農芸化学

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農芸化学(のうげいかがく、英語: agricultural chemistry)は農学の一分野であり、化学を応用して農業に関する諸問題について研究する学問である。

歴史

伝統的には、土壌肥料に関する研究(土壌学植物栄養学)、農薬に関する研究(農薬化学天然物有機化学)、発酵醸造に関する研究(発酵学醸造学)などが農芸化学者によって行われてきた。

現在の日本では、研究対象は、農芸化学という学問を明確に定義できないほどにバイオテクノロジーの全領域にわたって拡散しており、農芸化学という言葉だけから研究対象を想像するのは難しくなっている。農芸化学には固有の方法論があるわけではなく、生化学有機化学分子生物学生命工学などの分野とそこから枝分かれした多種多様な方法論を共有している。

「農芸化学」が農学の一分野として認識され始めたのは 1900年頃のことで、その後、大学などの農学部農芸化学科が設置されるようになった。1990年代から、バイオテクノロジーの台頭や大学院重点化に合わせて各大学の農学部農芸化学科が生命科学科生命工学科などへ衣替えをしていった[1]2010年現在、約1万2000人の会員を擁する日本農芸化学会が存在するにもかかわらず、農芸化学科を持つ大学は私立明治大学(農学部)のみである。

著名な農芸化学者

脚注

  1. ^ 例えば、1893年に発足した東京大学農学部農芸化学科は、1994年学科制から課程制への移行に伴って学科名が消滅し、同学科は応用生物化学専修・生物生産化学専修、生命化学専修・生命工学専修を経て、生命化学・工学専修に改組された。また、同大学大学院農学系研究科農芸化学専攻は、生命科学研究科応用生命化学専攻・応用生命工学専攻へと再編された[1]

関連項目

外部リンク