賭博者 (小説)
『賭博者』(とばくしゃ、ロシア語: Игрок)は、フョードル・ドストエフスキーの長編小説で、1866年に出版された。セルゲイ・プロコフィエフの歌劇『賭博者』の原作でもある。
概要
この節の加筆が望まれています。 |
あらすじ
ドイツの架空の街、ルーレテンブルクを舞台に物語は進行する。温泉地に将軍に付き添って来た語り手のアレクセイは、ギャンブルには特に関心を持っていなかったが、ポリーナに誘われて賭博場に足を運んだ。この時は彼はギャンブルに熱中する人々を「低俗人種だ」と見下しながらもその場の雰囲気に親しみも覚えていた。そこでアレクセイはポリーナに命じられてヴルマーヘルム男爵夫人と口論になってしまい、この事件によってアレクセイは家庭教師の職を解雇されてしまう。仲裁に入ったデ・グリューとも喧嘩をしてしまう。
アレクセイはルーレットに熱中し始める。徐々にそこに死にかけていると思われていた資産家の老婆アントニーダが姿を現した。イギリス人やフランス人、ポーランド人も集まっていた。金の賭け方にそれぞれの民族性が現れる事にアレクセイは興味を持った。厳格な老婆さえもギャンブルにのめり込んで有り金を全て使い果たしてしまった。老婆の財産を相続する心積もりでいたブランシュは恋人と別れる意志を固めた。ギャンブルによって、登場人物全員が破滅的な結末を迎えてしまうのだった。
登場人物
- アレクセイ・イワーノヴィチ
- 25歳で将軍家の家庭教師。ポリーナに恋をしている。
- 将軍
- 55歳のロシア人男性。妻に先立たれている。デ・グリューに多額の借金をしており、伯母アントニーダの遺産を手に入れようとしている。ブランシュに惚れて結婚を申し込む。
- ポリーナ・アレクサンドロヴナ・プラスコーヴィヤ
- 将軍の義理の娘。デ・グリューに憧れている。
- ミーシャ
- 将軍の子供。
- ナージャ
- 将軍の子供。
- マドモワゼル・ブランシュ(ド・コマンジュ)
- 25歳のフランス人女性。美貌のため男達に言い寄られる。財産と高い身分を欲しがっている。
- ミスター・アストリー
- 純情な性質の英国人実業家。ポリーナに恋をしている。
- デ・グリュー
- フランス人侯爵.将軍にお金を貸している。
- アントニーダ・ワシーリエヴナ・タラセーヴィチェワ
- 75歳になる将軍の伯母。死にかけていると皆に思われていたが、車椅子で町にやって来た。
- マルファ
- アントニーダの召使。
- ポタープイチ
- アントニーダの執事。
- マリヤ・フィリーポヴナ
- 将軍一家と行動を共にしている女性。
日本語訳
など。
外部リンク
- The Gambler - プロジェクト・グーテンベルク(英語)