開聞十町

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開聞十町
枚聞神社
開聞十町の位置(鹿児島県内)
開聞十町
開聞十町
北緯31度12分13秒 東経130度32分15秒 / 北緯31.20361度 東経130.53750度 / 31.20361; 130.53750
日本の旗 日本
都道府県 鹿児島県の旗 鹿児島県
市町村 指宿市
地域 開聞地域
人口
(2010年10月1日現在)
 • 合計 2,342人
等時帯 UTC+9 (JST)
郵便番号
891-0603

開聞十町(かいもんじゅっちょう Kaimonjutcho)は、鹿児島県指宿市大字。旧薩摩国頴娃郡頴娃郷拾町村、頴娃郡頴娃村大字十町、揖宿郡頴娃町大字十町、揖宿郡開聞村大字十町、揖宿郡開聞町十町。人口は2,342人、世帯数は963世帯(2010年10月1日現在)[1]郵便番号は891-0603。

地理

指宿市の南西部、宮田川の流域に位置している。字域の北方から東方、南方にかけて指宿市開聞仙田、西方には南九州市頴娃町郡にそれぞれ隣接しており、南西方には東シナ海に面している。

字域には指宿市役所開聞庁舎(かつての開聞町役場)が設置されており、開聞地域の中心部となっている。中央部には指宿市立開聞小学校、南部には指宿市立開聞中学校が設置されている。

西部には枚聞神社が所在している。神社の創建は不詳であり、主祭神として大日孁貴命を祀る他に五男三女神を配祀している[2]。南北朝時代頃までは薩摩国一宮であったとされる。

字域の中央部を国道226号が東西に通っている。それに並行して指宿枕崎線が通っており字域内には起点方向から東開聞駅開聞駅入野駅が設置されている。また県道は指宿市開聞十町交差点を境に北方向に鹿児島県道28号岩本開聞線が、南方向には鹿児島県道243号長崎鼻公園開聞線がそれぞれ南北に通っている。県道28号の枚聞神社前交差点から東方向鹿児島県道241号大山開聞線が通っている。

河川

  • 宮田川 - 開聞仙田との境を流れている[3]

歴史

拾町村の成立と近世

拾町村という地名は江戸期より見え、薩摩国頴娃郡頴娃郷(外城)のうちの拾町村であり[4]枚聞神社付近の十は宮拾町と呼ばれていたが、宝永初期頃に宮十町の区域及び仙田村のうちの山崎、入野、物袋、脇浦及び開聞岳の裾回りが合併し拾町村が成立したとされる[5]

村高(石高)は宮拾町として「天保郷帳」及び「郡村高辻帳」では1,060石余、拾町村としては「三州御治世要覧」では507石余、元禄11年の「頴娃村里改帳」では667石余、「頴娃郷旧跡帳」では1,173石余、「旧高旧領取調帳」には1,241石余と記されている[6]

町村制施行以後

1889年明治22年)に町村制が施行されたのに伴い、それまでの頴娃郷の全域より頴娃村が成立し、それまでの十町村は頴娃村の大字「十町」となった[4]

1950年昭和25年)に頴娃村が町制施行し頴娃町となり、1951年昭和26年)には頴娃町のうち大字仙田及び大字十町の区域が分離し開聞村が成立し、開聞村の大字となった(1955年昭和30年)に町制施行した際も同様)[4]

2006年平成18年)1月1日には指宿市が山川町及び開聞町と新設合併し、新制の指宿市となり、大字名はそれまでの大字名に自治体の名称を冠したものに改称することとなり、大字十町は指宿市の大字「開聞十町」となった[7][8]

沿革

  • 1889年明治22年) - 町村制施行に伴い、頴娃村が発足し頴娃村の大字十町となる。
  • 1950年昭和25年) - 頴娃村が町制施行し頴娃町となる。
  • 1951年昭和26年) - 頴娃村から大字十町及び大字仙田の区域が分割され開聞村が設置される。
  • 1955年昭和30年) - 開聞村が町制施行し開聞町となる。
  • 2006年平成18年) - 開聞町が指宿市及び山川町と新設合併し指宿市となり、同時に大字名を開聞十町に改称。

施設

指宿市役所開聞庁舎
指宿市立開聞中学校
公共
  • 指宿市役所開聞庁舎
  • 開聞総合体育館
  • 唐船峡公園
  • かいもん山麓ふれあい公園
教育
郵便局
  • 開聞郵便局
  • 開聞入野郵便局
寺社

文化財

国指定
  • 松梅蒔絵櫛笥附属品並目録共一合(有形文化財) - 1927年4月25日指定
    枚聞神社の社宝であり、大永3年(1523年)以前に作られたとみられる室町時代ごろの化粧箱である[9]
県指定
  • 枚聞神社本殿(有形文化財) - 1990年3月23日指定
  • 縄状玄武岩(天然記念物) - 1954年5月24日指定

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合、学区(校区)は以下の通りとなる[10]

大字 地区 小学校 中学校
開聞十町 全域 指宿市立開聞小学校 指宿市立開聞中学校

交通

道路

国道
県道

鉄道

九州旅客鉄道指宿枕崎線

脚注

  1. ^ 2.男女別人口及び世帯数 - 町丁・字等(CSVファイル)( 平成22年国勢調査 小地域集計 46鹿児島県) - 総務省統計局 2012年7月25日閲覧。
  2. ^ 枚聞神社 - 鹿児島県神社庁、2013年11月16日閲覧。
  3. ^ 角川日本地名大辞典 p.848
  4. ^ a b c 角川日本地名大辞典 p.329
  5. ^ 鹿児島県の地名 pp.204-205
  6. ^ 鹿児島県の地名 p.206
  7. ^ 平成18年鹿児島県告示第1号(字の名称の変更、 原文
  8. ^ 新市の住居表示 - 指宿市 2013年9月6日閲覧。
  9. ^ 松梅蒔絵櫛笥附属品竝目録共一合 (PDF) - 鹿児島県、2013年11月16日閲覧
  10. ^ 指宿市小学校及び中学校の通学区域に関する規則 - 指宿市 2013年9月6日閲覧。

参考文献

  • 『日本歴史地名体系 47 鹿児島県の地名』平凡社、1998年。ISBN 4-582-49047-6 
  • 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609 

関連項目

  • 十町 - 指宿市の指宿地域にある大字。

座標: 北緯31度12分13秒 東経130度32分15秒 / 北緯31.20361度 東経130.53750度 / 31.20361; 130.53750