アカガイ

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アカガイ
Anadara broughtonii - Osaka Museum of Natural History - DSC07791.JPG
分類
: 動物界 Animalia
: 軟体動物門 Mollusca
: 二枚貝綱 Bivalvia
: フネガイ目 Arcida
: フネガイ科 Arcidae
: アカガイ属 Anadara
: アカガイ A. broughtonii[1]
学名
Anadara broughtonii
(Schrenck, 1867)[1]
シノニム

Scapharca broughtonii
(Schrenck, 1867)[1]

和名
アカガイ
英名
Bloody clam

アカガイ赤貝、学名Anadara broughtonii、英名Bloody clam)は、フネガイ目フネガイ科に属する二枚貝の一種。

内湾の潮間帯や浅海の砂泥底に浅く潜って生息し、殻には42本前後の放射肋がある。他のフネガイ科の二枚貝と同様、呼吸色素ヘモグロビンと同様にポルフィリンを補欠分子団とするエリトロクルオリンのため、血液が赤く、これが和名の由来となっている。

生態[編集]

大きくても殻長12cm、殻高9.6cm程度で42から43本の放射肋をもつ。前述の通り身が赤いことも特徴の一つである。[2]

主な分布域はピョートル大帝湾から黄海にかけての区域で、日本、朝鮮半島中国台湾極東ロシアの水深0から60mの砂泥底に棲息する。[2]

ヒトとの関わり[編集]

アカガイの握り寿司

食用[編集]

食用として、主に寿司刺身に使われる[3]。日本で市販されている「赤貝の缶詰」の多くはサルボウガイオランダ語版 ( Anadara kagoshimensis (Tokunaga, 1906)[4]) が使用されている[3]。近年は中国や韓国からの輸入物が多く市場に流通している。

歴史[編集]

古事記』にて、八十神に大火傷を負わされた大穴牟遅神を救うために神産巣日命が遣わした蚶貝比売(キサカイヒメ)はアカガイ、蛤貝比売(ウムキヒメ)はハマグリだと考えられており、赤貝の殻の粉を蛤汁で溶いて火傷に塗布したと考えられている[5]。食用として用いられるだけでなく、殻のカルシウムが薬として用いられていたことが推測されている[6]

主な栄養素[編集]

可食部100gあたり

  • タンパク質 13.5g
  • 脂質   0.3g
  • 鉄  5㎎
  • 亜鉛 1.5㎎
  • ビタミンB12  59.2μg[7]

アカガイと名のつく他の二枚貝[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c WoRMS Anadara broughtonii (Schrenck, 1867) 2012年6月14日閲覧。
  2. ^ a b Животные и растения залива Петра Великого / Жирмунский А. В. — Л.: Наука, 1976. — 364 с.
  3. ^ a b アカガイ マルハニチロホールディングス「おさかなギャラリー」 2012年6月14日閲覧。
  4. ^ WoRMS Anadara kagoshimensis (Tokunaga, 1906) 2012年6月14日閲覧。
  5. ^ 富士川游「史談-日本医史:大穴牟遲神」『中外医事新報』1915年、835号、p46-47
  6. ^ 伊沢凡人ら「中国医学の生薬療法と混同されやすいわが国・固有の生薬療法-和法」『保健の科学』2001年、43巻、8号、p595-596
  7. ^ 『食材健康大辞典』308頁
  8. ^ WoRMS Paphia amabilis (Philippi, 1847) 2012年6月15日閲覧。

参考文献[編集]

  • 五明紀春 監修 『食材健康大辞典』時事通信社、2005年

関連項目[編集]