はっちゃけあやよさん

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はっちゃけあやよさん
ジャンル 成人向けアドベンチャーゲーム
対応機種 PC-88[PC-88]
PC-98[PC-98]
MSX[MSX]
X68000[X68K]
開発元 ハード
発売元 ハード
人数 1人
メディア [PC-88]FD2枚組
発売日 [PC-88]1989年2月28日
[PC-98]1989年3月16日
[MSX]1989年4月11日
[X68K]1990年4月26日
その他 [X68K]タイトルは『はっちゃけあやよさんPRO68K』
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はっちゃけあやよさん』(英語表記は『AYAYO'S AFTER FIVE』)は、ハード1989年に各社8ビットパソコン向けに開発、発売したアドベンチャーゲーム。本記事では、シリーズ作品についても合わせて説明する。

作品概要[編集]

本作最大の特徴は、初期のものは分岐点が一つしかない点である。パート1については主人公「あやよ」のバイト先であるおもちゃ屋に主人公が訪れた際の、購入するもの(水鉄砲か手錠か)の選択が唯一の分岐点であった。

アドベンチャーゲームでは、主人公が様々な場所に移動し、クリアに必要な様々なアイテムや情報を収集することが一般的であり、本作発売当時はクリアすら困難なものが多かった。しかし、本作はそれらとはまったく逆を行くものであった。実際、パートは3分でクリアできてしまうようなものであった。しかし価格も他社のものにくらべて安価なもの(他社製品の価格の半分ほど)であった。しかしながら画像は、非常にきれいで、ドット絵としては当時最高峰のれべるであった。

シリーズ作品[編集]

本作の予想以上のヒットを受け、あやよを引き続き主人公に据えた続編が次々と制作された。

はっちゃけあやよさん2 いけないホリデー
ジャンル 成人向けアドベンチャーゲーム
対応機種 PC-88[PC-88]
PC-98[PC-98]
MSX[MSX]
X68000[X68K]
開発元 ハード
発売元 ハード
人数 1人
メディア [MSX]Disk1枚組
発売日 [PC-88]1990年4月26日
[PC-98]1990年9月14日
[MSX]1990年10月16日
[X68K]1991年9月6日
その他 英語表記は『AYAYO'S LOVE AFFAIR』
[MSX]要128KB VRAM
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はっちゃけあやよさん2 いけないホリデー[編集]

ストーリーは、前作のバイトで貯めたお金で友人の「トモコ」と一緒にショッピングに出かけるというものである。登場する選択肢こそ2択から3択に増えているが、分岐点の数は前作同様1ヶ所のみである。

選択によって「やらしい映画館編」「やらしい靴屋編」「やらしい本屋編」の3つのストーリーに分岐する。また、88版と98版では原画担当が異なるため、同名のソフトでありながらイラストは全く異った絵柄が収録されている。原画担当不在のまま98版の製作をすることになったHARD社が急遽原画募集の求人を出し、そこへ長岡建蔵が加入したことによる[1]

はっちゃけあやよさん3 私、逝っちゃったんです
ジャンル 成人向けアドベンチャーゲーム
対応機種 PC-98[PC-98]
X68000[X68K]
開発元 ハード
発売元 ハード
人数 1人
発売日 [PC-98]1991年9月20日
[X68K]1992年12月21日
その他 英語表記は『AYAYO'S LIFE AFTER』
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はっちゃけあやよさん3 私、逝っちゃったんです[編集]

ストーリーは、あやよがバナナの皮で滑り、それを助け起こそうとしたトモコ、そこに運悪くダンプカーが突っ込んでしまい……というもの。登場する選択肢は2択に戻っている。選択によって「極楽行き」「地獄行き」の2つのストーリーに分岐する。

ゲームプレイ中、簡単操作で偽ワープロソフト『百太郎』の画面に切り替えることができるという、いわゆる「パニックモード」機能が組み込まれている。

通販特典として『ぶっちゃけトモコさん』が含まれている。こちらは、他の作品とは異なり、選択肢に「見る」「考える」「話す・聞く」が複数回登場する。同じ選択肢を複数回選択する必要がある。

はっちゃけあやよさん4 セクシーオリンピック
ジャンル 成人向けアドベンチャーゲーム
対応機種 PC-98[PC-98]
FM TOWNS[TOWNS]
開発元 ハード
発売元 ハード
人数 1人
発売日 [PC-98/TOWNS]1993年2月13日
その他 英語表記は『AYAYO'S LIFE AFFECTION』
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はっちゃけあやよさん4 セクシーオリンピック[編集]

ストーリーは、佐川春麗[2]があやよの学校に転校して来た事から始まる。セクシーオリンピックというセクシーを競う大会の優勝を狙う春麗は、セクシーオリンピックにてあやよ達と戦い、そして辛くもあやよが勝利を収める、という流れ。

キャラクターが怪人と戦うシーンのノベルが続くだけで、選択肢は「カラー表示にしますか?」といったものがある程度である。あやよの対戦相手としてファンが実写で登場したり、X68000を揶揄したネタなど、結構ブラックなネタが多い。

  • 『はっちゃけあやよさん4 セクシーオリンピック』 FM-TOWNS版

 TOWNS版にはおまけとしてイラストやボイスドラマ等が収録されている。

  • 『通販特典あやよ4のおまけDISK』

 ミニノベルぶっちゃけトモコさんシリーズとキャラクターによる座談会等が収録されている。  また、製作の裏話やユーザーからの要望などもある。

はっちゃけあやよさん123
ジャンル 成人向けアドベンチャーゲーム
対応機種 PC-98[TOWNS]
開発元 ハード
発売元 ハード
人数 1人
発売日 [TOWNS]1993年2月13日
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はっちゃけあやよさん123[編集]

シリーズの1~3を一本にまとめたものとなっている。各作品のベースとなる版は以下の通りである。また、あやよさん3の通販特典である『ぶっちゃけトモコさん』や『おまけ』も含まれている。

  • 『はっちゃけあやよさん AYAYO'S AFTER FIVE』PC-98版/X68K版
  • 『はっちゃけあやよさん2 いけないホリデイ AYAYO'S LOVE AFFAIR』PC-88版/PC-98版
  • 『はっちゃけあやよさん3 私、逝っちゃったんです AYAYO'S LIFE AFTER』PC-98版

なお、初代あやよさんはPC-98版/X68K版が同梱されているため、局部修正が強く入っている。

はっちゃけあやよさん123 For Windows
ジャンル 成人向けアドベンチャーゲーム
対応機種 PC[PC]
開発元 ハード
発売元 ハード
人数 1人
発売日 [PC]1999年10月29日
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はっちゃけあやよさん123 For Windows[編集]

1999年にHARDが復活する、というコンセプトで作られた『はっちゃけあやよさん123』のWindows版で、イラストのおまけ等が収録されている点以外は『はっちゃけあやよさん123』とほぼ同じ。

  • 『初回限定版おまけFD』

 あやよさんのスクリーンセーバーが収録されている。

はっちゃけあやよさん5 ピカピカの小惑星
ジャンル 成人向けアドベンチャーゲーム
開発元 ハード
発売元 ハード
人数 1人
発売日 [PC-98]1994年12月13日
その他 英語表記は『AYAYO'S Dive Aframe』
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はっちゃけあやよさん5 ピカピカの小惑星[編集]

ストーリーは4の後日談であり、セクシーオリンピック優勝賞品である宇宙船で宇宙に飛び出したとこから物語が始まる。漂流中に宇宙大王に救助されたが、大王は、セクシーオリンピックを地球最強を決める戦いと思いこんでおり、その優勝者であるあやよに地球を賭けた戦いを挑んでくる。

5ではゲーム終了時に6の予告画面が表示されるなど、なおも続編を予感させるエンディングではあったが、メーカーの解散により以降「6」は制作されていない。ブラックなネタは減ったが、その分映画や漫画ネタが増えている。

  • 『あやよさん5のおまけDISK』

 あやよの家族が出演するミニノベルと座談会、ユーザーからの投稿小説などが収録されている。

登場キャラクター[編集]

沢島綾代(さわしま あやよ)
シリーズ作品を通して登場するメインキャラクター「あやよさん」である。父は国際線のパイロット、母は国際的なピアニスト。祖母と弟がいる。17歳。3まではややおっとりとした感じだったが、4以降は「天然ボケ」のキャラクターになる。
越塚智子(こしづか ともこ)
あやよの友人「トモコさん」である。家業は八百屋。4以降怒りっぽいが面倒見が良い性格に。言動はかなり粗暴。ラッシャー木村を尊敬している模様。貧乏くじを一身に引き受けている状態にある。
佐川春麗(さがわ しゅんれい)
4より敵キャラとして登場。幼少期よりセクシーオリンピック養成機関に属しており、日本人離れして見えるが実際は帰国子女の日本人。結構、腹黒い。
石塚友紀(いしづか ゆき)
4より登場。石塚コンツェルンのお嬢様。おとなしめの典型的なお嬢様だが、スイッチが入ると豹変する。
宇宙大王(うちゅうだいおう)
5に登場するボスキャラ、顔は桃である。トモコのボーダーシャツ、友紀のパンツ、春麗のストッキング、そしてあやよのライダーベルトを戦利品として身につけている。
沢島綾世(さわしま あやよ)
5に登場する敵キャラ。宇宙大王があやよさんを元に作った人造人間。性格もそっくりだが、ふたなりであるため男性的な部分も持つ。あやよさんと紛らわしいため、雑誌などでは「ニセあやよ」「アヤヨ」と表記して区別した。

反響[編集]

本作は同年に発売された『ドラゴンナイト』や『Rance』とは対照的に、選択肢が一つしかない上に短時間でクリアできること、そして価格も他社製品の半額だったため、それなりの売り上げを伸ばした[3]。 本作の予想以上のヒットを受け、あやよを引き続き主人公に据えた続編が次々と制作された。

これらの続編も、おかしなストーリー展開で賛否両論を呼び、当時の美少女ゲームファンの間でも怪作としても知られるようになった[3]

再販[編集]

2017年12月、本作の製造元であるハードがTwitterを通じてシリーズの復刻版を製作することを公表した。 この復刻版は、2018年春に発売が予定されている『はっちゃけ"HARDな"あやよさん本』という冊子のおまけ「はっちゃけあやよさん ぜんぶ CD-ROM」として付属する予定である[4]

復刻の制作を務めるめんそPは、元々『はっちゃけあやよさん』シリーズをまとめたウェブサイトの運営者であり、本作発売から25年後にあたる2014年からイベントを運営する中で当時の様子を知る者たちと知り合う中で、レトロPC・ゲームショップのBEEPから復刻を持ち掛けられた[3]。 めんそPは、ハードのグラフィックの技術を後世に残したいと考えており、スマートフォンなどの画面に表示するためにグラフィックが縮小されても本作なら楽しめると考え、BEEPからの提案を引き受けた[3]

なお、開発に半年以上かかる見込みのうえ、インタビュー等の仕事もこなす、大きい作業量が見込まれたにもかかわらず、その報酬はチーカマ1箱であると述べている。

関連作品[編集]

  • 長岡建蔵 『はっちゃけあやよさん 38度・扇情の怪物』 ワコー出版、1996年2月。ISBN 978-4948732339
  • 『はっちゃけあやよさん設定資料集』 コンパス、1995年6月。ISBN 978-4906407453
  • 美少女ゲーム傑作選  笠倉出版- HARD社スタッフインタビューと紹介記事掲載
  • 電子の国の美少女たち 大陸書房- あやよが登場する座談会が掲載
  • お姉さまの逆襲1 エンターブレイン HARD社のスタッフが登場するインタビュー漫画収録

脚注[編集]

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  1. ^ ほしのえみこ 『お姉さまの逆襲』1巻内、「HARD社の人たち」より。
  2. ^ 当時大流行したストリートファイターII春麗ほぼそのままのデザインである。
  3. ^ a b c d Nobuhiko Nakanishi (2017年12月22日). “フロッピー時代の怪作エロゲーが再販へ、裏には「失われし16色ドット技術」の伝承。『はっちゃけあやよさん』再販の謎に迫る”. 電ファミニコゲーマー. ドワンゴ. 2018年2月8日閲覧。
  4. ^ はっちゃけHARDなあやよさん本」製作決定のお知らせ。”. BEEP (2017年12月13日). 2018年2月8日閲覧。

関連項目[編集]

  • 長岡建蔵 - 2移植版以降のシリーズを主導。

外部リンク[編集]