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アデル・エネル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アデル・エネル
Adèle Haenel
Adèle Haenel
2017年度「カンヌ国際映画祭」にて
生年月日 (1989-02-11) 1989年2月11日(35歳)
出身地 フランスの旗 フランスパリ
職業 女優
ジャンル 映画
活動期間 2002年 - 現在
主な作品
『クロエの棲む夢』
水の中のつぼみ
メゾン ある娼館の記憶
『ミリタリーな彼女』
BPM ビート・パー・ミニット
燃ゆる女の肖像
受賞
ベルリン国際映画祭
シューティング・スター賞
2012年
セザール賞
最優秀主演女優賞
2015年ミリタリーな彼女
最優秀助演女優賞
2014年スザンヌ
その他の賞
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アデル・エネル(Adèle Haenel、1989年2月11日[1] - )は、フランス女優。身長176cm。

デビューから順調に実績を重ね、2010年代には各映画賞ノミネートの常連になり、2014年にはセザール賞「主演女優賞」を獲得している。

プロフィール

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父はオーストリア人翻訳家、母は教師である[2] · [3]。13歳の頃、セーヌ=サン=ドニ県モントルイユ にある演劇クラスに通う。

2002年『クロエの棲む夢』のヒロイン役を獲得し、デビューすると共に、フランス映画祭上映ゲストとして監督のクリストフ・ルッジア、共演のヴァンサン・ロティエと共に来日。当時の日本語表記はアデル・ヘネルだった。

2007年、セリーヌ・シアマ (Céline Sciamma)監督の映画デビュー作品である『水の中のつぼみ』におけるフロリアーヌ役により、2008年度「セザール賞」有望若手女優賞にノミネートされ[4]、広く知られるようになった。

2009年、映画『Dechainées』のルーシー役でジュネーブCinéma Tous Ecransフェスティバルにて女優賞を受賞。

2012年、ベルトラン・ボネロ (Bertrand Bonello)監督の映画『メゾン ある娼館の記憶』でヨーロッパ・フィルム・プロモーションのシューティングスター・アワードをベルリンにて受賞、そして、再びセザール賞有望若手女優賞にノミネートされた。

その後、2013年の映画『スザンヌ』でセザール賞助演女優賞、2014年の映画『ミリタリーな彼女』でセザール賞主演女優賞をそれぞれ受賞した。助演女優賞受賞のスピーチでは、セリーヌ・シアマと交際中であることを明かした[5]。二人は『燃ゆる女の肖像』作成開始前の2018年に破局した[6]

2019年、映画デビュー作となった『クロエの棲む夢』の監督クリストフ・ルッジアから、3年に渡ってセクシャルハラスメントを受けていたことを告発した。エネルはインタビューで告発に踏み切った理由を「個人的なリベンジが目的ではなく、業界全体の意識を変えたいため」「同じような被害に遭った人々を勇気づけたいため」であると語っている[7]

2020年2月28日、第45回セザール賞英語版で当時13歳のサマンサ・ゲイマーを強姦した罪で有罪判決を受けたロマン・ポランスキーが『オフィサー・アンド・スパイ』で監督賞を受賞したことを受け、自身も主演女優賞でノミネートを受けていた『燃ゆる女の肖像』の監督のセリーヌ・シアマと、共演者のノエミ・メルランフランス語版と共に、抗議の意味を込め授賞式から退場した[8]。エネルは退場する際、拳を突き上げ「恥を知れ!(La honte!)」と叫び、会場のロビーで拍手しながら「ペドフェリア万歳!(Bravo la pédophilie!)」と叫んだ[9]

2022年5月、ドイツ誌FAQのインタビューにて映画界からの引退を表明した。引退の理由を「政治的な理由です。映画産業は、絶対的に保守的で、人種差別的で、家父長制的であるから。内側から変えたいと思っていたけれど、MeToo運動や女性の問題、人種差別に関して、映画界は非常に問題がある。もうその一員になりたくない」と語っており、今後は当面舞台を中心に活動するとしている[10]

フィルモグラフィ

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出典

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  1. ^ AInterview d'Adèle Haenel : "La relation avec un réalisateur fait tout"”. laprovence. 2014年7月31日閲覧。
  2. ^ Nouvelle Rubrique : Espoir - Adele Haenel dans Excessif le 10 juillet 2007.
  3. ^ Adèle Haenel, la belle insurgée dans Libération du 1er octobre 2011.
  4. ^ Adele Haenel, France”. shooting-stars. 2012年10月21日閲覧。
  5. ^ French actress Adèle Haenel declared 'lord of the lesbians' in viral video” (英語). Topics. 2022年6月3日閲覧。
  6. ^ Erbland, Kate (2019年12月5日). “‘Portrait of a Lady on Fire’ Filmmaker Céline Sciamma Is Trying to Break Your Heart” (英語). IndieWire. 2022年6月3日閲覧。
  7. ^ #MeToo問題に揺れる仏映画界 新たな告発にポランスキーがコメント”. 映画.com. 2020年9月10日閲覧。
  8. ^ Aïssa Maïga Et Adèle Haenel: 'Enfin Il Se Passe Un Truc Politique'”. Liberation.fr (June 12, 2020). June 13, 2020閲覧。
  9. ^ "Bravo la pédophilie" : le coup de colère d'Adèle Haenel après la victoire de Roman Polanski aux César”. Madame Figaro (29 February 2020). 29 February 2020閲覧。
  10. ^ 「映画界は、保守的で人種差別的で家父長制的」フランスの有名女優アデル・エネルさんが、映画界引退を表明”. ハフポスト (2022年5月17日). 2022年6月3日閲覧。
  11. ^ “ダルデンヌ兄弟の最新作「午後8時の訪問者」2017年4月に公開”. 映画ナタリー. (2016年11月17日). https://natalie.mu/eiga/news/209691 2016年11月17日閲覧。 

外部リンク

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