東京キリストの教会

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座標: 北緯35度39分54.3秒 東経139度41分17.8秒

東京キリストの教会

東京キリストの教会(とうきょうキリストのきょうかい)は、東京都渋谷区に本拠を置くキリスト教団体。アメリカの『ボストン・ムーブメント/ボストンキリストの教会』(創立者:キップ・マッキーン氏)にルーツを持っている。公式サイトには「聖書を神のことばと信じ、聖書に従い、神と心でつながることを目指している教会」と記されている [1]。1998年ごろの文献において、会員移動の教会倫理の問題で諸教会や超教派団体から弊害や被害の報告が聞かれるとされた[2]

歴史[編集]

東京キリストの教会のルーツである、『ボストン・ムーブメント/ボストンキリストの教会』(創立者:キップ・マッキーン氏)はアメリカの「キリストの教会」というアメリカのプロテスタント主流教派から生じた。成長の早さと弟子としての献身方法でアメリカでも日本でも話題となった。各地の教会は1980年初頭から1998年ごろの成長に関する統計でシカゴの教会50名→2500名。ロンドンの教会8名→1500名。ニューヨークの教会18名→4000名。ジャマイカの教会18名→1000名。東京の教会10名程→1000名であった[2]。2004年7月以降、東京キリストの教会は、「過去を振り返り、悔い改めに専念し、再スタートした」としている[1]

教義[編集]

神を愛し、隣人を愛し、福音を伝える(マルコによる福音書12章28-30節、マタイによる福音書28章18-20節)というスローガンに基づき、日本伝道に向けて活動を行っている。 新旧約聖書66書のみが唯一の神の言葉であり、イエスキリストの十字架の贖いによってのみ、霊的な救いがもたらされる、と教える。 公式サイトの「私たちの信じていること」は以下である[1]

  • 神は唯一の神であり、3つの人格:父と子と聖霊である(マタイによる福音書28章18節-20節)
  • イエスは唯一の道であり、真理であり、命である(ヨハネによる福音書14章6節)
  • 聖書は唯一の神の言葉であり(テモテへの手紙二3章16節-17節)、それゆえ我々はその言葉に献身する
  • 悔い改めとバプテスマは罪の赦しと賜物である聖霊を受けるために必要不可欠である(使徒言行録2章38節)
  • 救いは恵みにより、信仰を通して与えられ、働きによるのではない(エフェソの信徒への手紙2章8節)
  • イエスはわたしたちの時間、お金、関係において主である(ルカによる福音書14章25節-33節)
  • わたしたちは心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、神を愛する(マルコによる福音書12章28節-30節)
  • わたしたちは隣人を自分のように愛する(マルコによる福音書12章28節-31節、ペトロの手紙一1章22節)
  • 互いの関係に献身する(ローマの信徒への手紙12章10節)
  • キリストにおいて成熟し、キリストのようになっていくために互いに助け合う(コロサイの信徒への手紙1章28節)
  • 貧しい人々を愛する(マタイによる福音書25章31節-46節)
  • 失われた人を捜して救う(マタイによる福音書28章18節-20節、ペトロの手紙二3章9節)

姉妹教会[編集]

2017年時点で大阪・名古屋・福岡・札幌・仙台・沖縄に姉妹教会がある[1]

批判、被害報告[編集]

  • 福音派尾形守による著書『異端見分けハンドブック』(1998年)[2]は異端とキリスト教の根本的な違いは「霊の違い」であるとし、異端は聖霊ではなく、悪霊による惑わしの教えであるとする。その聖句として、第一ヨハネ4:1-3、黙示録16:13、第一テモテ4:1をあげている。同書のp12にて東京キリストの教会を「異端かどうか議論されてきていて警戒されている団体」としており、その理由としては会員移動の教会倫理の問題で諸教会や超教派団体から弊害や被害の報告が聞かれる点を記している。教理的問題点として、「他教派や神学校の否定」「自分たちのグループだけが真のキリストの弟子であると主張」「弟子となる者は弟子訓練と称した指導により、生活の領域すべてを統制される」点を挙げている。
  • 『マインドコントロールの恐怖』(スティーブン・ハッサン、恒友出版、1993年)、『マインドコントロールからの救出』(スティーブン・ハッサン、教文館、2007年)では、「ボストン・キリストの教会」(東京キリストの教会の米国本部)をカルトとみなして論じている。
  • アラン.W.ゴメスは著書[3]の中で、「ボストン・キリストの教会」(東京キリストの教会の米国本部)をカルトとしてみている。
  • 恵泉女学園大学教授・川島堅二氏は自身の研究を記した「川島堅二の宗教学研究室 Religious Studies」[4]において東京キリストの教会の元メンバーの体験手記、勧誘を受けた人の経験談などを紹介している。
  • 1996-2000年までに、複数の大学で公式に同教会の勧誘に対し警告文が発表された[5]
  • 首都圏の大学生が数多く勧誘され、1997年から2003年までは、毎月、家族の会も開かれ、対応が話し合われた[4]

悔い改めと未解決の問題[編集]

恵泉女学園大学教授・川島堅二氏は自身の研究を記した「川島堅二の宗教学研究室 Religious Studies」[4]において2003年以降、組織は急速にソフト化している、とコメントしている。 「真理のみことば伝道協会」主宰のウィリアム・ウッド牧師は2012年、自身のサイト[6]において『カルト化した教会の悔い改めは極めて珍しいもので、歓迎されるべきものですが、問題がすべて、解決されているとまでは言えないようです。』と記し、今後注目していくべき解決されていない問題として以下の2点を挙げている。

  1. 10数年前に東京にあった単立の正統派キリスト教会「代々木八幡キリストの教会」に対して、マッキーン氏が日本での活動を開始した際に、「礼拝以外の時間に集会を開きたいから、6カ月だけ教会を使わせてください」と教会に頼み込み、それが了解された。しかし6カ月後に、巧妙な政治的手段によってマッキーン氏が古いメンバーを追い出してから総会を開き、教会の土地や建物をボストン・ムーブメント(東京キリストの教会)のものにしてしまった。その法的責任
  2. 教会の律法主義、権威主義によって精神病が発生し、未だに病人に通っている人々が多い中、傷ついた信者たちのフォローアップ。

しかし、その後、ウィリアム・ウッド牧師は、2017年に3度に渡り、主任牧師、副牧師、および50名以上の平信徒と話し合いの場を持ち、その時の模様を2018年1月に自身のサイト[7]に記している。その中で以下の点が確認できたとしている。

  • 以前、行き過ぎた弟子訓練が行われていたこと、高慢になっていたことを深く反省し、悔い改めている
  • 過去に傷ついて教会を去った人々に謝罪をし、誰からでも学ぼうという意思があること、また、聖書通りの教会を目指していることが確認できた
  • 教会の職員のみならず、平信徒も教会の問題点を深く見つめ、再度同じ過ちを繰り返さないように注意を払っている印象を深く受けた
  • 今後のビジョンが熱く語られ、神の栄光が現れる教会として進んで行きたい、という1人ひとりの思いが伝わってきた

また、ウッド牧師は『真理のみことば伝道協会は、今後も東京キリストの教会との関係を保ちながら助言をし、教会の更なる成長・改善・進展を見守って行きたい』と表明している。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 東京キリストの教会-公式サイト
  2. ^ a b c 尾形守異端見分けハンドブック』プレイズ出版
  3. ^ Alan W.Gomes (1995). Unmasking the Cults,Grand Rapids. Zondervan Publishing House. p. 63. 
  4. ^ a b c 川島堅二の宗教学研究室-東京キリストの教会
  5. ^ 川島堅二の宗教学研究室-公式に発表された警告文
  6. ^ 悔い改めが進む『東京キリストの教会』
  7. ^ 東京キリストの教会の「悔い改めの動き」に関する経過報告