レーン・ナカノ

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Lane Nakano
Go for Broke! (1951) Press Photo of Lane Nakano.jpg
生誕ツトム・ナカノ (Tsutomu Nakano)
(1925-03-16) 1925年3月16日
死没2005年4月28日(2005-04-28)(80歳)
カリフォルニア州シャーマン・オークス
国籍アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
配偶者Fumi Nakano
子供Dean Nakano
デズモンド・ナカノ

レーン・ナカノ(Lane Nakano、1925年3月16日 - 2005年4月28日)は、アメリカ合衆国の元兵士、俳優[1]

日本語では、レーン・中野と表記されることもある[2]

生い立ち[編集]

ナカノは、カリフォルニア州ロサンゼルスボイル・ハイツ英語版地区に育った。ナカノには男きょうだい2人、フランク (Frank) とライル (Lyle) がおり、女きょうだいも2人、メイ (May) とルーシー (Lucy) がいた[3][4]

ナカノの一家は、後に伝説的な海兵隊通訳兵として知られることになるガイ・ガバルドン英語版を、12歳のときに「養子」として迎え入れていた。後にガバルドンは、第二次世界大戦中のサイパン島テニアン島で数多くの日本人民間人の命を救うなど英雄的行為に対して海軍十字章を授与された[4][5]

第二次世界大戦[編集]

第二次世界大戦中の1941年、ナカノは家族とともに日系人の強制収容によってワイオミング州ハートマウンテン移住センターに収容された[3][4][6]

経歴[編集]

軍務[編集]

ハートマウンテン移住センターにいたナカノは、アメリカ陸軍の軍務に就くことを志願した。中野は兄弟たちとともに、伝説的な、多数の勲章を与えられることとなる第442連隊戦闘団に配属された[1]

娯楽[編集]

ナカノが俳優として働く機会を得たのは、戦後になってからハリウッド映画監督脚本家だったロバート・ピロシュ英語版に見出されたのがきっかけであった。ピロシュは、1951年に制作された第二次世界大戦中の第442連隊戦闘団の歴史を描いた戦争映画二世部隊 (Go for Broke)』で、主演のヴァン・ジョンソンに次ぐ準主役の扱いに中野を抜擢した[7]

ナカノは、ロサンゼルス日系アメリカ人社会においては、もっぱら歌手として知られていた[3]

事業[編集]

俳優業を離れた後、ナカノは、ロサンゼルスの輸出入商社マグナ・インダストリーズ (Magna Industries, Inc.) の副社長を務めた[8]。また、長年にわたって、音質やアルミニウム製の外装工事などの事業にも携わっていた[3]

私生活[編集]

妻は、フミ・ナカノ (Fumi Nakano)。ふたりの間には、息子2人、ディーン・ナカノ (Dean Nakano) とデズモンド・ナカノが生まれた[3]

2005年4月28日、ナカノは肺気腫のためにカリフォルニア州シャーマン・オークス英語版の病院で死去した。80歳であった[3][9][10]

遺されたもの[編集]

ナカノの息子デズモンド・ナカノは、2007年の映画アメリカンパスタイム 俺たちの星条旗 (American Pastime)』の脚本を書いてプロデュースしたが、その一部は強制収容キャンプにおける父レーンの経験を史料として用いており、主人公はライルとレーンとなっている。本作の主人公はライルであるが、作中のレーンはふたり兄弟の兄であり、片脚を失って第442連隊戦闘団から戻ってくることになり、終幕では焦点が当てられる人物となる。

フィルモグラフィ[編集]

映画[編集]

テレビ・シリーズ[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b “Lane Nakano, 80, a Soldier Turned Actor, Is Dead”, The New York Times, (May 11, 2005), https://www.nytimes.com/2005/05/11/movies/11nakano.html?scp=5&sq= 
  2. ^ レーン・中野 - Movie Walker
  3. ^ a b c d e f g h i McLellan, Dennis (2005年5月10日). “Lane Nakano, 80; Prominent Japanese American Singer and Actor in Film 'Go For Broke!'”. latimes.com. 2019年8月7日閲覧。
  4. ^ a b c Joshi, Ruchika (2000年6月7日). “Guy Gabaldon”. utexas.edu. 2019年8月8日閲覧。
  5. ^ Varzally, Allison (2008). Making a Non-White America. Los Angeles: University of California Press. pp. 114–115. ISBN 978-0-520-25344-5 
  6. ^ Japanese American Internee Data File: Lane Nakano”. National Archives and Records Administration. 2019年8月17日閲覧。
  7. ^ a b Yenne, Bill. (2007). Rising Sons: The Japanese American GIs Who Fought for the United States in World War II, 253., p. 253, - Google ブックス
  8. ^ Chun, Ella (1956年11月18日). “Visiting Business Man Is Also Top Movie, TV Actor”. The Honolulu Advertiser (Hawaii, Honolulu): p. 13. https://www.newspapers.com/clip/22570382/lane_nakano/ 2018年8月7日閲覧。  オープンアクセス
  9. ^ McLellan, Dennis (2005年5月10日). “Lane Nakano, 80; Prominent Japanese American Singer and Actor in Film 'Go for Broke'”. The Los Angeles Times (California, Los Angeles): p. 22. https://www.newspapers.com/clip/22584368/lane_nakano/ 2018年8月7日閲覧。  オープンアクセス
  10. ^ Lane Nakano”. Find a Grave. 2019年8月7日閲覧。
  11. ^ Tokyo Joe (1949)”. afi.com. 2019年8月7日閲覧。
  12. ^ Go for Broke! (1951)”. IMDb (1951年5月4日). 2019年8月8日閲覧。(released on May 4, 1951 in Honolulu, Hawaii, USA)
  13. ^ I Was an American Spy (1951)”. tcm.com. 2019年8月7日閲覧。
  14. ^ Peking Express (1951)”. tcm.com. 2019年8月7日閲覧。
  15. ^ No Questions Asked (1951)”. tcm.com. 2019年8月7日閲覧。
  16. ^ Hong Kong (1952)”. IMDb. 2019年8月8日閲覧。
  17. ^ China Venture (1953)”. afi.com. 2019年8月8日閲覧。
  18. ^ Hell and High Water (1954)”. tcm.turner.com. 2019年8月8日閲覧。
  19. ^ Deep in My Heart (1954)”. afi.com. 2019年8月8日閲覧。
  20. ^ The Geisha Boy (1958)”. afi.com. 2019年8月8日閲覧。
  21. ^ Don't Give Up the Ship (1959)”. afi.com. 2019年8月8日閲覧。
  22. ^ Three Weeks of Love (1965)”. IMDb. 2019年8月7日閲覧。
  23. ^ Hawaiian Eye (TV series) - Then, There Were Three (1960)”. IMDb (1960年1月27日). 2019年8月8日閲覧。
  24. ^ Route 66 (TV Series) - Layout at Glen Canyon (1960)”. IMDb (1960年11月2日). 2019年8月8日閲覧。

関連項目[編集]

関連文献[編集]

外部リンク[編集]