さくらももこのウキウキカーニバル

さくらももこのウキウキカーニバル
ジャンル	インターネットごっこ; （アドベンチャーゲーム）
対応機種	ゲームボーイアドバンス
開発元	インディーズゼロ
発売元	任天堂
人数	1人
メディア	ロムカートリッジ
発売日	2002年7月5日
デバイス	GBA通信ケーブル対応
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『さくらももこのウキウキカーニバル』は2002年 7月5日に任天堂より発売されたゲームボーイアドバンス用ゲームソフト。開発はインディーズゼロが担当した。

メーカー公称のゲームジャンルは"インターネットごっこ"。その中身はゲーム内における現実世界となる町とインターネットとの連動を題材としたアドベンチャーゲームである。当初はゲームボーイカラー用ソフトとして企画されたが、ゲームボーイアドバンスの発売、普及に伴い機種を変更し開発が進められた。

さくらももこがキャラクターデザインを、さくらの実姉・三浦範子がゲームの企画原案及びシナリオを手がけた。この他手塚卓志、宮本茂、岩田聡らが制作統括やアドバイザーとして関与した。

ゲーム内容

プレイヤーは夜が来なくなった不思議な町カラータウンの"カーニバル委員"に選ばれた少年または少女を操作し、トップビューで描かれる町の中を巡りながらカーニバルの準備を進めていく。ゲームの目的は町にいる8人の守護神から光の星を貰い受けカーニバルを開催すること、開催までに可能な限り多くの人々をカーニバルに招待することの2つとなる。

最終目的は100人以上存在するすべての登場人物を招待し"最高のカーニバル"を開催することだが、初回のカーニバル開催時には登場人物の一部しか招待できない。この最終目的を達成するには2周目、3周目と繰り返しゲームをプレイする必要がある。

インターネットごっこ

カーニバルの準備と来客招待の際はカラータウン内にて発生する事件や謎解きに度々挑むこととなる。それらを解決するにはカラータウンの住人やモンピーと呼ばれる人々と会って直接情報を得たり道具を入手する他に、主人公が持つ携帯パソコン"ミニパ"でウェブページや電子メール、電子掲示板を閲覧する、人物や道具の名前を検索する、チャットをするなどして得られた情報も活用しなければならない。ミニパはイベントシーンを除くゲーム中であればいつでも起動できる。

インターネットごっこのジャンル名はゲーム内に用意された架空のインターネットから情報を探し謎解きを進めるゲームシステムに由来するもので、既存のゲームジャンルではアドベンチャーゲームに分類される。この時期のコンシューマーゲームにおいて物語の内容よりもゲームシステムに比重を置いたアドベンチャーゲームは珍しいものとなった。

ホームページごっこ

ゲーム本編に登場するウェブページを自分で作る機能“ホームページごっこ”も用意された。この機能はゲーム本編とは連動していない。ここではあらかじめ用意されたアイコンや壁紙、自作した文章を組み合わせて自分のホームページを作る。サンプルページとして三浦範子とさくらももこの共同ホームページも収録された。

作ったページは通信ケーブルを用い他のユーザーと交換できる。友達同士で自己紹介をしたり交換日記のような使い方をする、といったようにコミュニケーションツールとしての利用を想定している。当時展開されたゲームボーイ用通信サービスモバイルシステムGBによるホームページの交換も検討されていたものの、すでにサービスの打ち切りを決定していたため、結局対応はせずに発売された。

評価

謎解きは簡単なものとなっており、カーニバルを開催するだけならゲームに詰まることはほぼない。初回のカーニバル開催時では余計な謎解きは発生せず、町内での行動範囲も制限され、さらに登場人物による操作説明も度々入り、チュートリアルを受けながらのゲーム展開となる。これらは企画者の「誰でもエンディングに到達できるゲームを」との意向が反映されている。丁寧に作られたゲーム内容はほのぼのとした世界観や絵柄と調和し、当初から対象としていた低年齢層や女性、ライトユーザーにはおおむね好評である。

用語と世界観

カラータウン

北
西	ムラサキまち未来の町	クロまち田舎風の町	モモまち和風の町	東
	シロまち砂漠の町	イエローパーク中央公園	アオまち水の町
	ダイダイまち石造りの町	アカまち南国の町	ミドリまち近代の町
南

このゲームの舞台となる町。住人からは単にタウンと呼ばれる事もある。町内を流れる川によって9つの地域に区切られており、それぞれに色の名前が付けられている。イエローパークを除く各町には守護神を祀るほこらと石碑がある。; 善良な住人ばかりで気候も穏やかなためいたって平和だが、イエローパークのストーンサークルに納められていた宝石が盗まれてからは夜を司る女神がいなくなってしまい、ずっと昼間が続いている。
カーニバル: カーニバルの妖精の登場により不定期に開催されるカラータウンの一大イベント。この作品におけるカーニバルに宗教的な意味合いはなく、フェスティバルや市民行事といった類の祭と解釈される。
カーニバル委員: カーニバルの準備係。仕事の内容は各町の守護神を呼び覚ましカーニバルの準備を進めることと、チラシを配るなどして人々をカーニバルに誘うこと。委員には町長よりその身分の証として委員バッジが貸与される。委員に選ばれるのは子供だけに限られ、大人が選ばれることはない。
チョコリン: ウサギのような長い耳と天使のような翼を持つカーニバルの妖精。カーニバルの準備開始とともに姿を現し、終了とともに去っていく。チョコリンに選ばれた子供はカーニバル委員となり、一緒にカーニバルの準備を進めることとなる。語尾に「-っチョ」と付けるのが口癖。
守護神: 各町に1人ずついる動物の姿をした神。ほこらに供え物を持っていくと現れる。カーニバル開催時に必要な光の星をカーニバル委員へ預け、町内に派手な飾り付けをする。
モンピー: モンスターピープルの略。この世界における不思議な生き物の総称。モンピーには廃品に命が宿った者、人間から転生した者など様々な者が存在する。会話の際にはモンピー間だけで通用するモンピー語を織り交ぜることがある。人間との交流に興味を持たず町には現れない者、何らかの事情で行方不明となっている者も多い。しかし最高のカーニバルを開催するには彼らも積極的に招待する必要がある。
ミニパ: この世界で販売される携帯パソコンの製品名。アルファベット表記はMiniP@。パソコン初級者向けの入門機といった位置付けで町の人々やモンピーにも広く普及している。主人公の持つミニパにはウェブブラウザ、メーラー、町の地図が用意されるが、メールは受信のみで送信はできない。

外部リンク

任天堂ホームページ内

さくらももこのウキウキカーニバル - 発売元による製品紹介
任天堂オンラインマガジン2002年6月号 - 制作者インタビューなどを掲載
任天堂オンラインマガジン2002年12月号 - クリスマスカタログ内の簡単な製品紹介

インディーズゼロホームページ内

さくらももこのウキウキカーニバル - 開発元による製品紹介