大歳山遺跡公園

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大歳山遺跡公園
大歳山遺跡公園
大歳山遺跡公園の位置(兵庫県内)
大歳山遺跡公園
分類 遺跡公園
所在地
兵庫県神戸市垂水区西舞子4丁目
座標 北緯34度38分42.3秒 東経135度01分47.9秒 / 北緯34.645083度 東経135.029972度 / 34.645083; 135.029972座標: 北緯34度38分42.3秒 東経135度01分47.9秒 / 北緯34.645083度 東経135.029972度 / 34.645083; 135.029972
運営者 神戸市
駐車場 なし
備考 遺跡は神戸市指定史跡
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竪穴建物

大歳山遺跡公園(おおとしやまいせきこうえん)は兵庫県神戸市垂水区にある大歳山遺跡を主体とする公園遺跡自体は2012年平成24年)2月29日神戸市指定史跡に指定されている。

概要[編集]

大歳山遺跡は、もともと、山田川近くにあったとされる大歳神を祀る大歳神社があったために、大歳山と呼ばれていた地である。

直良信夫の発掘調査により縄文時代土器が出土した。この土器は、縄文時代前期の土器(大歳山式)の標式遺跡として知られる。また、旧石器時代から縄文時代・弥生時代にかけて、長期にわたり人々が生活の場としていたと推定される複合遺跡である。

公園内には、1972年に復元された弥生時代の竪穴建物と、大歳山2号墳と名付けられた全長37メートルの古墳時代後期(6世紀頃)の前方後円墳が復元・整備されている。大歳山1号墳は、住宅開発で埋もれてしまい、詳細は不明。弥生時代後期の集落と大歳山2号墳を含む遺跡の中心部を神戸市が買い取り、1974年(昭和49年)に遺跡公園として開園した。出土した土器は、西神ニュータウンにある神戸市埋蔵文化センターで展示されている。また、周りは開発によって大歳山が削られて遺跡が高台になっていることから明石海峡大橋を望むビューポイントとしてカメラマン等が訪れる。遺跡は、2012年(平成24年)2月29日に神戸市指定史跡に指定されている[1][2]

大歳山遺跡

「明石原人」の発見者として著名な考古学者直良信夫氏が、この遺跡から出土した縄文時代の前期(今から約5,500年前)の土器を、1926年に学会に紹介しました。この土器は「大歳山式土器」と名付けられ、今日でも近畿地方を代表する縄文遺跡に一つとして、よく知られています。

その後、幾度かの発掘調査が行われ、縄文時代の土器や石器のほかに、旧石器時代(今から約12,000年前)のナイフ形石器や弥生時代前期(今から約2,500年前)の土器、後期(今から約1,800年前)の土器や竪穴建物跡が見つかりました。また、古墳時代には前期の円墳や後期の前方後円墳も築かれました。

この遺跡が存在する丘陵一帯が、1968年頃に宅地造成され、遺跡は消滅の危機にさらされましたが、多くの人々の努力で、遺跡の中心部約4,300㎡を神戸市が買い取り、1974年に遺跡公園として開園しました。

— 神戸市教育委員会、(現地説明文)

主な出土遺物[編集]

大歳山古墳出土品
神戸市立博物館展示。

所在地[編集]

  • 兵庫県神戸市垂水区西舞子4丁目

交通アクセス[編集]

周辺情報[編集]

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 神戸市指定記念物(史跡)”. 神戸市. 2020年10月22日閲覧。
  2. ^ 大歳山遺跡 おおとしやまいせき”. 文化遺産オンライン. 文化庁. 2020年10月22日閲覧。

外部リンク[編集]