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プロトタキシーテス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
プロトタキシーテス Prototaxites
1888年のドーソンによる図
分類
: 菌界 fungi
: プロトタキシーテス Prototaxites

プロトタキシーテス(Prototaxites)は、シルル紀からデボン紀にかけて生息していたとされる大型の陸生菌類、あるいは絶滅した独自の多細胞生物の系統である可能性も指摘されている生物である。最大で幹の直径が1 メートル、高さは8 メートルに達し、脊椎動物が陸上に進出していなかった生息当時には植物を超える最も大きな陸上生物であったと考えられている。

研究と名称

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顕微鏡写真

1859年化石カナダ古生物学者ジョン・ウィリアム・ドーソンによってデボン紀の地層から発見された。当初は真菌によって腐敗した針葉樹の一種と考えられた。その中でもイチイに似ていると考え、学名には「最初のイチイ(Prototaxites)」を名付けた[1]

しかし当時の植物に対して並外れた大きさに疑問を指摘する研究者も多く、藻類地衣類とも考えられていた[2]。菌類ではないかとの説は、1919年に初めて示されている[3]

2001年アメリカ国立自然史博物館の古生物学者だったフランシス・ユベールは研究を経て、プロトタキシーテスは菌類であるとした[4]。これは形態学的な研究によるもので否定的あるいはごく懐疑的な意見も多くあった。2007年のシカゴ大学などのチームによる分析では炭素同位体の組成が、化石のプロトタキシーテスと同時代の植物とでは大きく異なっていることがわかった[5]。これはプロトタキシーテスが光合成による栄養でなく、周辺に存在する有機物の基質を分解利用する消費者であったことを示している。

2026年にイギリスエディンバラ大学は現生する菌類と体内構造などが根本的に違うと発表。絶滅した独自の多細胞生物の系統である可能性を示した[6]

下位分類

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  • P. loganii
  • P. southworthii

脚注

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  1. 正体不明の巨大生物「プロトタキシーテス」は本当の意味で未知の生物かもしれない!?(彩恵りり)”. ガジェット通信 GetNews (2025年4月22日). 2025年11月15日閲覧。
  2. What was that? Unraveling a 400-million-year-old mystery (英語). EurekAlert!. 2025年11月15日閲覧。
  3. Prehistoric mystery organism verified as giant fungus (英語). EurekAlert!. 2025年11月15日閲覧。
  4. SF世界の巨大キノコは実在した!デボン紀の地球にいた「高さ8mの菌類」”. ナゾロジー (2025年1月28日). 2025年11月15日閲覧。
  5. Boyce, C. Kevin; Hotton et. al., Carol L. (May 2007), “Devonian landscape heterogeneity recorded by a giant fungus”, Geology 35 (5): 399–402
  6. Loron, Corentin C.; Cooper, Laura M.; McMahon, Sean; Jordan, Seán F.; Gromov, Andrei V.; Humpage, Matthew; Rodgers, Niall; Pichevin, Laetitia et al. (2026-01-21). “Prototaxites fossils are structurally and chemically distinct from extinct and extant Fungi”. Science Advances 12 (4): eaec6277. doi:10.1126/sciadv.aec6277.

参考文献

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  • 細矢剛責任編集、『菌類のふしぎ-形とはたらきの驚異の多様性』、(2008)、国立科学博物館

外部リンク

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