ナンキョクミドリナデシコ
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ナンキョクミドリナデシコ | ||||||||||||||||||||||||
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![]() ナンキョクミドリナデシコ
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Colobanthus quitensis (Kunth) Bartl., 1831 | ||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||
Sagina quitensis | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
ナンキョクミドリナデシコ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Antarctic pearlwort |
ナンキョクミドリナデシコ (Colobanthus quitensis) は、ナデシコ科の被子植物。南極大陸に自生する数少ない種子植物の1つである。
分布
[編集]メキシコ、エクアドル、ボリビア、アルゼンチン、チリなどの中南米のほか、サウス・オークニー諸島、サウス・シェトランド諸島といった南極海の島、さらに南極大陸の西海岸に分布する[1]。
特徴
[編集]南極大陸に自生する種子植物は、ナンキョクコメススキとこのナンキョクミドリナデシコの2種しか知られていない[2][3]。
葉は針のように細長く、長さ2-30cm、幅0.5-2(-5)cm[1]。花弁はなく、萼は4-5枚、長さ1.6-4.0mm、幅1.0-1.7mm[1]。雄蕊は4-5本、雌蕊は萼と同数程度ある[1]。自家和合性があり、高い割合で自家受粉しているものと考えられている[1]。種子は果実内に多数詰まっており、大きさは約0.5mmで、発芽率は非常に高い[1]。
染色体数は2n=c. 80[1]。
分類
[編集]ナンキョクミドリナデシコは、はじめツメクサ属 (Sagina) の植物として新種記載されたが、その後 Colobanthus 属に所属を改められた。近縁な種であるとされる同属の Colobanthus affinis や C. apetalus などと形態的、生態的に非常に類似し、C. affinis とは葉の形状などで区別され、C. apetalus とは萼の形状などで通常区別される[1]。しかし、葉の形状などは環境条件によっても変異があるため、特に C. affinis との区別についてはさらなる研究が必要とされている[1]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i D. M. Moore (1970) Studies in Colobanthus quitensis (Kunth) Bartl. and Deschampsia antarctica Desv. II. Taxonomy, distribution and relationships. British Antarctic Survey Bulletin, 23, 63-80
- ^ Greene, S.W. (1970) Studies in Colobanthus quitensis (Kunth) Bartl. and Deschampsia antarctica Desv.: 1. Introduction. British Antarctic Survey Bulletin, 23, 19-24
- ^ 神田啓史 (1992) 「南極湖沼のコケ植物相」 凍結及び乾燥研究会会誌 38, 99-103 [1]