見合い

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見合い(みあい)とは、世話人と呼ばれる第三者の仲介によって、結婚を希望する男女が対面することである。

近年では、結婚相談所や結婚情報サイト等、結婚情報サービス提供業者の出現により、結婚を希望する男女がお互いの個人情報を世話人を介さずに直接照会できるようになった。このようなサービス提供業者により男女が初めて対面することも、見合いと呼ばれることがある。

多数の男女が一堂に会して結婚相手となりうる相手を探す事を目的とするパーティを、「集団お見合い」と呼ぶことがある。詳しくはカップリングパーティーを参照。

世話人

世話人は親類縁者、近所の人、知人、友人、職場の先輩、仕事の取引先など結婚希望の男女と日常何らかの関わりがある人物がなる場合がある。この場合、男女の対面実現にあたっては、対面に要した飲食費や世話人の交通費など実費相当額にあたる費用に加え、多少の礼金を包むのが通例である。 また、世話人が結婚仲介の「プロ」の人物であったり、あるいはサービス提供業者が業務として仲介する場合には、ビジネスライクな料金支払いが必要となる。

見合いまでのプロセス

見合いでは、世話人と呼ばれる第三者が男女の間に入り、概ね次のようなプロセスで仲介を行う。

  1. 見合いを希望する男女は、まず自分の釣書(つりがき)と呼ばれる写真付きのプロフィールを作成して、世話人に託する。
  2. 世話人は、自分が預かっている釣書の中から、あるいは別の世話人と釣書を交換するなどして、釣り合いの取れそうな相手を見つける。
  3. 適切と思われる相手が見つかったら、世話人は相手の釣書を男女双方に提示する。
  4. 男女双方が会う事を希望したら、世話人立ち会いの元で実際に対面させる。この時、世話人に手数料(見合い料)を支払う。
  5. 後日、双方が再度会いたいという意思表示をした場合に、交際に入る。そうでない時は、男女が再会する事は決してない、一期一会の場である。また、二、三度程度交際した後に、交際を継続するかどうか判断してもよい。
  6. 結婚が成立した場合は、世話人に謝礼(成婚料)を支払う。

伝統的な見合い

 江戸時代ごろまでは、地域によっては男女の交際があまり認められておらず、結婚の前段階として「見合い」という形がとられた。この「見合い」という言葉は「妻合わす」から来ると言われ、男性に妻となるべき女性を引き合わせる意味合いを持っていた。

当時の見合いは主に女性の家で行われ、その場で男性が意思表示するのが習わしであった。例えば、家に訪れた男性と仲人が席に着くと、相手の女性が茶菓を運んでくる。 男性に結婚の意志がある場合は、出されたお茶を飲むか、菓子を持ち帰る。または、自分の扇子などを置いて帰り、結婚の意志を示した。 結婚の意思が無い場合は、出されたものに手をつけず、扇子を置かずに帰ることで、その意思を示した。

また、現在での冠婚葬祭の儀礼に則って行われる伝統的な見合いについて解説する。見合いの場所には高級ホテルや料亭が利用される。

地域社会が崩壊しつつある現代では、こうしたケースは減少してきているといわれる。地域社会が根強い地域でも、ファミリーレストランや喫茶店など日常利用する機会のある場所を利用することが増えてきた。

結婚相談所の見合い

結婚相談所の見合いはよりカジュアルで、シティホテルのロビーや相談所の事務所、場合によってはファミリーレストランで行われることすらある。

当人任せではなかなか成婚に至らないためか、近年では成婚まで仲介サービスを提供する結婚情報サービス会社が出現している。

その他

  • 野球クリケットの守備において、飛球の落下点を挟んで複数の野手投手捕手も含む)が、互いに相手が捕るものと思い込んで捕球せずに譲り合い、その中間点にボールが落ちる様を俗に「お見合い」という。単に「見合う」という意味のみならず、上記にある実際の見合いの対面の場において双方がなかなか言葉を発せずに見合っている様から、野手間の連携・コミュニケーション不足を揶揄した表現でもある。バレーボールサッカーアメリカンフットボールにおいてもしばしば使われる。

出典

「日本人のしきたり」 飯倉晴武 著  

関連項目