事情変更の原則

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

事情変更の原則(じじょうへんこうのげんそく)とは、契約締結時に前提とされた事情がその後変化し、元の契約どおりに履行させることが当事者間の公平に反する結果となる場合に、当事者は契約解除や契約内容の修正を請求しうるとする法原理をいう。Clausula rebus sic stantibus(ラテン語)とも呼ばれる。

このような考え方は複数の実定法規程において具現化されているが(民法第589条、第610条、借地借家法第11条、第32条等)、現在のところ一般原則として定めた規定は存在しない。しかし、判例・学説は、信義誠実の原則(以下「信義則」という。)を実定法上の根拠として、一定の要件の下で事情変更の原則の適用を認めている。

日本で初めて事情変更の原則について論じたのは、ドイツ留学から帰国した岩田新東京商科大学(現一橋大学)教授が、1924年に『東京商大商学研究』で発表した論文「clausula rebus sic stantibusに就て」である[1]

要件[編集]

  1. 契約締結後に著しい事情(当該契約の基礎となっていた客観的事情)の変更が生じたこと
  2. 著しい事情の変更を当事者が予見できなかったこと
  3. 著しい事情の変更が当事者の責に帰すべからざる事由によって生じたこと
  4. 契約どおりの履行を強制することが著しく公平に反し、信義則にもとること

脚注[編集]

関連項目[編集]