オルバーン・ジェルジュ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
Flag of Hungary.svg この項目では、ハンガリー語圏の慣習に従い、名前を姓名順で表記していますが、印欧語族風にジェルジュ・オルバーンと表記することもあります。

オルバーン・ジェルジュOrbán György [ˈorbɑ̈ːn ˌɟørɟ]、1947年7月12日 - )は、ルーマニア出身でハンガリー在住のセーケイ人作曲家である。母語はハンガリー語。最初の妻はセーケイ人民俗学者のシャラモン・アニコー (Salamon Anikó)。現在の妻は経済学者のオルバーンネー=ナジ・マーリア (Orbánné Nagy Mária) 。 コロジュヴァール出身のハンガリー人作曲家シェルメツィ・ジェルジュ (Selmeczi György) やハンガリー語で執筆するルーマニア人詩人・作家・映像作家でコロジュヴァール国立トランシルヴァニア交響楽団 (Orchestra Filarmonicii de Stat „Transilvania” din Cluj-Napoca / Kolozsvári Állami „Transilvania” Filharmónia Szimfonikus zenekara / “Transylvania” State Philharmonic Orchestra) の理事長でもあるマリウス・タバク (Marius Tabacu) らと親交がある。

経歴[編集]

1947年、ルーマニア領となったトランシルヴァニアセーケイ地方マロシュヴァーシャールヘイ市に生まれる。

トランシルヴァニアのハンガリー人の中心都市 コロジュヴァール音楽学校(現在のゲオルゲ・ディマ音楽アカデミー)で、作曲をシギスムンド・トドゥツァ (Sigismund Toduţă)、エイシコヴィチ・ミハーイ (Eisikovits Mihály)、ヤガマシュ・ヤーノシュ (Jagamas János)の各師に師事。1973年の卒業後、同校にて音楽理論を教える。 1979年にハンガリー移住。ブダペストリスト音楽院で、作曲と音楽理論の指導にあたる。

合唱における国際的デビューは、1996年に行われた第4回世界合唱シンポジウムで、新しく発表した“Octavo”や更に広範囲なその他の作品がジョン・ラター(John Rutter)によって紹介されたことから、国際的な評価を受けた。 近年、日本のみならず、世界各国の合唱界においても、その作品は広く親しまれている。

日本においては、作曲家・合唱指揮者の松下耕がオルバーンの合唱作品を演奏、録音、楽譜の校訂、委嘱などをし紹介したことが、その人気の要因ひとつと言える。"ミサ第9番"、"ミサ第11番"、"Mettimi"は松下耕とその合唱団のために書かれた曲である。

作風[編集]

作風は調性、旋法に立脚した作品が多く、前衛音楽的な手法は用いない。 中世・バロックの流れを汲んだ曲から、ジャズ風のリズムやミニマル的要素を含む曲まで作風は幅広い。 合唱作品においての一番の特徴は、単語、或いは短い文をミニマル風に執拗に繰り返す手法にあり、演奏頻度の高い"Daemon Irrepit Callidus"や"Pange lingua"、"Lauda Sion"などはその代表例である。

合唱作品はラテン語の宗教曲と、ハンガリー語のテキストによるものがほとんどである。

合唱曲[編集]

  • Audi Voces (われらの声を聴き給え)-女声-
  • Mundi Renovatio (世界の更新)-混声/女声/男声-
  • Ludvércz (鬼火)-女声-
  • Daemon Irrepit Callidus (忍びよる悪魔)-混声/女声/男声-
  • Lauda Sion (シオンよ、救い主をたたえよ)-女声-
  • Nobis Natus (我らのために生まれし)-女声-
  • Caeli cives -女声-
  • Dei Matris -女声-
  • Ave Verum (めでたし、まことのお体)-混声-
  • Ave Maria in D -混声-
  • Ave Maria in A -混声-
  • Ave Maria -女声、ピアノ-
  • Ave Regina(幸いあれ、天の女王よ)-混声-
  • Noli Flere (泣かないで)-女声-
  • Pange lingua (舌よ、歌え)-女声/混声-
  • O Gloriosa (おお、栄光の)-女声-
  • Pater Noster(天にましますわれらの父よ)-混声-
  • De vitae vanitate -混声/女声-
  • Juxta crucem (十字架にかけられ)-女声-
  • Stabat Mater(1987)(悲しみの聖母)-混声-
  • Stabat Mater in F (悲しみの聖母)-混声-
  • Salve Regina (めでたし、女王よ)-混声-
  • Veni Creator Spiritus(来れ,創造主たる聖霊よ)-混声-
  • Cor Mundum -Psalms 50,11 -混声-
  • Te lucis ante terminum(一日が終わる前、汝に) -混声-
  • Timor et tremor (怯えと恐怖)-混声-
  • Nunc dimittis(今や、主よ) -混声-
  • Sicut cervus desiderat (泉を求める鹿のごとく)-女声-
  • Horae-Mater innocentiae (時間-けがれなき母)-女声-
  • Kóruskönyv S.A. Emlékére(S.A.[1]追悼合唱曲集) -混声-
  • Második Kóruskönyv I Vegyeskarra(混声合唱のための第二作品集I)-混声-
  • Medaliak Konyve(ブック・オブ・ロケット)-混声-
  • O Pan -混声-
  • Farewell -混声、ピアノ-
  • Dramolett -混声-
  • Orpheus With His Lute -混声-
  • O, Mistress Mine!(おお、私の恋人よ) -混声-
  • Come Away -混声-
  • Ad nocturnum(夜の歌に)-混声-
  • Gágogó(ガアガアガア)-女声-
  • Hajnalban(夜明に)-女声-
  • Fülemüle, fülemüle...(小夜啼鳥)-女声-
  • Mettimi(あなたの心に私を刻みつけてください)-混声-
  • Agnus Dei (神の子羊)-混声、オルガン-
  • Mass No.1 in C(ミサ 第1番)-混声、(ピアノ)-
  • Mass No.2(ミサ第2番)-混声-
  • Missa Quinta(ミサ 第5番)-混声、クラリネット、コントラバス-
  • Missa Sexta(ミサ 第6番)-女声、ピアノ-
  • Missa Nona(ミサ 第9番)-女声、ピアノ-
  • MIssa Nr.11(ミサ第11番)-混声、Sop.solo、弦楽オーケストラ-/混声、Sop.solo、フルート、オルガン-

器楽曲[編集]

  • Wind Quintet -木管アンサンブル-
  1. ^ 亡くなった元妻の Salamon Anikó(シャラモン・アニコー)を指す。