成就
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成就(じょうじゅ、じょうじゅう)とは、物事が成功、達成したり、願い事が叶うことをいう。古くは「じょうじゅう」とも発音された。大願成就、満願成就、悲願成就のような使い方をされる。
概要[編集]
近年では「恋愛成就」「学業成就」のように世俗にて日常用語として普遍的に使われることが多いが、本来は仏教用語であった。仏教では成就は身に備えているという意味であり、智、徳を完璧に備えた状態を意味する。
『倶舎論』には、こう記されている。得には二種有り。その一つは今正に得んとするもの、これを「獲」とする。獲終わり、それを維持継続すること、これ即ち「成就」である。
成就には完成の意味もある。例えば「成就文」という経文は阿弥陀仏が本願を達成、成就し書かれたものである。一切の衆生を救済し、仏とならんことを成就させる力を「成就衆生力」と呼ぶ。
また、この意味にちなみ「成就院」の名の付く寺院が多く見受けられる。
成就山[編集]
仏教用語の「成就」をつけた山号:
- 成就山 – 仁和寺境内の山。成就山八十八ヶ所がある。
- 成就山妙福寺
- 成就山満願寺
- 成就山蓮福寺
- 成就山本國寺(本国寺)
- 成就山法華寺(未の方の妙見さん – 京都市下京区西新屋敷中之町
- 成就山蓮明寺 – 三重県伊賀市大滝1712 に所在する真言宗豊山派の寺院
- 願成山月輪寺
関連項目[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
参考文献[編集]
- 国民百科事典(平凡社)
- 広辞苑
- 広辞林
- 『日本佛教語辞典』(岩本裕著、平凡社、1988年)ISBN 4582130011
- 『日常佛教語』(岩本裕著、中央公論新社、1972年)ISBN 4121002881
- 『例文仏教語大辞典』(石田瑞麿著、小学館、1997年)ISBN 4095081112