中枢神経系

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中枢神経系(ちゅうすうしんけいけい、Central nervous system)とは、神経系の大部分を占める領域で、脊髄を含む。末梢神経系とともに動物の行動を制御している。脊髄は背側の体腔に位置し、脳は頭蓋腔の中にある。どちらも髄膜に覆われている。また脳は頭蓋骨、脊髄は脊椎骨にも守られている。

中枢神経系の模式図。1:脳、2:中枢神経系、3:脊髄
中枢神経系の模式図。1:脳、2:中枢神経系、3:脊髄

目次

[編集] 機能

1950年代にはサイバネティックスの強い影響を受け、中枢神経系は、感覚器から入力された情報を計算し、その結果を運動器から出力する情報処理装置だと考えられていた。しかし現在では、感覚器が十分発達する前から運動器は活動することから、感覚器だけが運動器に影響を与えるとは考えられていない。これにより、中枢神経系を自律システムとする考えが出てきた。

[編集] 発達

発達中の胎児では、中枢神経系は外胚葉の一部である神経板から発達する。胚の発生に従って神経板は折りたたまれ、神経管を形成する。神経管の内腔には脳室系ができる。神経管は分化し、最初に脳と脊髄に分かれる。続いて脳は前脳脳幹に分かれる。最後に前脳から大脳間脳、脳幹から中脳菱脳が分化し、脳が完成する。

[編集] 神経解剖学

大脳からは線条体海馬大脳新皮質が発生し、その腔は脳側室となる。間脳からは視床腹部視床下部視床視床上部が発生し、その腔は第三脳室となる。中脳からは中脳蓋視蓋前域大脳脚が発生し、その腔は中脳水道となる。菱脳からは小脳延髄が発生し、その腔は第四脳室となる。

中枢神経系 前脳 大脳

嗅脳, へんとう, 線条体, 海馬, 大脳新皮質

間脳

視床上部, 視床, 視床下部, 視床腹部, 下垂体, 松果体, 第三脳室

脳幹 中脳

中脳蓋, 大脳脚, 視蓋前域, 中脳水道

菱脳 後脳

, 小脳,

髄脳 延髄
脊髄

[編集] 進化

中枢神経系の基本的な構造は、脊椎動物については進化を通じて保存されているが、進化の大きな傾向としては、大脳の発達が挙げられる。例えば爬虫類の脳では、大脳は大きな嗅球の付属物に過ぎないのに対して、哺乳類では中枢神経系の大部分を占める。ヒトでは、大脳は間脳と中脳の大部分を覆うまでになっている。異なる種の脳のサイズの相対成長の研究では、ネズミからクジラまで連続性が現れ、中枢神経系の進化の様子が伺える。