「ドン・ウィルソン (ギタリスト)」の版間の差分
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最初に手にした楽器は[[ティップル]]という10弦の楽器で、その後[[トミー・ドーシー]]に憧れて[[トロンボーン]]のレッスンを受ける。やがてティップルからギターに持ち替え、高校時代に[[レスリング]]の選手としてステートチャンピオンを目指す。高校卒業後は片手間仕事を務めた後に陸軍に入隊、[[マーチングバンド]]のメンバーとしてトロンボーンを担当する。除隊後は中古車のセールスマンや建築現場の仕事をしながらギターの練習を重ねる。 |
最初に手にした楽器は[[ティップル]]という10弦の楽器で、その後[[トミー・ドーシー]]に憧れて[[トロンボーン]]のレッスンを受ける。やがてティップルからギターに持ち替え、高校時代に[[レスリング]]の選手としてステートチャンピオンを目指す。高校卒業後は片手間仕事を務めた後に陸軍に入隊、[[マーチングバンド]]のメンバーとしてトロンボーンを担当する。除隊後は中古車のセールスマンや建築現場の仕事をしながらギターの練習を重ねる。 |
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そして[[1959年]]のある日、当時勤務していた |
そして[[1959年]]のある日、当時勤務していた中古車ディーラーにたまたま訪れた[[ボブ・ボーグル]]と出会い、たまたまリアシートに載せてあったギターケースを見つけたことから、音楽の話で二人は意気投合し、ボブの口利きによってボブの勤める建設会社に転職、そして夜はさまざまなパーティーやクラブなどで演奏するようになった(当時のレパートリーは[[レス・ポール]]や[[チェット・アトキンス]]等をアレンジした物)。そしてドンの母親ジョシーの助力を得て、プライベートレーベル(現在で言う所の「[[インディーズ]]」)"BlueHorizon"を立ち上げる。結成当時は"Versatones(ヴァーサトーンズ)"を名乗っていたが、後にジョシーのアイデアにより、"TheVentures(ザ・ベンチャーズ)"と改名、ここにザ・ベンチャーズの栄光の歴史が始まる。 |
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ステージの上ではおどけて見せたり、コミカルなシーンを演出する等、ショーマンシップ溢れる天性のエンターテイナーである。インタビューの場に於いてもウィットに富んだジョークを飛ばす等、常にその場を和ませるバンドのムードメイカーでもある。近年はパソコンに熱中していて、[[ネットサーフィン]]を楽しんでいるという。また大の[[居酒屋]]ファン。 |
ステージの上ではおどけて見せたり、コミカルなシーンを演出する等、ショーマンシップ溢れる天性のエンターテイナーである。インタビューの場に於いてもウィットに富んだジョークを飛ばす等、常にその場を和ませるバンドのムードメイカーでもある。近年はパソコンに熱中していて、[[ネットサーフィン]]を楽しんでいるという。また大の[[居酒屋]]ファン。 |
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==音楽性== |
==音楽性== |
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⚫ | ドンの演奏は、基本的に[[リードギター]]の[[バッキング]]を担当するリズムギターであり、メインになることは無い。しかし、弦を掻き鳴らすノイズを盛り込んだり、歯切れのいい[[コードストローク]]をリズミカルに展開することから、「リードを弾かないリードギター」と言われることもある、まさしく「リズムギター」に相応しいカラフルなフレーズを展開する。近年は「[[パイプライン]]」や「[[ダイアモンドヘッド]]」等で聴く事ができる、日本中に[[エレキブーム]]を巻き起こした「テケテケテケテケ…」の際に、最後の3~5[[フレット]]辺りで他の弦を激しく掻き鳴らし、[[スプリングリバーブ]]を暴れさせて激しい音を出す等、リバーブという[[エフェクター]]の効果を最大限に生かした、音に劇的な効果を与える技を加えている。 |
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彼自身の音楽性は、自身も語っているように若い頃から聴いてきた[[チェット・アトキンス]]や[[レス・ポール]]等のカントリーやジャズが主な物となっている。メジャーヒットとなった「ウォーク・ドント・ラン」が[[ザ・ベンチャーズ]]の項でも触れられているように、チェット・アトキンスの演奏した物をカントリースタイルの[[ギターソロ]]からバンド形態の[[ロックンロール]]にアレンジし直して演奏している事からもそれは明らかである。 |
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⚫ | ドンの演奏は、基本的に[[リードギター]]の[[バッキング]]を担当するリズムギターであり、メインになることは無い。しかし、弦を掻き鳴らすノイズを盛り込んだり、歯切れのいい[[コードストローク]]をリズミカルに展開することから、「リードを弾かないリード |
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1990年くらいからはリバーブを極端に効かせた演奏をするようになり、「テケテケ」も上記のように様変わりしていった。 |
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曲によって[[ピック]]の厚みを変えるのが特徴である。「テケテケ」には厚めの"Medium"を用い、腰のある太いトーンを得て、コードストロークによる楽曲では薄めのピックに持ち替え、コードを刻む歯切れのよいトーンを得る様にしている点が特徴である。ピックの持ち方は親指、人差し指、中指でつまむように持ち、またピックを弦に当てるアングルをジャズギタリストに多く見られるような逆アングルで、特に「テケテケ」を弾く際に用いている。弦は現在GHS社製の.011~.050という、太目のミディアムゲージを使用している。 |
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一方ライブでは安定したリズムキープが出来ずにメンバーから苦笑いがでたり、コードを間違えたりすることもある。 |
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ベンチャーズのメンバーの中でも、最も[[アーミング]]を多用している。特に[[フェンダー・ジャズマスター]]を使用する際には、アームを後ろ側に回してギター自体に強く揺さぶりを掛けるようにして強力な[[ビブラート]]を掛ける事があった。[[モズライト]]や現在使用している[[アリア (楽器ブランド)|アリア]]のベンチャーズモデルVM-2001ではアームを後ろに回さずにアーミングする。 |
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== 使用機材 == |
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*[[アリア (楽器ブランド)|アリア]]・ベンチャーズモデル |
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*[[Roland]] JC-120 |
*[[Roland]] JC-120 |
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*フェンダー・[[バンドマスター]] |
*フェンダー・[[バンドマスター]] |
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*[[楽器メーカー|カノウプス]]・サーフ・リバーブ・アンプ |
*[[楽器メーカー|カノウプス]]・サーフ・リバーブ・アンプ |
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==エピソード== |
==エピソード== |
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[[ジェフ・バクスター]]は1970年代から既に彼からの影響を公言していた。安定したリズムバッキングを学ぶ事が出来たとインタビューで語っていた事がある。「ドンやボブのようなギタリストになりたいのですが、どうしたらいいでしょうか?」とファンレターを送ったら、「[[フェンダー (楽器メーカー)|フェンダー]]の[[ジャズマスター]]を買おう」との返事が届いたので、小遣いやアルバイトで稼いだ金を手に楽器店に買いに行ったという。 |
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*ベンチャーズを象徴するアイコンとされる[[モズライト]]のギターは、ドン・ウィルソン本人は楽器としてのクオリティはある程度は認めていたものの、モズライトの特徴でもあった極端に細いネックとリズムギターにはパワフルすぎるピックアップが好みではなかったようで、度々改善をセミー・モズレーに求めていたが、結局意見を取り入れられることは無く、セミー・モズレー個人に対してもあまり良い印象は無いようである。1980年代にセミー・モズレーが特別に製作しプレゼントしたモズライトのカスタムギターを、ステージでのサブギターとしてスタンバイさせていた事があったが、実際に使用することは滅多に無かったようである。アーチドトップの美しいラインは気に入っていた為、現在発売されている[[アリア (楽器ブランド)|アリア]]のベンチャーズモデルのギターにはモズライトに取り入れられていた特徴が多分に盛り込まれている。 |
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*[[トミー・テデスコ]]が在籍していたバンド、Tボーンズのダニー・ハミルトン(リードギター)とジャド・ハミルトン(ベース)兄弟が、1960年代に一時彼の自宅に居候していた事がある。その当時書き下ろした曲の中の一つが「ダイアモンドヘッド」。これをベンチャーズが取り上げてヒットさせたため、日本ではTボーンズを'''「ベンチャーズの弟分」'''として売り出していた事がある。その後も幾つかダニー・ハミルトンはベンチャーズのために幾つか書き下ろしている。 |
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2009年7月11日 (土) 17:13時点における版
ドン・ウィルソン | |
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出生名 | Donald Lee Wilson |
生誕 | 1933年2月10日 |
出身地 | アメリカ合衆国 ワシントン州タコマ |
ジャンル | ロック |
職業 |
ギタリスト シンガー |
担当楽器 | エレクトリックギター |
ドナルド・リー「ドン」・ウィルソン (Donald Lee "Don" Wilson, 1933年2月10日 - )は、アメリカ合衆国のギタリスト。ワシントン州タコマ出身。ザ・ベンチャーズのオリジナルメンバーでリズムギター担当。
略歴
最初に手にした楽器はティップルという10弦の楽器で、その後トミー・ドーシーに憧れてトロンボーンのレッスンを受ける。やがてティップルからギターに持ち替え、高校時代にレスリングの選手としてステートチャンピオンを目指す。高校卒業後は片手間仕事を務めた後に陸軍に入隊、マーチングバンドのメンバーとしてトロンボーンを担当する。除隊後は中古車のセールスマンや建築現場の仕事をしながらギターの練習を重ねる。
そして1959年のある日、当時勤務していた中古車ディーラーにたまたま訪れたボブ・ボーグルと出会い、たまたまリアシートに載せてあったギターケースを見つけたことから、音楽の話で二人は意気投合し、ボブの口利きによってボブの勤める建設会社に転職、そして夜はさまざまなパーティーやクラブなどで演奏するようになった(当時のレパートリーはレス・ポールやチェット・アトキンス等をアレンジした物)。そしてドンの母親ジョシーの助力を得て、プライベートレーベル(現在で言う所の「インディーズ」)"BlueHorizon"を立ち上げる。結成当時は"Versatones(ヴァーサトーンズ)"を名乗っていたが、後にジョシーのアイデアにより、"TheVentures(ザ・ベンチャーズ)"と改名、ここにザ・ベンチャーズの栄光の歴史が始まる。
ステージの上ではおどけて見せたり、コミカルなシーンを演出する等、ショーマンシップ溢れる天性のエンターテイナーである。インタビューの場に於いてもウィットに富んだジョークを飛ばす等、常にその場を和ませるバンドのムードメイカーでもある。近年はパソコンに熱中していて、ネットサーフィンを楽しんでいるという。また大の居酒屋ファン。
音楽性
ドンの演奏は、基本的にリードギターのバッキングを担当するリズムギターであり、メインになることは無い。しかし、弦を掻き鳴らすノイズを盛り込んだり、歯切れのいいコードストロークをリズミカルに展開することから、「リードを弾かないリードギター」と言われることもある、まさしく「リズムギター」に相応しいカラフルなフレーズを展開する。近年は「パイプライン」や「ダイアモンドヘッド」等で聴く事ができる、日本中にエレキブームを巻き起こした「テケテケテケテケ…」の際に、最後の3~5フレット辺りで他の弦を激しく掻き鳴らし、スプリングリバーブを暴れさせて激しい音を出す等、リバーブというエフェクターの効果を最大限に生かした、音に劇的な効果を与える技を加えている。
ライブでは、リズムギターのみならず2~3曲ボーカルを披露する。尚ベンチャーズの曲で"The Twomp"というボーカル曲があるが、この曲は元々ドン・ウィルソン本人のソロ名義でリリースされていたものである。
1990年くらいからはリバーブを極端に効かせた演奏をするようになり、「テケテケ」も上記のように様変わりしていった。
一方ライブでは安定したリズムキープが出来ずにメンバーから苦笑いがでたり、コードを間違えたりすることもある。
使用機材
- モズライト・ベンチャーズモデル
- モズライト・コンボ
- フェンダー・ジャズマスター※フェンダージャパンからシグネイチャーモデルも出ていたが、本人は1966年製を愛用していた
- ギブソン・SG
- アリア・ベンチャーズモデル
- Roland JC-120
- フェンダー・バンドマスター
- カノウプス・サーフ・リバーブ・アンプ
エピソード
ジェフ・バクスターは1970年代から既に彼からの影響を公言していた。安定したリズムバッキングを学ぶ事が出来たとインタビューで語っていた事がある。「ドンやボブのようなギタリストになりたいのですが、どうしたらいいでしょうか?」とファンレターを送ったら、「フェンダーのジャズマスターを買おう」との返事が届いたので、小遣いやアルバイトで稼いだ金を手に楽器店に買いに行ったという。