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ムッライッティーヴー県

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ムッライッティーヴー県

முல்லைத்தீவு மாவட்டம்
මුලතිවු දිස්ත්‍රික්කය
Mullaitivu District
Iranamadu tank
Iranamadu tank
ムッライッティーヴー県
ムッライッティーヴー県
ムッライッティーヴー県の行政区画(2006年)
ムッライッティーヴー県の行政区画(2006年)
北緯09度14分 東経80度32分 / 北緯9.233度 東経80.533度 / 9.233; 80.533座標: 北緯09度14分 東経80度32分 / 北緯9.233度 東経80.533度 / 9.233; 80.533
スリランカの旗 スリランカ
北部州(スリランカ)の旗 北部州
設立 1978年9月
県都 ムッライッティーヴー
政府
 • 県次官 Nagalingam Vethanayagam
面積
 • 合計 2,617 km2
 • 陸地 2,415 km2
 • 水域 202 km2  7.72%
面積順位 11位(国土全体の3.99%)
人口
(2012年)[2]
 • 合計 91,947人
 • 順位 25位(総人口の0.45%)
 • 密度 35人/km2
民族
(2012年)[2]
 • スリランカ・タミル 79,081 (86.01%)
 • シンハラ 8,851 (9.63%)
 • インド・タミル 2,182 (2.37%)
 • スリランカ・ムーア 1,760 (1.91%)
 • その他 73 (0.08%)
宗教
(2012年)[3]
 • ヒンドゥー教 69,628 (75.73%)
 • キリスト教 11,989 (13.04%)
 • 仏教 8,155 (8.87%)
 • イスラム教 2,013 (2.19%)
 • その他 162 (0.18%)
等時帯 UTC+5:30 (スリランカ標準時)
郵便番号
42000-42999
ISO 3166コード LK-45
ナンバープレート NP
公用語 タミル語シンハラ語

ムッライッティーヴー県(ムッライッティーヴーけん、タミル語: முல்லைத்தீவு மாவட்டம் Mullaittīvu Māvaṭṭam、シンハラ語: මුලතිවු දිස්ත්‍රික්කය英語: Mullaitivu District)は、スリランカ北部州に属する。県都はムッライッティーヴー

歴史

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現在のムッライッティーヴー県の領域は、13世紀から植民地時代まで北部のジャフナ王国の支配下に置かれていた。[4] ジャフナ王国の滅亡後、この地は時代とともにポルトガルオランダ、そしてイギリスの支配下に入った。1815年、イギリスはセイロン島の支配を確立すると、全島を低地シンハラ、高地シンハラ、タミルの3つの民族を基準とする行政区域に分割した。この当時ムッライッティーヴー県の領域はワンニ県に含まれており、ワンニ県はタミル行政区域の一部とされた。1833年コールブルーク・キャメロン委員会英語版の提言により、民族別の行政区域は廃止され、新たに5つの地形に基づいたが設立された。[5] ワンニ県はジャフナ県マンナール県とともに北部州を構成する県の一つとなった[6]

ワンニ県は後にムッライッティーヴー県、次いで現在のバブニヤ県へと改名された。同県の領域には18世紀ジャフナ半島の主にAlaveddy英語版Udupiddy英語版Navaly英語版から入植が行われた。[7] 1948年のスリランカ独立後も北部州の行政区画は引き継がれたが、1978年9月にバブニヤ県の北部を中心にジャフナ県、マンナール県、さらに東部州トリンコマリー県の一部が分離され、現在のムッライッティーヴー県が誕生した。

スリランカ内戦中、ムッライッティーヴー県は長期に渡り反政府組織タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) の支配下に入っていた。政府がその支配を回復したのは、スリランカ軍が奪還を果たした2009年初頭のことである。

地理

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ムッライッティーヴー県はスリランカ最北の北部州インド洋に面した北東海岸沿いに位置している。面積は2,617 km2[1]、県域は北でキリノッチ県、南西でマンナール県、南でバブニヤ県、南東で東部州トリンコマリー県と接する。県庁所在地であるムッライッティーヴーは、県の東側のインド洋に面した沿岸部に位置している。

行政区画

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ムッライッティーヴー県は6つの(DS地区)から構成されている[8]。郡はさらに136のGN地区から構成されている[8]

郡(DS地区) 主要な都市
及び町
GN
地区[8]
面積[8][9]
(km2)
人口(2012年国勢調査)[10] 人口
密度
(/km2)
スリランカ・タミル シンハラ インド・タミル スリランカ・ムーア その他 合計
Weli Oya Ehatugaswewa 9 10 6,937 0 2 0 6,949
Manthai East Pandiyankulam英語版 15 490 6,277 10 634 8 0 6,929
Maritimepattu ムッライッティーヴー 46 789 25,976 1,071 150 1,678 34 28,909
Oddusuddan Oddusuddan英語版 27 14,158 626 792 51 31 15,658
プトゥックディイルップ プトゥックディイルップ英語版 19 1,009 23,480 50 215 19 6 23,770
Thunukkai Thunukkai英語版 20 329 9,180 157 391 2 2 9,732
合計 136 2,617 79,081 8,851 2,182 1,760 73 91,947 35

人口動態

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2012年時点のムッライッティーヴー県の人口は91,947人[2]。人口の大半はスリランカ・タミルから構成される。

ムッライッティーヴー県の人口動態は北部州の他県や東部州と同じように、2009年まで続いた内戦により大きな影響を受けている。この内戦における死者は10万人に上ると推定されており[11]、また内戦期間を通じて、数十万から百万とも言われるタミル人が西側諸国などへ移住英語版した[12]。それ以外でも、多くのタミル人が比較的安全なコロンボへと移住している。さらに県内にいたスリランカ・ムーアシンハラ人といったタミル人以外の民族グループの多くが、タミル・イーラム解放のトラ (LTTE) により他の地域へと追放された。内戦の終結後はこうした避難民の多くが帰還している。

民族

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民族別の人口(1981年-2012年)[2][13][14]
タミル[15] シンハラ ムスリム[16] その他 合計
人口
人口 % 人口 % 人口 % 人口 %
1981年国勢調査 69,670 89.88% 3,948 5.09% 3,777 4.87% 117 0.15% 77,512
1999年推計 n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a 184,655
2000年推計 n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a 187,281
2001年推計[17] n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a 180,401
2002年推計 n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a n/a 144,959
2003年推計 140,556 99.92% 23 0.02% 49 0.03% 47 0.03% 140,675
2004年推計 152,724 99.83% 0 0.00% 237 0.15% 29 0.02% 152,990
2005年推計 157,410 99.77% 0 0.00% 365 0.23% 0 0.00% 157,775
2006年推計 214,713 99.75% 1 0.00% 547 0.25% 0 0.00% 215,261
2007年推計 220,117 99.91% 1 0.00% 193 0.09% 0 0.00% 220,311
2008年推計[18] 51,737 99.99% 0 0.00% 4 0.01% 0 0.00% 51,741
2009年推計[19] 36,741 100.00% 0 0.00% 0 0.00% 0 0.00% 36,741
2011年調査 60,136 90.39% 3,966 5.96% 2,390 3.59% 34 0.05% 66,526
2012年国勢調査 81,263 88.38% 8,851 9.63% 1,760 1.91% 73 0.08% 91,947

宗教

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宗教別の人口(1981年-2012年)[3][20]
ヒンドゥー教 キリスト教[21] 仏教 イスラム教 その他 合計
人口
人口 % 人口 % 人口 % 人口 % 人口 %
1981年国勢調査 60,117 77.88% 12,211 15.82% 1,060 1.37% 3,789 4.91% 12 0.02% 77,189
2012年国勢調査 69,628 75.73% 11,989 13.04% 8,155 8.87% 2,013 2.19% 162 0.18% 91,947

脚注

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  1. ^ a b Area of Sri Lanka by province and district”. Statistics Statistical Abstract 2010. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年3月17日閲覧。
  2. ^ a b c d A2 : Population by ethnic group according to districts, 2012”. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年3月17日閲覧。
  3. ^ a b A3 : Population by religion according to districts, 2012”. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年3月17日閲覧。
  4. ^ De Silva, K. M. (1981). A History of Sri Lanka. ニューデリー: オックスフォード大学出版局. pp. xvii. http://www.noolaham.org/wiki/index.php?title=A_History_of_Srilanka 
  5. ^ Mills, Lennox A. (1933). Ceylon Under British Rule (1795 - 1932). London: オックスフォード大学出版局. pp. 67-68. http://www.noolaham.org/wiki/index.php?title=Ceylon_Under_British_Rule_%281795_-_1932%29 
  6. ^ Medis, G. C. (1946). Ceylon Under the British (2nd (revised) ed.). Colombo: The Colombo Apothecaries Co.. pp. 39-40. http://www.noolaham.org/wiki/index.php?title=Ceylon_Under_the_British 
  7. ^ Sivaratnam, C. (1968). The Tamils in early Ceylon. pp. 153. https://books.google.co.jp/books?id=hlocAAAAMAAJ&q=%22This+Vanni+district+was+peacefully+colonised+in+the%22&dq=%22This+Vanni+district+was+peacefully+colonised+in+the%22&hl=en&ei=7ifVS6X9E5KCsgP279H6CQ&sa=X&oi=book_result&ct=result&redir_esc=y 
  8. ^ a b c d Statistical Information 2012”. 北部州. 2013年3月17日閲覧。
  9. ^ Land area by province, district and D.S division”. Statistical Abstract 2010. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年11月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年3月17日閲覧。
  10. ^ A6 : Population by ethnicity and district according to Divisional Secretary's Division, 2012”. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年3月17日閲覧。
  11. ^ Up to 100,000 killed in Sri Lanka's civil war: UN”. ABCニュース (20 May 2009). 2013年1月16日閲覧。
  12. ^ Harrison, Frances (23 July 2003). “Twenty years on - riots that led to war”. BBCニュース. http://news.bbc.co.uk/2/hi/south_asia/3090111.stm 
  13. ^ Statistical Information 2010”. 北部州. 2013年3月17日閲覧。
  14. ^ Enumeration of Vital Events 2011 - Northern Province”. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年3月17日閲覧。
  15. ^ スリランカ・タミルインド・タミルを含む。
  16. ^ スリランカ・ムーア、インド・ムーアを含む。
  17. ^ 2001 Census was not carried out in Mullaitivu District.
  18. ^ Excludes Maritimepattu, Puthukudiyiruppu and Thunukkai divisions - no data available.
  19. ^ Excludes Maritimepattu and Puthukudiyiruppu divisions - no data available.
  20. ^ Population by religion and district, Census 1981, 2001”. Statistical Abstract 2010. Department of Census & Statistics, Sri Lanka. 2013年1月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年3月17日閲覧。
  21. ^ カトリック、その他キリスト教を含む。