肺活量

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肺活量曲線。波形の最大値と最小値の差が肺活量を示している

肺活量(はいかつりょう、vital capacity、VC)は、人間が息を最大限吸い込んだあとにから吐き出せる空気量のこと。肺の全肺気量(Total lung capacity、TLC)から残気量(residual volume、RV)を引いた値と一致する。

肺気量の単位はmL。肺気量は性別や年齢によって異なるが、標準的な肺活量の値は、男性で4000-4500mL、女性で3000-4000mLとされている[1]

測定

肺活量測定にはスパイロメーター(Spirometer)が用いられる。通常の肺活量を測定する場合は、息をゆっくりと吐き出して測定するが、できるだけ速く息を吐き出して計測する場合もある。その場合の計測値は努力性肺活量(FVC)とよばれ、通常の肺活量よりも小さい値をとる。

また実測値に加え、年齢や体重から予測肺活量を計算した上で%肺活量を算出することで、気管支拡張症肺線維症などの拘束性肺疾患に罹患していないかどうかを検査する。その他、肺活量を身長で割った値を肺活量指数(Spiroindex)として扱うこともある[2]

予測肺活量は以下の式によって計算する[1]

男性:予測肺活量(mL) = (27.63-0.112 × 年齢)× 身長
女性:予測肺活量(mL) = (21.78-0.101 × 年齢)× 身長

関連項目

脚注

  1. ^ a b 奈良信雄『看護師のための検査値・数式事典』(2009年、秀和システム)p.294
  2. ^ 篭山京敎授還暦記念論文集刋行会『社会福祉と生活構造 : 篭山京敎授還暦記念』(1972年、光生館)p.180