イトトリゲモ

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イトトリゲモ
保全状況評価
準絶滅危惧環境省レッドリスト
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: オモダカ目 Alismatales
: トチカガミ科 Hydrocharitaceae
: イバラモ属 Najas
: イトトリゲモ N. gracillima
学名
Najas gracillima
(A. Br.) Magnus
シノニム

Najas japonica
Nakai.

和名
イトトリゲモ(糸鳥毛藻)

イトトリゲモ(Najas gracillima)は、トチカガミ科イバラモ属に属する水草。和名は、糸のように細い鳥の毛、という意である。

分布[編集]

東アジアに生育するほか、イタリアでは外来種として生育している[1]日本でも全国各地に分布している。ため池や水路、水田などで見られる[2]

生態[編集]

葉腋につく種子

沈水性の一年草。全長は10-30cm[1]鋸歯のある長さ1-2cmの線形葉を5輪生する[1]。花期は6-9月、葉腋に花をつけ、長さ約2mmの種子が2個並んで形成される[1]雌雄同株[2]

類似種[編集]

ホッスモオオトリゲモに形態が似るが、イトトリゲモでは葉腋につく種子が2個並ぶという特徴があり、区別の指標となる[3]。ただし、ホッスモなどでも種子が2個並んでつくこともあり、より正確に同定するためには、種子表面の網目模様など他の形態も検討すべきである[1]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 角野康郎『日本水草図鑑』文一総合出版、1994年。  p.53
  2. ^ a b 「愛知県維管束植物レッドリスト」(2009年)p.645
  3. ^ 神戸市立教育研究所(1985)「神戸の水生植物」(神戸の自然14)

関連項目[編集]