鶏白湯ラーメン
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鶏白湯ラーメン(とりぱいたんラーメン)は鶏ガラなどを白濁するまで煮込んだ濃厚スープが特徴のラーメンである[1]。豚骨ラーメンのスープを豚骨ではなく鶏ガラや丸鶏などで作ったと考えるとわかりやすい。
概要
丸鶏や鶏ガラなど、鶏を主材料として長時間煮込んで白濁させたスープを用いるラーメンである[2]。鶏の旨みが前面に出ており、豚骨スープと比べた場合は、鶏白湯スープのほうがくせがなく、濃厚なのに後味はさっぱりとしており、日本人には老若男女に好まれる味となっている[2][3]。
2013年9月25日に放送された日本テレビ系列の朝の情報番組『ZIP!』での調査によれば、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の5つの味の成分計測を行ったところ、鶏白湯は他のラーメンスープよりも甘味と旨味の数値が高かった[4]。甘味と旨味は人間が本能的に好む味であることから鶏白湯の人気が高まったのではないかと推測している[4]。
歴史
白湯(パイタン)そのものは中華料理にルーツを持つ。中華料理での白湯は鶏だけでなく、魚介類や豚骨を用いることもある。
1971年に屋台で創業した『天下一品』が鶏白湯ラーメンを提供する店としては有名ではあるが、天下一品の創業と同時期に鶏白湯ラーメンを出す「天天有」なども創業しており天下一品が鶏白湯ラーメンの発祥というわけではない[1]。
日本でのブーム
日本では2005年ごろから鶏白湯ラーメンのブームが起きた[3][5]。2013年頃からは鶏白湯にはコラーゲンが豊富に含まれているということで女性からの人気を呼んだ[3]。このため、日本における中華料理の白湯も鶏出汁のものが多くなっている[3]。
東京都内に限っても鶏白湯ラーメン専門店が2012年に6軒、2013年には9月までに10軒が新規オープンしている[4]。上述の2013年の『ZIP!』の調べでは東京都内の鶏白湯ラーメン専門店30店のうち12店が、2008年頃にブームとなった博多水炊き鍋にヒントを得たと答えており、鶏白湯ラーメンのブームは博多水炊き鍋ブームから続くものではないかと推測している[4]。
また、鶏白湯ラーメンを主とする新規ラーメン店の出店が増えているのは、鶏白湯スープを冷凍型スープとして提供する業者の存在があげられる[6]。ラーメンスープを作るためには長時間煮込む必要があるため、これに要するガス代や人件費は経費として非常に大きい金額となる[6]。冷凍スープを業者から購入することで、このガス代の経費を3分の1から5分の1程度に減らすことが可能である[6]。このような冷凍スープの販売はラーメン専門店のみならず、他の飲食店への導入や料理専門店ではない業態の店、一例として六本木のライブハウスでライブが行われない平日ランチタイムのみラーメンを販売するといったことも行われるようになった[7]。
出典
- ^ a b 田中貴『ラーメン狂走曲』ワン・パブリッシング、2021年、83頁。ISBN 978-4651201726。
- ^ a b はんつ遠藤 (2014年11月30日). “「鶏白湯ラーメン」ブームの意外な仕掛け”. 東洋経済ONLINE. p. 1. 2022年11月4日閲覧。
- ^ a b c d “意外に知らない白湯スープとは?基本の作り方も紹介”. オリーブオイルをひとまわし (2020年8月24日). 2022年11月4日閲覧。
- ^ a b c d “鶏白湯ラーメン 人気急上昇のハテナ”. 日本テレビ (2013年9月25日). 2022年11月4日閲覧。
- ^ “日本のラーメンの歴史”. 新横浜ラーメン博物館. 2022年11月4日閲覧。
- ^ a b c はんつ遠藤 (2014年11月30日). “「鶏白湯ラーメン」ブームの意外な仕掛け”. 東洋経済ONLINE. p. 2. 2022年11月4日閲覧。
- ^ はんつ遠藤 (2014年11月30日). “「鶏白湯ラーメン」ブームの意外な仕掛け”. 東洋経済ONLINE. p. 3. 2022年11月4日閲覧。