コデマリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
小手毬から転送)
コデマリ
コデマリ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : シモツケ亜科 Spiraeoideae
: シモツケ属 Spiraea
: コデマリ S. cantoniensis
学名
Spiraea cantoniensis Lour. (1790)[1]
和名
コデマリ(小手毬)
英名
Reeves spirea

コデマリ(小手毬[2]、学名:Spiraea cantoniensis)とは、バラ科シモツケ属落葉低木。別名、スズカケ[1]中国名は麻葉繡球[1]中国(中南部)原産で[2]、日本では帰化植物。庭や庭園に植えられる。

特徴[編集]

落葉低木で、高さは1.5mになる。幹は叢生し、は細く弓なりに枝垂れる[2]。樹皮は灰褐色で皮目があり、枝は表皮が剥がれやすい[2]。生長すると縦に筋ができる[2]。若い枝は暗紅色で無毛である[2]は互生し、葉先は鋭頭で、形はひし状狭卵形になる。

花期は春(4 - 5月)[2]。白の小花を花序に集団で咲かせる。この花序は小さな手毬のように見え、これが名前の由来となっている[2]。果実は散房状につき、果柄は下部が長い[2]。果序は冬でも残ることがある[2]。冬芽は卵形で褐色、芽鱗は縁に毛があり多数(12 - 15枚)が重なる[2]。側芽が枝に互生する[2]。葉痕は半円形で突き出し、維管束痕が3個つく[2]

日本では、よく庭木として植えられている[2]

変種[編集]

変種に八重咲きのヤエコデマリがある。

  • Spiraea cantoniensis Lour. f. plena (Koidz.) Okuyama

ギャラリー[編集]

他科の名前の似た種[編集]

オオデマリヤブデマリという名前が似ている植物があるが、これらはスイカズラ科で本種と類縁ではない。

参考文献[編集]

  • 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、160頁。ISBN 978-4-416-61438-9 
  1. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Spiraea cantoniensis Lour. コデマリ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年5月6日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 160