]]系の[[日本ゲームカード]]に吸収合併される)の出資者に警察の共済組織「[[たいよう共済]]」がある。 |
* 東日本を地盤としたパッキーカードを販売していた[[日本レジャーカードシステム]](現在は[[三共 (パチンコ)|SANKYO]]系の[[日本ゲームカード]]に吸収合併される)の出資者に警察の共済組織「[[たいよう共済]]」がある。 |
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CR機導入当初は、ホール内の販売機でプリペイドカードを購入後、パチンコ台横のカードリーダーに差し込んで遊技するシステムが主流であったが、残高が無くなるとカードを再購入するためにその都度席を離れなければならない、販売機の前で行列ができることがある、といった不便さから、現在ではこのシステムを採用しているホールは大都市ではまずなくなり、地方都市を中心にごく少数となった。 |
CR機導入当初は、ホール内の販売機でプリペイドカードを購入後、パチンコ台横のカードリーダーに差し込んで遊技するシステムが主流であったが、残高が無くなるとカードを再購入するためにその都度席を離れなければならない、販売機の前で行列ができることがある、といった不便さから、現在ではこのシステムを採用しているホールは大都市ではまずなくなり、地方都市を中心にごく少数となった。 |
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現在、殆どのホールでは、事前にプリペイドカードを購入するのではなく、紙幣(一部に硬貨も受け付けるものもあり)をそのままパチンコ台横の挿入口に差し込めば遊技できるシステムになっている。同様の理由でCRユニットとは別に玉貸機を設置し、そこから玉を貸し出す形にしているところもある。また、二千円以上の高額紙幣に対応した挿入口を備えたホールも増えつつある。そのようなCRユニットでは、高額紙幣を投入して残高がある場合は、残高が記録された[[ICカード]](ホールによりICコインやICスティック)が出てくるようになっている。 |
現在、殆どのホールでは、事前にプリペイドカードを購入するのではなく、紙幣(一部に硬貨も受け付けるものもあり)をそのままパチンコ台横の挿入口に差し込めば遊技できるシステムになっている。同様の理由でCRユニットとは別に玉貸機を設置し、そこから玉を貸し出す形にしているところもある。また、二千円以上の高額紙幣に対応した挿入口を備えたホールも増えつつある。そのようなCRユニットでは、高額紙幣を投入して残高がある場合は、残高が記録された[[ICカード]](ホールによりICコインやICスティック)が出てくるようになっている。 |
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CR機導入の際には、コスト増(他に、脱税しにくくなるといった部分も)への懸念から、パチンコ台メーカー、ホールともに反対意見が相次いだが、パチンコ台の大当りにおける[[確率変動]](確変)機能の付加を許可する |
CR機導入の際には、コスト増(他に、脱税しにくくなるといった部分も)への懸念から、パチンコ台メーカー、ホールともに反対意見が相次いだが、パチンコ台の大当りにおける[[確率変動]](確変)機能の付加を許可することを条件に、CR機導入を促した経緯がある(現金機では小当たりの確変→[[時間短縮 (パチンコ)|時短]]のみ)。ただ、上記のように、現金を台横の挿入口に差し込んでいるホールが主流となっている現状では、その差別化はあまり意味を為さないものとなっている。 |
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CR機には、本体に直接読取装置が付いている物と、外部の読み取り機を接続する物がある。また、内規により型名の接頭辞を「CR」とするようになっている(「'''CR'''新海物語」など)。 |
CR機には、本体に直接読取装置が付いている物と、外部の読み取り機を接続する物がある。また、内規により型名の接頭辞を「CR」とするようになっている(「'''CR'''新海物語」など)。 |
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そうした状況が一変しCR機が爆発的に普及するようになったきっかけと言われるのが、[[1993年]]11月に起こった「[[ダービー物語]]事件」である。「[[ダービー物語]]事件」によって、埼玉県内のホールおよびメーカーである[[平和 (パチンコ)|平和]]から逮捕者が出るなどの騒動となった。この事件の直前にも、パチンコメーカーの組合である[[日本遊技機工業組合]](日工組)が現金タイプの連チャン機自粛を決定しており、そうした一連の動きにより、現金機の[[連チャン]]が厳しく規制される一方、CR機の普及を図った当局は、CR機に限って確率変動などの連チャン機能を認めるなど、ダブルスタンダードの動きが当然となった。 |
そうした状況が一変しCR機が爆発的に普及するようになったきっかけと言われるのが、[[1993年]]11月に起こった「[[ダービー物語]]事件」である。「[[ダービー物語]]事件」によって、埼玉県内のホールおよびメーカーである[[平和 (パチンコ)|平和]]から逮捕者が出るなどの騒動となった。この事件の直前にも、パチンコメーカーの組合である[[日本遊技機工業組合]](日工組)が現金タイプの連チャン機自粛を決定しており、そうした一連の動きにより、現金機の[[連チャン]]が厳しく規制される一方、CR機の普及を図った当局は、CR機に限って確率変動などの連チャン機能を認めるなど、ダブルスタンダードの動きが当然となった。 |
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この年、西陣より発売された「[[CR花満開]]」は5万台以上のヒットを記録 |
この年、西陣より発売された「[[CR花満開]]」は5万台以上のヒットを記録(西陣は途中で販売を自粛)し、CR機が現金機にとって代わる大きなきっかけとなった。「CR花満開」はそれまでのCR確変とは大きく異なり、<!--大当たり確率の変動に加え、保留玉連チャン、数珠繋ぎ、通常時における電チュー長時間開放など何でもありのスペックで、-->激しい爆発力が特徴であった。その後も、連チャン率80%を誇る「[[CRビッキーチャンス]]」を筆頭に過激台が次々と登場するようになり、今度は射幸性の高さが社会問題となった。 |
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== 変造カード問題 == |
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変造カードとは、使用済みプリペイドカードの磁気情報を改ざんし、再度遊技できるようにカードのことで、都会のパチンコ街では外国人などによる変造カードの露商風景が日常的に見られた時期もあった。当初はパチンコ店もこうした偽造カードの摘発に力を注いでいたが、そのうちパチンコ店自らがそうしたカードを使って売上を増やす犯罪が増え、大きな問題となった。 |
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CR機で客が遊技すると、その情報はいったんプリペイドカード会社に集められ、どの店でどれだけ売上があったか詳細にわかる仕組みになっている。パチンコ店には、その売上に応じてカード会社から売上金が振り込まれるシステムであった。この仕組みに目をつけた一部のパチンコ店は、閉店時などに自店の台で変造カードを使って架空の売上を計上するようになる。しかしこの方法では、店内で売れたカードの枚数と、台で遊技したカードの枚数との誤差が大きくなるため、自店内で正規のカードを購入し、これを変造カードの集団に売りさばく手法をとっていた。これにより、 |
CR機で客が遊技すると、その情報はいったんプリペイドカード会社に集められ、どの店でどれだけ売上があったか詳細にわかる仕組みになっている。パチンコ店には、その売上に応じてカード会社から売上金が振り込まれるシステムであった。この仕組みに目をつけた一部のパチンコ店は、閉店時などに自店の台で変造カードを使って架空の売上を計上するようになる。しかしこの方法では、店内で売れたカードの枚数と、台で遊技したカードの枚数との誤差が大きくなるため、自店内で正規のカードを購入し、これを変造カードの集団に売りさばく手法をとっていた。これにより、本物と全く同じ変造カードが流通するようになり、事態は複雑化した。こうした手法により、[[1995年]]にはカード会社の被害額は630億円以上にも及んだ。 |
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こうした事態を受け、[[1995年]]には5000円、[[1996年]]には1万円券の高額券を廃止するなどの措置がとられ、その後、地域別カードの導入、ID管理化といった不正対策が施されて現在に至る。 |
こうした事態を受け、[[1995年]]には5000円、[[1996年]]には1万円券の高額券を廃止するなどの措置がとられ、その後、地域別カードの導入、ID管理化といった不正対策が施されて現在に至る。 |
2012年7月14日 (土) 08:44時点における版
CR機(シーアールき)とはプリペイドカードに対応したパチンコ遊技機のこと。CRの意味は、1992年登場当時はCaRdの略という説や、Card Reserveの略とする説など、はっきりしなかった。その後、一部パチンコ攻略誌などが積極的に唱えたCard Readerの略という説が、現在では主流となっている。ただ、最近ではプリペイドカードよりICカードが主流となっている。
CR機とは上記のように玉貸しに関する区分なので、海物語シリーズに代表されるデジパチタイプの機種をCR機と呼ぶのは間違いであり、「CR機」に対するそれ以外の機種の名称は羽根モノ、普通機などではなく「現金機」である。事実、現金機のイメージが強い羽根モノタイプの機種でも、「CR - 」の接頭語を持つ機種も少なくない(2012年現在)。
概要
パチンコホールと言えば、今も昔も脱税の温床となっているが、その対策の建前として、全国共通のプリペイドカードによる売り上げ管理が有効とし、1990年に「当局の指導」という名目で導入を開始した。
- 東日本を地盤としたパッキーカードを販売していた日本レジャーカードシステム(現在はSANKYO系の日本ゲームカードに吸収合併される)の出資者に警察の共済組織「たいよう共済」がある。
CR機導入当初は、ホール内の販売機でプリペイドカードを購入後、パチンコ台横のカードリーダーに差し込んで遊技するシステムが主流であったが、残高が無くなるとカードを再購入するためにその都度席を離れなければならない、販売機の前で行列ができることがある、といった不便さから、現在ではこのシステムを採用しているホールは大都市ではまずなくなり、地方都市を中心にごく少数となった。
現在、殆どのホールでは、事前にプリペイドカードを購入するのではなく、紙幣(一部に硬貨も受け付けるものもあり)をそのままパチンコ台横の挿入口に差し込めば遊技できるシステムになっている。同様の理由でCRユニットとは別に玉貸機を設置し、そこから玉を貸し出す形にしているところもある。また、二千円以上の高額紙幣に対応した挿入口を備えたホールも増えつつある。そのようなCRユニットでは、高額紙幣を投入して残高がある場合は、残高が記録されたICカード(ホールによりICコインやICスティック)が出てくるようになっている。
CR機導入の際には、コスト増(他に、脱税しにくくなるといった部分も)への懸念から、パチンコ台メーカー、ホールともに反対意見が相次いだが、パチンコ台の大当りにおける確率変動(確変)機能の付加を許可することを条件に、CR機導入を促した経緯がある(現金機では小当たりの確変→時短のみ)。ただ、上記のように、現金を台横の挿入口に差し込んでいるホールが主流となっている現状では、その差別化はあまり意味を為さないものとなっている。
CR機には、本体に直接読取装置が付いている物と、外部の読み取り機を接続する物がある。また、内規により型名の接頭辞を「CR」とするようになっている(「CR新海物語」など)。
歴史
初のCR機は1992年8月、6メーカーから同時発表された。京楽の「CRフラワーショップ」、西陣の「CRうちどめくん」、SANKYOの「CRフィーバーウィンダム」、ニューギンの「CRエキサイトロイヤル」、三洋の「CRミラージュナイト」、そして竹屋の「CRノーザ」である。同年中には、これらに続いて平和の「CRシグマ」、大一商会の「CRエルドラド」、マルホンの「CRワンダフル」も、それぞれ各社のCR一号機として登場している。CR機登場後しばらくは、導入コストがかかったり現金機の連チャン機が市場を席巻していたことなどもあり、全体的にヒット機種もないまま販売台数もさほど伸びず、各メーカー、ホールとも様子見気分が強かった。
そうした状況が一変しCR機が爆発的に普及するようになったきっかけと言われるのが、1993年11月に起こった「ダービー物語事件」である。「ダービー物語事件」によって、埼玉県内のホールおよびメーカーである平和から逮捕者が出るなどの騒動となった。この事件の直前にも、パチンコメーカーの組合である日本遊技機工業組合(日工組)が現金タイプの連チャン機自粛を決定しており、そうした一連の動きにより、現金機の連チャンが厳しく規制される一方、CR機の普及を図った当局は、CR機に限って確率変動などの連チャン機能を認めるなど、ダブルスタンダードの動きが当然となった。
この年、西陣より発売された「CR花満開」は5万台以上のヒットを記録(西陣は途中で販売を自粛)し、CR機が現金機にとって代わる大きなきっかけとなった。「CR花満開」はそれまでのCR確変とは大きく異なり、激しい爆発力が特徴であった。その後も、連チャン率80%を誇る「CRビッキーチャンス」を筆頭に過激台が次々と登場するようになり、今度は射幸性の高さが社会問題となった。
変造カード問題
変造カードとは、使用済みプリペイドカードの磁気情報を改ざんし、再度遊技できるようにカードのことで、都会のパチンコ街では外国人などによる変造カードの露商風景が日常的に見られた時期もあった。当初はパチンコ店もこうした偽造カードの摘発に力を注いでいたが、そのうちパチンコ店自らがそうしたカードを使って売上を増やす犯罪が増え、大きな問題となった。
CR機で客が遊技すると、その情報はいったんプリペイドカード会社に集められ、どの店でどれだけ売上があったか詳細にわかる仕組みになっている。パチンコ店には、その売上に応じてカード会社から売上金が振り込まれるシステムであった。この仕組みに目をつけた一部のパチンコ店は、閉店時などに自店の台で変造カードを使って架空の売上を計上するようになる。しかしこの方法では、店内で売れたカードの枚数と、台で遊技したカードの枚数との誤差が大きくなるため、自店内で正規のカードを購入し、これを変造カードの集団に売りさばく手法をとっていた。これにより、本物と全く同じ変造カードが流通するようになり、事態は複雑化した。こうした手法により、1995年にはカード会社の被害額は630億円以上にも及んだ。
こうした事態を受け、1995年には5000円、1996年には1万円券の高額券を廃止するなどの措置がとられ、その後、地域別カードの導入、ID管理化といった不正対策が施されて現在に至る。
パチスロのCR機対応
パチスロについてはかつてCR機能が試験的に導入されたことがあったが、当時は普及せずに終わった。しかし2004年に改正・施行された機械規則に、全てのパチスロ機にCRユニットと接続できるインタフェースを備えることが盛り込まれ、2006年にはアビリットがパチスロ版CR機の第一弾として「CSスロ原人」を発売するなどしたが、業界全体で見ればCR機能への対応は全く進んでいない。
なおパチスロにおいては、パチンコとの区別のためにカード対応機のことを「CS (Card Slot) 機」と呼ぶことが決定しており、今後発売される対応機種(5号機以降)には全て型式名の接頭辞に「CS」が付けられる。(ただしパロットは遊技にパチンコ玉を使う関係上、型式名の接頭辞は「CP」もしくは「CRP」となる)
ちなみに4号機にも一部「CR - 」の接頭辞を持つ機種が存在するが(「CRすーぱー福の神」(山佐)など)、この場合は「パチンコのCR機のような確変機能を搭載している」という意味で使われており、特にCRユニットとの接続が可能になっているわけではないので注意が必要である(「CRすーぱー福の神」の保安通信協会における型式名は「センリョウバコ2003」となっており、型式名に「CR」も「CS」も付いていない)。