ガンボルド・ガンバヤル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
ガンボルド・ガンバヤル
名前
本名 ガンボルド・ガンバヤル
ラテン文字 Ganbold Ganbayar
モンゴル語 Ганболдын Ганбаяр
基本情報
国籍 モンゴルの旗 モンゴル
生年月日 (2000-09-03) 2000年9月3日（23歳）
出身地 スフバートル市
身長 179cm
選手情報
在籍チーム スロバキアの旗 KFCコマールノ
ポジション MF(AMF)
背番号 7
利き足 右足
ユース
2014 モンゴル国の旗 ホルムホン
2016-2018 ハンガリーの旗 プシュカーシュ・アカデーミア
クラブ1
年 クラブ 出場 (得点)
2015-2016 モンゴル国の旗 ホルムホン 23 (26)
2018- ハンガリーの旗 プシュカーシュ・アカデーミア 3 (0)
2018 →モンゴル国の旗 ウランバートル・シティ(loan) 2 (1)
2020-2021 →ハンガリーの旗 チャークヴァール(loan) 26 (2)
2021- →スロバキアの旗 コマールノ(loan) 40 (8)
代表歴2
2013  モンゴル U-14 4 (5)
2015  モンゴル U-17 2 (0)
2017  モンゴル U-20 3 (1)
2017-  モンゴル U-23 6 (0)
2021-  モンゴル 6 (2)
1. 国内リーグ戦に限る。2022年12月29日現在。
2. 2022年12月29日現在。
■テンプレート（■ノート ■解説）■サッカー選手pj

ガンボルド・ガンバヤル（モンゴル語: Ганболдын Ганбаяр、2000年9月3日 - ）は、モンゴル国のサッカー選手。モンゴル代表。ポジションはMF。

モンゴル人サッカー選手としては史上初めてヨーロッパでプロ契約を締結した選手で[1][2][3][4]、同国史上初のスーパースター候補との呼び声も高い選手である[5]。

クラブ歴[編集]

ユース[編集]

2000年にスフバートル市で生まれた[6][7]。7歳の時にサッカーを始めた。2011年にはACミランがウランバートルで開いたジュニア向けキャンプに参加し、200人を超える参加者から4人だけ選ばれたミラノでの大会に参加する選手の一人に選出された[8][9]。

2013年にはU-14代表での活躍からアカデミカ・コインブラから興味を持たれたが、モンゴルに残る道を選んだ[10][11]。

ホルムホン[編集]

2014年にホルムホンFCの下部組織に加入した[7]。同年にはU-15の最優秀選手に輝いた[12][13]。

2015年にトップチームに昇格し、同年にトップチームで11試合15得点の大活躍を見せた[7][14][15]。同年のU-17でも最優秀フォワードに選出された[16]。翌年3月にガル＝エルデネ・ソヨル＝エルデネと代表監督のゾリグティン・バットゥルガとともにバーネットFCの練習に一ヶ月間参加した。その後ホルムホンに戻ってAFCカップ2016予選に出場、15歳での出場は同大会史上最年少出場記録を樹立した[17][18][10]。

プシュカーシュ・アカデーミア[編集]

ユース[編集]

同年9月にプシュカーシュ・アカデーミアFCのアカデミーに単年契約で加入した[19][20]。この移籍にはモンゴル国サッカー連盟とハンガリーサッカー連盟間で2014年に交わしたパートナーシップ協定が関っており、彼以外にもモンゴルから3人がアジア人としては初めて同クラブの下部組織に加入した[21][22]。

翌年5月に、彼以外のモンゴル人選手はモンゴルに帰国したが、彼だけはプスカシュ＝スズキ・クパのメンバーに名を連ねた[23]。同大会で出場も果たしている[24][25]。同大会でプシュカーシュ・アカデーミアU-17は銅メダルを獲得した事によって、彼はモンゴル人サッカー選手として初めてヨーロッパの大会でメダルを獲得した選手となった[26]。大会後には公式戦出場がないままモンゴルに帰国したが、8月にU-19の選手として600ユーロで契約を延長した[22][27]。

プロ[編集]

2018年4月11日にウランバートル・シティFCに月600万トゥグルグの契約で一年間の期限付き移籍をした[28][29]。同月23日にMFFスーパーカップで移籍後初出場を記録した[30]。

同年8月初旬、ウランバートル・シティへの期限付き移籍が打ち切りとなり、プシュカーシュ・アカデーミアに復帰した[31]。復帰後すぐにホンヴェード・クパにU-19チームで出場した[32][33]。同月24日にクラブとプロ契約を締結し、モンゴル史上初のヨーロッパでプロ契約を締結した選手となった[34]。

2020年7月にネムゼティ・バイノクシャーグIIのアクヴィタルFCチャークヴァールに期限付き移籍した[1][35][36]。同月に親善試合で初得点を記録すると[37]、翌月2日の開幕節で途中出場し移籍後公式戦初出場を記録した[38][39]。公式戦初得点は同月23日に記録した[40]。

同月末にはプシュカーシュ・アカデーミアのUEFAヨーロッパリーグ 2020-21 予選のメンバーに選出されたが、スウェーデンへ渡航することはなかった[41][42]。但し、8月30日にはネムゼティ・バイノクシャーグIに出場し、プシュカーシュ・アカデーミアのトップチームデビューも果たした。その後同シーズンは主にチャークヴァールでプレーしたが、プシュカーシュ・アカデーミアでも計3試合に出場した。

2021年7月にスロバキアの2.リーガのKFCコマールノに期限付き移籍した[43]。移籍後初得点は同月17日の親善試合であった[44]。同月24日の開幕節で移籍後公式戦初出場を記録した。

代表歴[編集]

年代別[編集]

2013年にU-14代表としてAFC U-14選手権2014予選に出場した[8][45][46]。澳門代表戦では7-0の勝利を挙げたが、そのうちの5得点を彼が記録した[47][8][10]。国際大会で1試合5得点をしたのはモンゴル人史上初であった[14]。

2015年9月にはAFC U-16選手権2016予選のメンバーに選出された[48]。主将として臨んだが、日本代表相手には17-0の惨敗を喫した[49][50]。

2017年6月には16歳でAFC U-23選手権2018予選のメンバーに選出された[51]。同大会に先立ってモンゴル・ナショナルプレミアリーグ選抜と戦い、3-0の勝利を記録したが、この試合でも2得点を記録した[52][53]。しかし大会では代表自体がPKで得た1得点のみに終わって1分2敗の最下位であった[54]。

同年10月にはAFC U-19選手権2018予選のメンバーに選出された[55]。この大会では1得点を記録、シンガポール代表に勝利した事によって最下位は免れた[56][57][58][59]。

A代表[編集]

初招集は2019年6月の2022 FIFAワールドカップ・アジア1次予選のブルネイ代表戦であったが、練習中にハムストリングスを痛めた。試合自体には間に合う程度ではあったといえ、結果として2試合ともに控えで出場機会は無かった[60][61][62]。代表はこのラウンドを勝ち上がった。

初出場は2021年3月25日に行われた2022 FIFAワールドカップ・アジア2次予選のタジキスタン代表戦であった[63]。5日後に行われた日本代表戦にも出場したが、14-0の惨敗を喫し、モンゴル代表史上2番目の惨敗、そして日本代表史上2番目の快勝という記録を残してしまった。

初得点は2022年6月14日に行われたAFCアジアカップ2023・3次予選のイエメン代表戦で、この試合で2得点をあげて2-0の勝利の立役者となった[64]。

参考文献[編集]

  1. ^ a b “Baluta és Magasföldi is bekerült a PAFC keretébe” (Hungarian). nemzetisport.hu. 2020年8月26日閲覧。
  2. ^ “Soccerway Profile”. Soccerway. 2016年8月16日閲覧。
  3. ^ “Ganbold Ganbayar Signs Professional Contract with Puskás Akadémia FC, Makes History”. Mongolian Football Central. 2018年8月25日閲覧。
  4. ^ “Optimisme Sepakbola Mongolia Di Masa Depan” (Indonesian). medioclub.com. 2017年7月28日閲覧。
  5. ^ “"Реал Мадрид"-д тоглох мөрөөдөлтэй хөлбөмбөгчин” (モンゴル語). unuudur.mn. 2017年6月25日閲覧。
  6. ^ “С.ПҮРЭВСҮХ: ДЭЛХИЙН ДЭВЖЭЭНД ГАРЧ, МОНГОЛЫН ХӨЛБӨМБӨГИЙН ТҮҮХЭНД ШИНЭ ХУУДСЫГ НЭЭСЭН Г.ГАНБАЯР ШАВИАРАА БАХАРХАЖ БАЙНА” (モンゴル語). dnn.mn. 2017年6月10日閲覧。
  7. ^ a b c “Г.Ганбаяр: Жозе Моуриньогийн хүүгийн хаалганд гоол оруулснаа сүүлд мэдсэн” (モンゴル語). Time. 2017年2月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月16日閲覧。
  8. ^ a b c “НАЙМ ДАХЬ УДААГИЙН “ДУУЛИАН-2020″ ТЭМЦЭЭН ДЭВШИЛ БАЙВ УУ, УХРАЛТ БОЛОВ УУ?” (モンゴル語). sportnews.mn. 2016年8月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月16日閲覧。
  9. ^ “Selected Players 2011”. World Camp International. 2017年1月31日閲覧。
  10. ^ a b c “Calon Pemain Profesional Pertama Mongolia Berusia 15 Tahun” (Indonesian). Pandit Football. 2016年8月16日閲覧。
  11. ^ “Calon Bintang asal Mongolia.” (Indonesian). Indo Kick. 2017年2月4日閲覧。
  12. ^ “Corporate Social Responsibility”. Monnis. 2017年6月25日閲覧。
  13. ^ “НАЙМ ДАХЬ УДААГИЙН “ДУУЛИАН-2020″ ТЭМЦЭЭН ДЭВШИЛ БАЙВ УУ, УХРАЛТ БОЛОВ УУ?” (モンゴル語). Ihagvaa News. 2017年2月3日閲覧。
  14. ^ a b “Г.ГАНБАЯР: "АС МИЛАН" БАГИЙН СОНГОН ШАЛГАРУУЛАЛТАД НЭГЭЭР ШАЛГАРЧ БАЙЛАА” (モンゴル語). MFF. 2016年9月13日閲覧。
  15. ^ “Г.ГАНБАЯР: "АС МИЛАН" БАГИЙН СОНГОН ШАЛГАРУУЛАЛТАД НЭГЭЭР ШАЛГАРЧ БАЙЛАА” (モンゴル語). gogo.mn. 2016年9月13日閲覧。
  16. ^ “"Тэнгис" идэрчүүдийн лиг өндөрлөлөө” (モンゴル語). news.mn. 2016年8月16日閲覧。
  17. ^ “Khoromkhon FC vs. K-Electric FC”. AFC. 2016年8月16日閲覧。
  18. ^ “Khoromkhon FC vs. Druk United”. AFC. 2016年8月16日閲覧。
  19. ^ “ЗАЛУУ ХӨЛБӨМБӨГЧИД ЖИЛИЙН ХУГАЦААТАЙ УНГАР УЛСАД СУРАЛЦАНА” (モンゴル語). MFF. 2016年9月8日閲覧。
  20. ^ “Erchim FC Breaking New Ground for Ambitious Mongolia”. The AFC. 2017年3月29日閲覧。
  21. ^ “"ПУШКАШИЙН 4"-ИЙГ ҮДЭХ АРГА ХЭМЖЭЭ БОЛЛОО” (モンゴル語). MFF. 2016年9月10日閲覧。
  22. ^ a b “Г.Ганбаяр: "ГООЛ" оруулчихаад үзэгчид рүү хараад өөрөөрөө маш их бахархсан” (モンゴル語). medee.mn. 2017年6月21日閲覧。
  23. ^ “JÖTTEK, LÁTTAK, TANULTAK” (Hungarian). Puskas Akademia FC. 2017年5月24日閲覧。
  24. ^ “Legyoztuk A Bayernt!” (Hungarian). Puskas Akademia FC. 2017年6月3日閲覧。
  25. ^ “The Bronze is Ours”. Puskas Akademia FC. 2017年6月5日閲覧。
  26. ^ “НЭГ БАГ – НЭГ ЗОРИЛГО” (モンゴル語). Mongolian Football Federation. 2017年6月8日閲覧。
  27. ^ “П.УУГАНБАЯР, А.ДӨЛГӨӨН НАР "ПУШКАШ АКАДЕМИ"-Д СУРАЛЦАНА” (モンゴル語). Mongolian Football Federation. 2017年7月24日閲覧。
  28. ^ “Ulaanbaatar City FC”. Ulaanbaatar City FC. 2018年4月13日閲覧。
  29. ^ “Wunderkind Ganbayar Joins Ulaanbaatar City on Loan”. Mongolian Football Central. 2018年4月15日閲覧。
  30. ^ “Ulaanbaatar City Win Super Cup 4-2, End Erchim's Dominance”. Mongolian Football Central. 2018年4月25日閲覧。
  31. ^ “Ulaanbaatar City FC Profile” (モンゴル語). Mongolian Football Federation. 2018年8月17日閲覧。
  32. ^ “ROSSZ KEZDÉS A HONVÉD KUPÁN” (Hungarian). Puskás Akadémia FC. 2018年8月17日閲覧。
  33. ^ “DUNASZERDAHELYEN JOBBAN MENT” (Hungarian). Puskás Akadémia FC. 2018年8月17日閲覧。
  34. ^ “TÖRTÉNELMET ÍRT MONGOL AKADÉMISTÁNK” (Hungarian). Puskás Akadémia FC. 2018年8月25日閲覧。
  35. ^ “Г.ГАНБАЯР ДЭД ЛИГТ ДЭВШИН ТОГЛОХ БОЛЛОО” (Mongolian). Mongolian Football Federation. 2020年8月2日閲覧。
  36. ^ “A labdarúgó Merkantil Bank Liga NB II vasárnapi rajtjáig már csak hármat kell aludniuk az Aqvital FC Csákvár játékosainak és szurkolóinak.” (Hungarian). feol.hu. 2020年8月2日閲覧。
  37. ^ “Tatabanya vs. Csakvar”. betexplorer.com. 2020年8月2日閲覧。
  38. ^ “Merkantil Bank Liga NB II. Round 1” (Hungarian). Hungarian Football Federation. 2020年8月2日閲覧。
  39. ^ “Heffler mesterhármasával: Gyirmót-Aqvital FC Csákvár 3-0 (2-0)” (Hungarian). Aqvital FC Csákvár. 2020年8月3日閲覧。
  40. ^ “Kaposvári Rákóczi FC vs. Aqvital FC Csakvar” (Hungarian). Hungarian Football Federation. 2020年8月26日閲覧。
  41. ^ “EL: Számos meglepő név a Puskás 25 fős keretében – NB III-as játékosok is utaznak Svédországba” (Hungarian). csakfoci.hu. 2020年8月26日閲覧。
  42. ^ “Hammarby vs. Puskas Akademia”. UEFA. 2020年8月26日閲覧。
  43. ^ “KFC Komárno Loan” (Slovak). KFC Komárno. 2021年7月14日閲覧。
  44. ^ “Prípravu sme ukončili víťazne” (Slovak). KFC Komárno. 2021年7月17日閲覧。
  45. ^ “STAGE SET FOR INAUGURAL AFC U-14 QUALIFIERS”. AFC. 2016年8月16日閲覧。
  46. ^ “2013 Fixtures”. Hong Kong Football Association. 2016年8月16日閲覧。
  47. ^ “Macau 0 Mongolia 7”. The AFC. 2017年7月12日閲覧。
  48. ^ “Under-16 Squad List”. Asian Football Confederation. 2017年6月10日閲覧。
  49. ^ “Mongolia U16 vs. Japan U16”. AFC. 2016年8月16日閲覧。
  50. ^ “Mongolia U16 vs. Hong Kong U16”. AFC. 2016年8月16日閲覧。
  51. ^ “Залуучуудын шигшээ багийн бүрэлдэхүүн зарлагдлаа” (モンゴル語). Mongolian Football Federation. 2017年6月20日閲覧。
  52. ^ “mn:ЗАЛУУЧУУДЫН ШИГШЭЭ БАГ, ЛЕГИОНЕРУУДЫГ ХОЖЛОО” (モンゴル語). Mongolian Football Federation. 2017年7月1日閲覧。
  53. ^ “Mongolia Berharap Tuah Weiss dan Ganbayar” (Indonesian). juara.net. 2017年7月19日閲覧。
  54. ^ “AFC U-23 Championship Qualifiers: Malaysia Confirm Their Place in Finals”. The Asian Football Confederation. 2017年7月23日閲覧。
  55. ^ “Squad for Under-19 AFC Championship Announced”. Mongolian Football Central. 2017年10月18日閲覧。
  56. ^ “Mongolia U19 vs. Japan”. The AFC. 2017年11月9日閲覧。
  57. ^ “Mongolia U19 vs. Thailand”. The AFC. 2017年11月9日閲覧。
  58. ^ “Mongolia U19 vs. Singapore”. The AFC. 2017年11月9日閲覧。
  59. ^ “2018 AFC Under-19 Schedule and Resilts”. The AFC. 2017年11月9日閲覧。
  60. ^ “Mongolian national team prepare for World Cup qualifier in Phuket”. The Phuket News. 2019年6月2日閲覧。
  61. ^ “Mongolia vs. Brunei”. The Asian Football Confederation. 2019年6月11日閲覧。
  62. ^ “Brunei vs. Mongolia”. The Asian Football Confederation. 2019年6月11日閲覧。
  63. ^ “Tajikistan v Mongolia game report”. FIFA (2021年3月25日). 2020年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月25日閲覧。
  64. ^ “Qualifiers Final Round Group B: Yemen 0-2 Mongolia”. The AFC. 2022年6月15日閲覧。

外部リンク[編集]

「https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=ガンボルド・ガンバヤル&oldid=93426624」から取得