ローズメタル

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ローズメタルは、低融点合金である。

概要[編集]

ローズメタルは50%のビスマス、25-28%の、22-25%のスズで構成されており、融点は94℃または98℃(華氏温度では201°Fまたは208°F)。凝固時に感知できるほど収縮または膨張しないこの特性には、ビスマスの質量分率が関係している[1]

用途[編集]

ローズメタルにはいくつかの一般的な用途がある。

  1. はんだとしての使用
  2. 熱媒体としての使用
  3. 展延性充填材としての使用 - 液化したローズメタルをチューブおよびパイプに注ぐことにより、それらを圧着せずに曲げて再加工することができる。目的の形状に加工した後、ローズメタルを再溶解して除去し、パイプはローズメタルの融点で融けることはないため、パイプは目的の形状を保ったままになる。

歴史[編集]

ローズメタルは、ハインリヒ・ローゼ祖父であるヴァレンティン・ローズ・ザ・エルダー英語版によって発見された。

類似の合金[編集]

(℉)

融点 共晶合金か ビスマス

(%)

(%)

スズ

(%)

インジウム

(%)

カドミウム

(%)

タリウム

(%)

ガリウム

(%)

アンチモン

(%)

ローズメタル 98℃

(208℉)

共晶合金ではない 50 25 25 0 0 0 0 0
セロセーフ 74℃

(165℉)

共晶合金ではない 42.5 37.7 11.3 0 8.5 0 0 0
ウッドメタル 70℃

(158℉)

共晶合金である 50 26.7 13.3 0 10 0 0 0
フィールドメタル 62℃

(144℉)

共晶合金である 32.5 0 16.5 51 0 0 o 0
セロロー136英語版 58℃

(136℉)

共晶合金である 49 18 12 21 0 0 0 0
セロロー117 47.2℃

(117℉)

共晶合金である 44.7 22.6 8.3 19.1 5.3 0 0 0
ビスマス-鉛-スズ-カドミウム-インジウム-タリウム合金 41.5℃

(107℉)

共晶合金である 40.3 22.2 10.7 17.7 8.1 1.1 0 0
ガリンスタン -19℃

(-2℉)

共晶合金である <1.5 0 9.5~10.5 21~22 0 0 68~69 <1.5

出典[編集]

  1. ^ Low melting-point (fusible) alloys” (pdf). Belmont Metals. 2019年12月5日閲覧。