サムシング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
サムシング / カム・トゥゲザー
ビートルズシングル
初出アルバム『アビイ・ロード
A面 カム・トゥゲザー(両A面)
リリース
録音 アビー・ロード・スタジオ
(1969年5月2日,5月5日,7月11日7月16日8月15日)
ジャンル ロック
ポップ[1]
時間
レーベル アップル・レコード
プロデュース ジョージ・マーティン
チャート最高順位
ビートルズシングル盤 U.K.U.S. 年表
ジョンとヨーコのバラード
b/w
オールド・ブラウン・シュー
(1969年)
サムシング
両A面
カム・トゥゲザー
(1969年)
レット・イット・ビー
b/w
ユー・ノウ・マイ・ネーム
(1970年)
ビートルズシングル盤 日本 年表
ジョンとヨーコのバラード
b/w
オールド・ブラウン・シュー
(1969年)
カム・トゥゲザー
b/w
サムシング
(1969年)
レット・イット・ビー
b/w
ユー・ノウ・マイ・ネーム
(1970年)
アビイ・ロード 収録曲
A面
  1. カム・トゥゲザー
  2. サムシング
  3. マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー
  4. オー!ダーリン
  5. オクトパスズ・ガーデン
  6. アイ・ウォント・ユー
B面
  1. ヒア・カムズ・ザ・サン
  2. ビコーズ
  3. ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー
  4. サン・キング
  5. ミーン・ミスター・マスタード
  6. ポリシーン・パン
  7. シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
  8. ゴールデン・スランバーズ
  9. キャリー・ザット・ウェイト
  10. ジ・エンド
  11. ハー・マジェスティー
ミュージックビデオ
「Something」 - YouTube
テンプレートを表示

サムシング」(Something)は、1969年9月にビートルズが発表したイギリス盤公式オリジナル・アルバムアビイ・ロード』の収録曲であり、同年10月にシングル・カットされ21枚目のオリジナル・シングル曲ともなった。シングル盤は両A面曲で片面は「カム・トゥゲザー」である。

ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2010年版)では278位にランクされている[4]

解説[編集]

ジョージ・ハリスンの作品。リードボーカルもジョージ。ビートルズ時代の公式発表曲の中で唯一シングルのA面収録曲となったジョージの作品[注釈 1]であり、ビートルズのメンバーとしては最後にA面にリード・ボーカル曲が収録された。ビートルズでは「イエスタデイ」に次いで多くカバーされた曲と言われており[5][6][注釈 2]、ビートルズおよびジョージの代表作として知られる。

この曲の最初の原型を作り始めたのは、アルバム『ザ・ビートルズ』のレコーディング・セッション中で、ポール・マッカートニーがオーバー・ダビング作業にかかりっきりになっている間、無人のスタジオに篭って書きはじめた[7]。しかし、作業もほとんど終盤に差し掛かった時期であったため、この時はアルバム収録には至らなかった。ジョージは、この曲をゲット・バック・セッションの際にレコーディングすることも考えたが、雰囲気の悪いプロジェクトの中で粗雑に扱われることを嫌い、見送った。曲の冒頭の歌詞は、当時アップル・レコードに属していたジェームス・テイラーの楽曲である彼女の言葉のやさしい響きから引用されている[8]

ジョン・レノンはこの曲を「『アビイ・ロード』で一番の曲」とコメントし、ポール・マッカートニーも「これまでジョージが書いた中で最もいい」と評している[7]

前述の通り、ジョージによって書かれた楽曲だが、レノン=マッカートニーの作品と勘違いする人物が多数存在し、中でも、フランク・シナトラはこの曲を「20世紀最高のラヴ・ソングだ。」と絶賛する一方、「一番好きなレノン=マッカートニーの楽曲は『サムシング』だ」とコメントし[9]マイケル・ジャクソンがジョージとビートルズの話をしている時、「サムシング」の話になり、「え? あなたが書いたんですか? レノン=マッカートニーだと思っていた」と本人の目の前で言った。

ポール・マッカートニーはコンサート・フォー・ジョージでこの曲を歌い、その後の彼のツアーにおいてもレパートリーに加えている。

パーソネル[編集]

クレジットはウォルター・エヴェレット英語版[10]ブルース・スピザー英語版[11]によるもの。

ビートルズ
外部ミュージシャン

曲はもともと約8分あり、インストゥルメンタルのジャム演奏が続いていたが、その部分は後にカットされて現在の形になった。

シングル盤[編集]

アルバム『アビイ・ロード』から「カム・トゥゲザー」との両A面扱いでシングル・カットされた[注釈 4]。ビートルズにとって、アルバムで先にリリースした曲を後からシングル・カットするのはイギリスでは初めてのことであった。

ビルボード』誌が発表したBillboard Hot 100(1969年11月29日付)で第1位を獲得[3][注釈 5]。1969年度年間ランキングでは第83位。

キャッシュボックス』誌では、両A面別々にランキングされたままで計3週2位が最高位だった[3]。年間ランキングでは66位。イギリスの「ミュージック・ウィーク」誌では最高位第4位[2]。アメリカでは200万枚以上のセールスを記録したが、イギリスでのセールスは20万枚を超える程度だった。

プロモーション・フィルム[編集]

シングル発売が決定した時点で、既にグループとしての活動は停止していた。そのため、メンバーがそれぞれの妻と一緒に自宅の庭を散歩している様子を撮影したフィルムが作られた。このフィルムにメンバーが一緒に映っているシーンはひとつもない。フィルムはニール・アスピノールの制作で、撮影日は1969年10月末とされている[12]。現在は映像版『アンソロジー Vol.8』と『ザ・ビートルズ1』(2015年発売)で見ることができる。

収録アルバム[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ B面を含めたシングル収録曲としては通算3曲目
  2. ^ 150を超えるアーティストがカバーしたが、最もヒットしたのはシャーリー・バッシーバージョンであり、アメリカのビルボード誌では最高位55位だったが、全英では最高位4位を記録した。
  3. ^ しかしジョン・レノンは、1969年のドキュメンタリーにおいて「自分はこの曲には参加していない」と証言している。
  4. ^ ビートルズの両A面シングルは過去にも「恋を抱きしめよう / デイ・トリッパー」、「イエロー・サブマリン / エリナー・リグビー」、「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー / ペニー・レイン」の3作があった(これらが両A面扱いであったのはイギリスにおいてのみである)。
  5. ^ アメリカビルボードのチャートにおいては、両A面でないシングルのB面も単独でランクインすることが多かった。「サムシング」、「カム・トゥゲザー」とも当初それぞれ単独の曲としてランクインし、「サムシング」は3位、「カム・トゥゲザー」は2位まで到達したが、ちょうど両曲ともトップ10内にランクされていた時にビルボードのチャート集計方法が変更され、両面ヒットは単独の作品として数えられるようになったため、両曲のポイントが合算されて「カム・トゥゲザー / サムシング」として1位になった。

出典[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ Unterberger, Richie. “The Beatles 'Something'”. AllMusic. 2015年2月18日閲覧。
  2. ^ a b The Beatles”. Official Charts Company. 2015年2月23日閲覧。
  3. ^ a b c Whitburn, Joel (2015). The Comparison Book. Menonomee Falls, Wisconsin: Record Research Inc.. p. 37. ISBN 978-0-89820-213-7. 
  4. ^ The Beatles, 'Something' | 500 Greatest Songs of All Time | Rolling Stone
  5. ^ 100 Greatest Beatles Songs: 6. 'Something'”. rollingstone.com. 2018年12月1日閲覧。
  6. ^ Sullivan, Michael (2001年12月10日). “His Magical, Mystical Tour”. Time. http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,1001409-4,00.html 2018年12月1日閲覧。 
  7. ^ a b "Album: Abbey Road". Retrieved 30 March 2006.
  8. ^ MacDonald, Ian (1998). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties. London: Pimlico. p. 306. ISBN 0-7126-6697-4. 
  9. ^ “The Movable Buffet: Los Angeles Times”. Vegasblog.latimes.com. (2006年12月13日). オリジナルの2006年12月17日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20061217022025/http://vegasblog.latimes.com/vegas/2006/12/sinatra_elvis_a.html 2018年12月1日閲覧。 
  10. ^ Everett, Walter (1999). The Beatles as Musicians: Revolver Through the Anthology. New York, NY: Oxford University Press. p. 249. ISBN 0-19-509553-7. 
  11. ^ Spizer, Bruce (2003). The Beatles on Apple Records. New Orleans, LA: 498 Productions. p. 58-59. ISBN 0-9662649-4-0. 
  12. ^ 『ザ・ビートルズ・ワークス』洋泉社発行、マーク・ルイソン著、ザ・ビートルズ・クラブ翻訳、2008年、427頁

関連項目[編集]

先代:
フィフス・ディメンション
ウェディング・ベル・ブルース
Billboard Hot 100 ナンバーワンシングル
1969年11月29日(1週)
次代:
スティーム
「ナナ・ヘイ・ヘイ・キス・ヒム・グッバイ」