ベンチャーウイスキー

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株式会社ベンチャーウイスキー
種類 株式会社[1]
市場情報 未上場
本社所在地 日本の旗 日本
埼玉県秩父市みどりが丘49
設立 2004年9月[2]
法人番号 2030001091463
事業内容 「イチローズ・モルト」の製造・販売
代表者 肥土伊知郎
資本金 4100万円 (2005年)[2]
従業員数 7名
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秩父蒸溜所
Chichibu Distillery 1.jpg
地域:日本
所在地 埼玉県秩父市みどりが丘49
座標 北緯36度2分47.6秒 東経139度3分15.8秒 / 北緯36.046556度 東経139.054389度 / 36.046556; 139.054389座標: 北緯36度2分47.6秒 東経139度3分15.8秒 / 北緯36.046556度 東経139.054389度 / 36.046556; 139.054389
所有者 ベンチャーウイスキー
創設 2008年 (2008)
創設者 肥土伊知郎
現況 現行
蒸留器数 ポットスチル2基

株式会社ベンチャーウイスキーは、埼玉県秩父市にある、創業者の肥土伊知郎の名を冠したウイスキーブランド「イチローズ・モルト」の製造・販売を行う企業[2][3]

概要[編集]

東亜酒造創業者の孫である肥土伊知郎[注釈 1]が創業した企業。東亜酒造は2000年に経営不振により民事再生法を申請し、2004年にキング醸造への営業譲渡を決定したが、キング醸造はウイスキー事業からの撤退を決断し、東亜酒造の羽生蒸溜所にあったウイスキー原酒は引き取り手が見つからなければ廃棄される決定が下った。これを受けて肥土は原酒の引き取り手探しに奔走し、笹の川酒造の貯蔵庫を間借りする協力を得ることに成功した。これと同時に、羽生蒸留所の原酒や自前で蒸留した原酒を使用するウイスキー「イチローズ・モルト」の製造・販売を目的に、2004年9月に設立したのがベンチャーウイスキーである[4]

羽生蒸留所の原酒を使用した最初のイチローズ・モルトは、2005年5月に笹の川酒造でワインボトル600本に瓶詰され、東京都内の2000軒のバーへの営業の末、2年かけて売り切られた。そして新商品の開発を進めながら2007年に秩父蒸留所を完成させ、2008年2月に秩父蒸留所でのウイスキーの製造免許を取得して蒸留を開始した[4][5]

2007年、2005年に発売した羽生蒸留所の原酒を使用したアルコール度数56%のカードシリーズの「キング オブ ダイヤモンズ」(KING OF DIAMONDS) が、イギリスの『ウイスキーマガジン』のジャパニーズモルト特集で最高得点の「ゴールドアワード」に選ばれた[3]

2012年2月、2011年に7400本出荷された秩父蒸留所で蒸留した最初のモルトウイスキー「秩父 ザ・ファースト」がジャパニーズウイスキー・オブ・ザ・イヤーを受賞[6][注釈 2]

2017年3月、イギリスの「ウイスキーマガジン」主催の「ワールド・ウイスキー・アワード2017」で同社の銘柄「イチローズモルト 秩父ウイスキー祭2017」が「シングルカスクシングルモルトウイスキー部門」で世界一に選ばれた[7]

沿革[編集]

  • 2004年 - 9月 埼玉県秩父市に設立[2]
  • 2007年 - 2月 肥土伊知郎を2年間の月日を掛けて追­い続けたヒューマンドキュメンタリー「Malt Dream ~世界一小さな蒸留所が出来るまで~」が公開された。
  • 2007年 - 11月 秩父蒸溜所が完成[6]
  • 2008年 - 2月 秩父蒸留所でのウイスキーの製造免許を取得。
  • 2011年 - 秩父蒸留所で蒸留した原酒を使用した最初のモルトウイスキー「秩父 ザ・ファースト」を発売。

商品[編集]

※多数の少量生産品があるため極一部を記載する。

  • モルト&グレーン ワールドブレンデッドウイスキー(通称ホワイトラベル)
秩父蒸留所の原酒をキーモルトとして世界の9蒸留所のモルト原酒と2蒸留所のグレーンウイスキーをブレンドした同社では最廉価のウイスキー。ノンチルフィルタード(無冷却濾過)、ノンカラー(無着色)。アルコール度数46%。3780円。
  • モルト&グレーン ワールドブレンデッドウイスキー リミテッドエディション
WWA2018」ワールドベスト・ブレンデッドウイスキー・リミテッドリリース部門で世界最高賞受賞。
  • ダブルディスティラリーズ
羽生蒸留所のパンチョン樽を主体としたシェリー樽原酒と秩父蒸留所ミズナラ樽原酒を使用しており、2つの蒸留所(ディスティラリー)の原酒を使用した事に名を由来する。ノンチルフィルタード(無冷却濾過)、ノンカラー(無着色)。アルコール度数46%。6480円。「WWA2009」ベストジャパニーズブレンデッドモルト(ノンエイジ部門)受賞。
  • MWR(ミズナラウッドリザーブ)
発売当初は羽生蒸留所の原酒をキーモルトに、複数の蒸留所のモルトをブレンドしミズナラ樽で再熟成した事が謳われていたが、2018年時点では公式には羽生蒸留所の原酒の使用が記載されていない。ピートの強い原酒を多く使用。ノンチルフィルタード(無冷却濾過)、ノンカラー(無着色)。アルコール度数46%。6480円。「WWA2010」ベストジャパニーズブレンデッドモルト(ノンエイジ部門)受賞。
  • ワインウッドリザーブ
発売当初は羽生蒸溜所の原酒をキーモルトに、数種のモルト原酒をブレンド、勝沼ワイナリーで使用されていたフレンチオーク製の赤ワイン樽で後熟した事が謳われていたが、2018年時点では公式には羽生蒸留所の原酒の使用が記載されていない。ノンチルフィルタード(無冷却濾過)、ノンカラー(無着色)。アルコール度数46%。6480円。「WWA2011」ベストジャパニーズブレンデッドモルト(ノンエイジ部門)受賞。
  • カードシリーズ
1985年から2000年までに羽生蒸留所で蒸留されたモルト原酒を、ホグスヘッド樽で貯蔵した後に様々な種類の樽でフィニッシュした、多様な風味のウイスキーボトルから構成されるシリーズで、2005年から2014年までにトランプの絵柄にちなんで全54種(クラブ・ダイヤ・ハート・スペード各13種+ジョーカー2種)が発売された。全てシングルカスク、カスクストレングス(無加水)、ノンチルフィルタード(無冷却濾過)、ノンカラー(無着色)であり、各数百本の限定出荷であった。2019年8月16日に香港のオークションで全54本が揃った1セットが約1億円で落札され話題となった。同時点でシリーズ全54種が揃ったセットは世界で4セットしか確認されていないという[8]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 肥土伊知郎自身もサントリーを経て東亜酒造に入社している。詳細は「肥土伊知郎」を参照。
  2. ^ アメリカの専門誌が主催

出典[編集]

関連項目[編集]

  • 笹の川酒造 - 東亜酒造が廃棄処分する予定だった原酒を引き受けた。

外部リンク[編集]