上古
上古(じょうこ[注 1])は、時代区分の1つ。ただし古語では単に「昔」の意味もある。
歴史時代の前期(およそ古代と中世)を上古・中古・近古に三分した最初である。歴史時代の最初であり、文献記録をたどれる最初の時代である。
中国[編集]
「上古音」も参照
「上古」という語句は、用例は古くからあるが、指す時代は文脈によって異なる。「上古」の最初期の用例は『易』繋辞下に見え[1]、おおよそ伏羲から堯舜までとそれ以前の時代、つまり三皇五帝とそれ以前の時代を言う。『漢書』芸文志の『易』の箇所の孟康注では「伏羲を上古となし、文王を中古となし、孔子を近古となす」という。清末に出版された厳可均編『全上古三代秦漢三国六朝文』の「上古」もこの意味で使われている。
一方で、現代の中国史では、先秦時代を指す。それ以前の先史時代は「遠古」と呼ぶことがある。
日本[編集]
日本史・日本神話では一般的に、神武天皇即位[注 2]から大化の改新(乙巳の変が645年)まで、あるいは大和時代(古墳時代・飛鳥時代)を指す[2]。
他に歴史時代の最初期を意味する語に古代や上代があるが、それらより範囲が狭いとされる。
これに先立つ、天地開闢から神武天皇即位までの時代は、神代と呼ばれる。