ジネズミ

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ニホンジネズミ
Sorex ezinezumi - 1700-1880 - Print - Iconographia Zoologica - Special Collections University of Amsterdam - UBA01 IZ20900131.tif
Crocidura dsinezumi
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 LC.svg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 真無盲腸目 Eulipotyphla
: トガリネズミ科 Soricidae
亜科 : ジネズミ亜科 Crocidurinae
: ジネズミ属 Crocidura
: ニホンジネズミ C. dsinezumi
学名
Crocidura dsinezumi
(Temminck, 1842)[1]
和名
ジネズミ(地鼠)
ニホンジネズミ(日本地鼠)
英名
Dsinezumi shrew
Japanese White-toothed shrew
自然分布域
自然分布域

ジネズミ(地鼠、学名:Crocidura dsinezumi)は、哺乳綱真無盲腸目トガリネズミ科ジネズミ属に分類される小型の哺乳類である。標準和名はニホンジネズミ[2]

分布[編集]

北海道本州四国九州佐渡島隠岐諸島伊豆諸島五島列島大隅諸島トカラ列島に分布する日本固有種である[3]。ただし、北海道のものは東北地方から移入された国内外来種であるとされる[3]大韓民国済州島にも移入分布する[1]

形態[編集]

ネズミ」の名前がついているが、モグラの仲間である。モグラの仲間であるが、地中で生活せずに地上で生活するので、発達した前足などは持っておらず、外見はネズミに近い。

日本のジネズミ類の中では大きい方であり、生息地によって体長の変異が大きい。本州以南では一般に南方へいくほど大型になる[4]。成体の頭胴長は61-84mm、尾長は39-60mm、体重5-12.5g程度になる[4]。とがった鼻を持ち、体毛の色は背面が暗赤褐色か暗褐色で、腹面は淡色または淡い灰褐色をしている[4]。尾は、基部が太く先に向かって細くなる。尾には、全面を覆う短い毛があり、基部にまばらな長い毛がある[5]

生態[編集]

水辺森林をはじめ、河畔や農耕地周辺のしげみ、人家周辺などにもに生息する。小型昆虫、クモ類や土壌動物を捕食する。 寿命は1年ほどとされている[4]

雌は春から秋にかけて、3頭前後の子供を産む。子供を産む巣は草地や地上のくぼみなどにつくることが多く、時には家屋の内部につくることもある。繁殖期になると、雄は強いにおいを出す。

危険を感じたときなど、親子で移動する時は一列になり、先頭の幼体が親の尾をくわえ、それに続く後ろの幼体がそれぞれの尾をくわえて鎖のようにつながって移動することがある。この様子は「キャラバン」と呼ばれている。

天敵は、ネコイエネコを含む)などの食肉目の哺乳類やモズなどの鳥類ヘビなどの爬虫類である。ネコを飼っている家ではネコが捕まえて持ち帰ることもある。

亜種[編集]

生息地によって以下の亜種に分類されている。

ただし、同一地点に生息するものであっても、年齢によって頭胴長や頭骨全長などの変異が大きいため亜種としての分類が難しく、以下の分類は便宜上のものである[5]

  • サイゴクジネズミ C. d. dsinezumi 【本州等】
  • ホンシュウジネズミ C. d. chisai 【本州等】
  • タネジネズミ C. d. intermedia種子島
  • オキノシマジネズミ C. d. okinoshimae沖ノ島
  • ヤク(シマ)ジネズミ C. d. umbrina屋久島

参考文献[編集]

  1. ^ a b c Cassola, F. 2016. Crocidura dsinezumi (errata version published in 2017). The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T40627A115176222. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T40627A22294822.en. Accessed on 05 April 2022.
  2. ^ 川田伸一郎・岩佐真宏・福井大・新宅勇太・天野雅男・下稲葉さやか・樽創・姉崎智子・横畑泰志「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』第58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1-53頁。
  3. ^ a b ニホンジネズミ 国立環境研究所 侵入生物DB
  4. ^ a b c d 阿部永 著、阿部永 監修 編 『日本の哺乳類』(改訂2版)東海大学出版会、2008年、P14頁。ISBN 978-4-486-01802-5 
  5. ^ a b 今泉吉典 『原色日本哺乳類図鑑』保育社、1960年、P25-31頁。ISBN 978-4-586-30007-5 

関連項目[編集]