普通取引約款

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普通取引約款(ふつうとりひきやっかん)とは、企業などが不特定多数の利用者との契約を定型的に処理するためにあらかじめ作成した契約条項のことである。単に約款ともいう。

概要[編集]

保険契約不動産取引銀行取引コンピュータソフトウェアの購入などにおいて提示される契約書やパッケージに印刷された契約条項が普通取引約款の例である。またこのような意識的に契約を行う場面以外でも、鉄道タクシーポイントサービスなどにも約款が利用されており、日常生活のさまざまな場面で接している。


論争[編集]

法律学上、約款の法的拘束力を認める場合の根拠について議論があり、以下の学説が提唱されてきた[1]

  • 意思推定説 - 当事者が約款によらない旨の意思表示をせずに契約したときは、その約款による意思で契約したと推定すべきである。
  • 自治法説 - 約款の規定は、当該取引圏が自主的に制定した法である。
  • 商慣習法説 - 当該取引圏において、取引は約款によるとの慣習があり、その慣習には商法第1条の商慣習または民法第92条の慣習としての効力が認められる(慣習法を参照)。
  • 新契約説

判例は意思推定説の立場である(大判大正4年12月24日民録21輯2182頁)。

なお、約款によるとよらないとにかかわらず契約の内容に関して特別法による規律が及ぶのはもちろんである。一例として、消費者と事業者との間で締結される契約については消費者契約法により、民法等の任意規定に比べて消費者の権利を制限し、または消費者の義務を加重する条項であって、信義誠実の原則に反して消費者の利益を一方的に害するものが無効とされる等、効力に制約が加えられる。

用語[編集]

  • 過怠約款
    債務の不履行、履行遅延による損害賠償の額を予定するための約款。

脚注[編集]

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  1. ^ 「濱田惟道教授最終講義」『白門』60巻3号、中央大学通信教育部、2008年1月12日、16-40頁。

関連項目[編集]