クイーンズ・ギャンビット (ドラマ)
The Queen's Gambit | |
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ジャンル | ドラマ |
原作 |
ウォルター・テヴィス The Queen's Gambit |
企画 | |
監督 | スコット・フランク |
出演者 |
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作曲 | カルロス・ラファエル・リブラ |
国・地域 |
![]() |
製作 | |
製作総指揮 |
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放送 | |
放送チャンネル | Netflix |
The Queen's Gambit |
『クイーンズ・ギャンビット』(原題: The Queen's Gambit)は、アメリカの配信ドラマである。冷戦期を舞台にチェスの天才少女を描く。原作は『ハスラー』『地球に落ちてきた男』で知られるウォルター・テヴィスによる『クイーンズ・ギャンビット』(日本語未訳)[1]。スコット・フランクが全話の脚本と監督を担当し、アラン・スコットとともにプロデュースも手がけている。2020年10月23日よりNetflixにて全7話が一挙配信された[2]。
あらすじ[編集]
第1話[編集]
9歳の少女エリザベス(ベス)は交通事故で母親を失い養護施設に入れられる。そこでは薬物を子どもたちに投与しており、ハーモンは依存症になっていく。黒人の同級生ジョリーンをのぞいて生徒とも教師とも馴染めないハーモンは用務員のシャイベルと仲良くなり、彼からチェスの手ほどきを受ける。
第2話[編集]
13歳になったベスは、ウィートリー夫妻に引き取られる。しかし養父が義母アルマと離婚したため、生活は困窮する。アルマを救うため、ベスはチェスの州コンテストに参加し、チャンピオンのベルティックを倒す。
第3話[編集]
ベスは、チェスの天才少女として一躍注目を浴びる。ラスベガスの全国大会に出場したベスは決勝で優勝候補ベニーと対決し初めて敗北する。
第4話[編集]
メキシコ大会に出場したベスは、ロシアの強豪ボルコフと対決するが敗れ去る。そして養母のアルマがホテルで死ぬ。ベスは再び薬物に頼るようになる。
第5話[編集]
傷心のベスの元にベルティックが現れ、二人は同棲を始める。しかしベスの才能についていけないベルティックは彼女の元を離れる。全米大会に出場したベスは、かつて自分を負かしたベニーと再戦し勝利する。ベスはロシアで開かれる国際大会への出場が認められる。ベニーはベスのコーチ役を買って出る。
第6話[編集]
パリの国際試合に参加したベスはボルコフと再戦するが敗れる。帰国したベスはベニーとの連絡も絶ち酒に溺れる日々を過ごす。再会した養父から自宅を明け渡すよう要求されたベスは彼と縁を切り、わずかな貯金をはたいて自宅を買い取る。ある日、養護施設でのかつての親友ジョリーンがベスの元を訪れる。
第7話[編集]
シャイベルの葬儀に出席するために養護施設を訪れたベスは、彼が別れた後も自分の事をずっと気にかけてくれていた事を知る。ジョリーンは法律家になるために貯めていた学費をベスに預ける。モスクワ大会へと参加したベスは順調に勝ち進み、決勝でボルコフと対決する。対決は翌日へと持ち越される。朝、ベスの元にベニーから国際電話がかかってくる。ベルテックらベスのチェス仲間が集まり、棋譜の研究をしていたのだ。彼らのアドバイスを胸に勝負に挑むベスだが、ボルコフの一手は彼らの予想を超えたものだった。
出演者[編集]
- アニャ・テイラー=ジョイ
- モージス・イングラム
- ビル・キャンプ
- トーマス・ブロディ=サングスター
- マリエル・ヘラー
- ハリー・メリング
- レベッカ・ルート[3]
日本語吹替[編集]
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
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ベス・ハーモン | アニャ・テイラー=ジョイ | 伊瀬茉莉也 |
ベス・ハーモン(幼少期) | アイラ・ジョンストン | |
アリス・ハーモン | クロエ・ピリー | 岡本沙保里 |
シャイベル | ビル・キャンプ | 手塚秀彰 |
ジョリーン | モーゼス・イングラム | 和優希 |
ヘレン・ディアドーフ | クリスティアン・サイデル | 恒松あゆみ |
ロンズデール | レベッカ・ルート | 斎賀みつき |
アルマ・ウィートリー | マリエル・ヘラー | まつだ志緒理 |
ハリー・ベルティック | ハリー・メリング | 小田柿悠太 |
タウンズ | ジェイコブ・フォーチューン=ロイド | 田所陽向 |
ベニー・ワッツ | トーマス・ブロディ=サングスター | 関雄 |
クレオ | ミリー・ブレイディ | 石井未紗 |
その他 | 祐仙勇 | |
日本語版スタッフ | ||
演出 | 麦島哲也 | |
翻訳 | 平井かおり | |
日本語字幕 | 高橋百合子 | |
チェス監修 | 篠田太郎 | |
調整 | 池田知佳 | |
録音 | 中西一仁 | |
制作進行 | 柴山司 | |
スタジオ | HALF H・P STUDIO |
製作[編集]
製作[編集]
2019年3月19日、 Netflixは、制作サイドに6つのエピソードからなるシリーズの制作を依頼した。そして、アラン・スコットと一緒に制作したスコット・フランクが監督を務めることになった。カルロス・ラファエル・リベラが挿入曲を担当した[4]。
キャスティング[編集]
制作開始の発表と並行して、アニャ・テイラー=ジョイが主演することになったことが発表された[5] 。2020年1月、モージス・イングラムがキャストに加わったことが発表された[6]。初演日の発表の際、ビル・キャンプ、トーマス・ブロディ=サングスター、ハリー・メリング、マリエル・ヘラーが出演することが発表された[7][8]。
撮影[編集]
主要撮影は、オンタリオ州ケンブリッジで2019年8月に開始された[9]。撮影はベルリンでも行われた[10]。
影響[編集]
玩具メーカーのスピンマスターは、クイーンズ・ギャンビットが公開されて以降、チェス関連の製品の売上が3桁増加したと発表した[11]。
EC企業のeBayは、チェスセットを含む関連製品の売上が215%増加したと発表した[11]。
チェス対局サイトのLichessは、公開日以降、1日のピーク時のプレーヤー数が大幅に増加していると発表した[12]。
同じくチェス対局サイトのChess.comでは、新規プレイヤーが5倍に増加した[13]。
参考文献[編集]
- ^ Petski (2019年3月19日). “Netflix Orders 'The Queen's Gambit' Limited Series From Scott Frank; Anya Taylor-Joy To Star”. Deadline Hollywood. 2019年7月20日閲覧。
- ^ McHenry (2020年8月27日). “The Queen's Gambit Trailer: Anya Taylor-Joy Dives Into Chess, Drugs, and More Chess”. Vulture. 2020年8月27日閲覧。
- ^ Root (2019年12月20日). “A Netflix series next year called The Queen's Gambit xx”. Twitter. 2020年6月11日閲覧。
- ^ “Carlos Rafael Rivera Scoring Netflix's 'The Queen's Gambit'”. FilmMusicReporter (2020年8月27日). 2020年9月1日閲覧。
- ^ Thorne (2019年3月19日). “Anya Taylor-Joy to Star in 'The Queen's Gambit' Limited Series at Netflix”. Variety. 2019年7月21日閲覧。
- ^ Sneider (2020年1月15日). “Newcomer Moses Ingram Joins Denzel Washington in Joel Coen's 'Macbeth'”. Collider. 2020年6月11日閲覧。
- ^ Roots (2020年8月27日). “Game of Thrones, Peaky Blinders Stars Play a Risky Game in Netflix Chess Drama The Queen's Gambit — Watch”. TVLine. 2020年8月27日閲覧。
- ^ Nolfi (2020年8月27日). “Anya Taylor-Joy puts the patriarchy in check in The Queen's Gambit teaser”. Entertainment Weekly. 2020年8月27日閲覧。
- ^ “'The Queen's Gambit' filming in Cambridge for 2 days”. Cambridge Times (2019年8月22日). 2019年11月28日閲覧。
- ^ Cooper (2020年2月20日). “'The Witch' star Anya Taylor-Joy: "People always want to put you in a box"”. NME. 2020年5月8日閲覧。
- ^ a b “Can't Find A Chess Set? You Can Thank 'The Queen's Gambit' For That”. NPR. 2020年11月23日閲覧。
- ^ “Daily player peak on Lichess since August.”. Lichess.org. 2020年11月23日閲覧。
- ^ “Netflix「クイーンズ・ギャンビット」記録的ヒットでチェス界に波及効果”. THE RIVER. 2020年11月24日閲覧。
関連項目[編集]
- クイーンズ・ギャンビット - 小説とテレビドラマの名前の元になったチェスのオープニング
外部リンク[編集]
- クイーンズ・ギャンビット - Netflix
- クイーンズ・ギャンビット - インターネット・ムービー・データベース(英語)
- クイーンズ・ギャンビット - Rotten Tomatoes(英語)
- クイーンズ・ギャンビット - Metacritic(英語)
- The Queen and The Crown - 作中に登場する衣装を閲覧できるできるサイト