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ペトラ・フォン・カントの苦い涙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ペトラ・フォン・カントの苦い涙
Die bitteren Tränen der Petra Von Kant
監督 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
脚本 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
原作 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
Die bitteren Tränen der Petra von Kant
製作 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
ミハエル・フェングラードイツ語版
出演者 マーギット・カーステンゼンドイツ語版
ハンナ・シグラ
カトリン・シャーケドイツ語版
エファ・マッテスドイツ語版
ギーゼラ・ファッケルディドイツ語版
イルム・ヘルマンドイツ語版
音楽 プラターズ
撮影 ミヒャエル・バルハウス
編集 テア・アイメスドイツ語版
製作会社 フィルムフェアラーク・デア・アウトーレンドイツ語版
Tango Film
配給 西ドイツの旗 フィルムフェアラーク・デア・アウトーレン
公開 西ドイツの旗 1972年6月25日BIFF
西ドイツの旗 1972年10月5日
上映時間 124分
製作国 西ドイツの旗 西ドイツ
言語 ドイツ語
興行収入 アメリカ合衆国の旗カナダの旗 $8,144[1]
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ペトラ・フォン・カントの苦い涙』(ペトラフォンカントのにがいなみだ、: Die bitteren Tränen der Petra Von Kant, : The Bitter Tears of Petra von Kant)は、1972年西ドイツ恋愛ドラマ映画ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーが1971年に書いた同題の5幕構成の戯曲[2][3]を、ファスビンダー自らが監督・脚本を務めて映画化した作品で、出演はマーギット・カーステンゼンドイツ語版ハンナ・シグラなど。

第22回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品作品。

イルム・ヘルマンに捧げられている(フィルム冒頭に「本作でマルレーネを演じる者に捧ぐ」という献辞がある)。

日本では劇場公開されていないが、2018年12月22日にDVDが発売された[4]他、同日に発売された「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー Blu-ray BOX」にも収録されている[5]

ストーリー

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キャスト

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作品の評価

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  • 原作戯曲の舞台初演は不評であったと伝わるが、「翌年の映画化に際して、結末をドラマティックに変更したことにより、作品の印象が改善された」と評価されている[2]
  • Rotten Tomatoesによれば、26件の評論のうち高評価は88%にあたる23件で、平均点は10点満点中8点、批評家の一致した見解は「思い返せばさらに力強さを増す思慮深いドラマである『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』は、人とのつながりを求めて苦悩する女性の姿を繊細に描いている。」となっている[6]
  • Metacriticによれば、9件の評論のうち、高評価は8件、賛否混在は1件、低評価はなく、平均点は100点満点中73点となっている[7]

リメイク

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2022年フランソワ・オゾン監督により、主人公2人を男性に置き換えて『苦い涙』としてリメイクされ、第72回ベルリン国際映画祭ドイツ語版のオープニング作品として初上映された[8]。主演はドゥニ・メノーシェハリル・ベン・ガルビアフランス語版

備考

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ルカ・グァダニーノ監督がメインキャスト全員を女優で固めて撮影した映画『サスペリア』(2018年)は、本作にオマージュを捧げているとされる[9]。また同作は、ファスビンダー監督の元妻で作品にも多数出演した女優イングリット・カーフェンを寮母役として起用している[10][11][9]

脚注

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  1. ^ The Bitter Tears of Petra von Kant” (英語). Box Office Mojo. 2022年9月29日閲覧。
  2. ^ a b 寺尾 格「ファスビンダーのメロドラマと市民悲劇」、『専修大学人文科学研究所月報』第212号・ファスビンダー特集、2004年9月20日。(なお、同号に「シンポジウム鼎談(小野沢稔彦+渋谷哲也+寺尾格)『ファスビンダーとニュー・ジャーマンシネマ』」を収載。)
  3. ^ 戯曲「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」”. OVNI (2015年3月5日). 2023年2月20日閲覧。
  4. ^ ペトラ・フォン・カントの苦い涙【DVD】”. amazon.co.jp. 2022年9月29日閲覧。
  5. ^ ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー Blu-ray BOX”. amazon.co.jp. 2022年9月29日閲覧。
  6. ^ "The Bitter Tears of Petra von Kant". Rotten Tomatoes (英語). 2022年9月29日閲覧
  7. ^ "The Bitter Tears of Petra von Kant" (英語). Metacritic. 2022年9月29日閲覧。
  8. ^ Ravindran, Manori (2022年1月12日). “Francois Ozon’s ‘Peter Von Kant’ to Open Berlin Film Festival” (英語). Variety. https://variety.com/2022/film/global/francois-ozon-peter-von-kant-berlin-1235152222/ 2022年9月29日閲覧。 
  9. ^ a b 斉藤博昭 (2019年1月27日). “『サスペリア』2作を徹底比較! オリジナル版との違いとこだわり、解釈のヒントを解説”. otocoto. 2023年2月19日閲覧。
  10. ^ 佐藤友紀 (2019年1月24日). “「女優だけで映画を撮りたかった」という非凡さ/映画『#サスペリア』のルカ・グァダニーノ監督インタビュー”. SPUR(シュプール). 2023年2月20日閲覧。
  11. ^ ダコタ・ジョンソン──役と、自分自身と真摯に向き合う華麗なるDNAを受け継ぐ。”. VOGUE JAPAN (2019年1月25日). 2023年2月19日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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