恵空

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恵空
各種表記
ハングル 혜공
漢字 惠空
発音: ヘゴン
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恵空(ヘゴン、혜공、生没年不詳)は、新羅の僧。

人物[編集]

三国遺事』の「二惠同塵」によれば、貴族の家に仕えた奴婢の子で、幼少時から病気を治癒する力を持っていたため、出家したという。酒を飲み狂ったように大酔し、簀を背負って歌い舞いながら歩き回ったため、「負簀和尚」と呼ばれた。晩年は恒沙寺(吾魚寺)に住し、元暁が経典の注釈を書くと、いつも持参して質疑を交わした。ある時、鳩摩羅什の門人四哲の一人である僧肇が著した「肇論」を見て、「これは私が前世で記したもの」だと伝え、人々は恵空を僧肇の生まれ変わりと思うようになった。

その没後も多くの伝承を残し、国王が寺に来るのを予言した、ある寺が火事に罹災した時に、恵空が縄を張り巡らせた場所だけ焼け残った、などと言われた。

参考文献[編集]