トペ・スイシーダ

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マイク・アルフォンソによるトペ・スイシーダ(スーパー・ランチャー)

トペ・スイシーダTope Suicida)はプロレス技の一種。

概要[編集]

プランチャ・スイシーダやトペ・コンヒーロと並びルチャ・リブレの代表的な場外ダイブ技のひとつ。なお「スイシーダ」とはスペイン語で「自殺行為」を意味する。

「トペ」と略される事が多いが、この場合広義ではトペ・コンヒーロなど他の「トペ」を冠する技も範疇に含まれる。

リング上からリング場外にいる相手に向かって助走し、頭部や肩口などの正面から突っ込んで体当たりする技。通常はトップロープとセカンドロープの間をくぐり抜けて飛ぶが、トップロープの上を飛び越えるトペも使用され、ノータッチ・トペと呼ばれる。体当たりの方法だが頭突き、ショルダー・タックル気味、フライング・クロスチョップなど、使用するレスラーによって様々である。また、近年ではDOUKIがトペ・スイシーダからそのままDDTを繰り出すという荒技を披露した。

体重の軽いジュニアヘビー級だけでなくヘビーのレスラーにも多く使用されており、ジ・アンダーテイカーザ・グラジエーターのような2メートル近い巨漢レスラーまでもが使用する。

日本ではメキシコ遠征から帰国した当時・全日本プロレス所属の百田光雄が最初に公開したとされる。同じくメキシコ遠征から帰国した当時・新日本プロレス所属の藤波辰巳が「ドラゴン・ロケット」の名称でドラゴン殺法の一つとして使用し他の日本人レスラーにも波及した。

派生技[編集]

エルボー・スイシーダ
トペ・エルボーともいう。三沢光晴の得意とするエルボー攻撃の一種。突き出した肘から相手に突っ込む変型のトペ・スイシーダ。
ブエロ・デ・アギラ
ミステル・アギラのオリジナル技。ノータッチ・トペで飛んだ体勢から体を横方向に反転させてぶつけていく。カズ・ハヤシも使用している。
トペ・コン・ヒーロ
場外の相手に対し、前転して自らの臀部背面を相手にぶつける技。トップロープ越しに放つことが多いが、ブラックマンのようにトップとセカンドの間から放つ選手もいる。日本では1981年マッハ隼人がコーナー2段目から初披露した。
トペ・アトミコ
マットに仰向けに倒れている相手の腹めがけて、コーナーから飛び込み前転をするように頭から突っ込む技。マッハ隼人のように、リング上から場外に倒れている相手に対して放つ選手もいる。

関連項目[編集]