烏口骨

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ダチョウの肩帯。図中の2が烏口骨(前烏口骨)

烏口骨(うこうこつ、coracoid)は、四肢動物肩帯を構成するの一つである。烏喙骨(うかいこつ)、烏啄骨(うたくこつ)とも呼ばれる。

進化[編集]

魚類から両生類に進化するに当たって、肩甲骨の腹側に化骨中心が形成され、肩甲骨と新たに形成された骨との交点に上腕骨との関節窩が形成されるようになった。爬虫類になるとその骨の後方にさらに化骨中心が形成され、肩帯の構成要素の一員となる。広義にはこの二つの骨をまとめて烏口骨(それぞれ anterior coracoid / posterior coracoid とされる)と呼ぶ。ただし狭義には烏口骨と呼ばれるのは爬虫類になって付加された後部の骨だけで、前部の骨は前烏口骨(ぜんうこうこつ、procoracoid)と呼ばれて区別される。

前烏口骨[編集]

両生類で現れた広義の烏口骨は狭義には前烏口骨であり、ながらく肩帯の腹側成分として機能していた。爬虫類になって狭義の烏口骨が現れたが、単弓類以外の多くの系統でその狭義の烏口骨は退化してしまい、現生の爬虫類や鳥類で『烏口骨』と呼ばれているものは狭義の呼称では前烏口骨である。

烏口突起[編集]

ヒトの肩甲骨。左上が烏口突起

哺乳類として原始的な形質を残している単孔類では、前烏口骨・烏口骨ともに残存しているが、有袋類有胎盤類では前烏口骨は完全に消滅し、烏口骨は肩甲骨と癒合してその一部となっている。ヒトの肩甲骨などに残る烏口突起(coracoid process)がそれで、かつての烏口骨の名残である。ヒトなどでは鳥のくちばしのような形をしているためにその名が付いた。

関連項目[編集]