油井一二

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佐久市立近代美術館 油井一二記念館

油井 一二(ゆい いちじ、1909年10月30日 - 1992年7月21日)は日本の実業家(美術商)。

経歴[編集]

長野県北佐久郡三井村香坂(現佐久市香坂)出身。小学校高等科卒業後に上京し、昭和6年(1931年)東亜美術協会の絵画出張販売員となる。同9年(1934年)共同出資により日東美術協会を創立するが、同12年(1937年)から14年(1939年)まで、日中戦争に従軍した。同16年(1941年)、上野広小路に美術店を開いたが、東京大空襲で焼失した。戦後は武者小路実篤の知遇を経て、その作品を扱った。同40年(1965年)「美術年鑑」の権利を創刊者の山田正道から買い取り、「美術年鑑社」として株式会社を設立し、代表取締役社長となった。同46年(1971年)「新美術新聞」を創刊。出版や絵画販売の一方で蒐集した作品の一部を、同52年(1977年)に郷里の佐久市に寄贈し、同58年(1983年)佐久市立近代美術館 油井一二記念館が開館した。

出典[編集]

  • 「現代物故者事典 1991〜1993」日外アソシエーツ、1994年

関連項目[編集]

外部リンク[編集]