ウアス

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セト神が持つウアス。トトメス三世の墓にて。

ウアス(またはヴァス、力または支配)とは古代エジプトの宗教に関連する遺物、作品、ヒエログリフに登場するシンボルの一つである。ウアスは上端に形式化された動物の頭がつき、石突が二又に分かれた長い杖として表される。

ウアスは力や支配の象徴とされ、セトアヌビスなどの神[1] 、またはファラオと結び付けられる。ウアスはセト獣(セトのマスコット)を表すこともある。後には、セトが象徴する混沌の力を制御するシンボルとしても用いられた。

葬儀においてはウアスは死者に彼岸での幸福をもたらすとされ、副葬品とされたり墓や棺の装飾に使われたりした。ウアスは護符とも考えられていた。エジプト人は空は四本の柱によって支えられていると考え、この柱はウアスの形をしているとされた。ウアスは上エジプト第四のノモスであるテーベの象徴ともされた。[2]

ウアスは神、ファラオまたは神官の持物として描かれた。それらは絵や彫刻に頻繁に現れ、しばしばアンクジェドなどのシンボルと共に描かれた。ウアスの実物の残骸も見つかっている。ファイアンス焼きで作られ、頭と二又に分かれた石突が見て取れる。最初期の例はエジプト第1王朝に遡る。

ヒエログリフにおけるウアスは力を意味する言葉として使われる。

Was
ヒエログリフで表示
wAs

参考文献[編集]

  1. ^ Horemheb KV 57”. osirisnet.net. 2012年7月23日閲覧。
  2. ^ Was–sceptre”. globalegyptianmuseum.org. 2012年7月23日閲覧。