耀徳郡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。219.0.58.67 (会話) による 2012年3月26日 (月) 12:10個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (内部リンク追加)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

耀徳郡
位置
各種表記
ハングル 요덕군
漢字 耀徳郡
発音 ヨド=クン
ローマ字転写 Yodŏk kun
テンプレートを表示

耀徳郡(ヨドクぐん)は、朝鮮民主主義人民共和国咸鏡南道に属する郡。政治犯強制収容所の所在地の一つとして知られている。

地理

咸鏡南道の南西部、泗水山(1747m)・白山(1724m)など狼林山脈の山々がそびえる内陸部に位置する。東は金野郡(旧・永興郡)・定平郡に接しており、そのさらに東が東朝鮮湾である。また、南は水洞郡、西は平安南道新陽郡孟山郡、北は平安南道の寧遠郡大興郡に接している。

歴史

1945年8月時点の咸鏡南道永興郡宣興面・耀徳面・横川面にあたる地域で、1952年に北朝鮮で行われた大規模な行政区画改編の際に新設された。

  • 1952年12月 - 永興郡宣興面・耀徳面の全域と横川面の大部分をあわせ耀徳郡が新設される。
  • 1967年10月 - 大坪里に邑を移転。

強制収容所

耀徳郡は政治犯強制収容所である第15号管理所の所在地として知られており、人権侵害の実態が問題視されている。

特に同管理所から出所後、韓国に亡命した安赫姜哲煥の証言により第15号管理所の人権侵害の実態が詳しく語られ、日本人拉致事件などと並んで北朝鮮の人権問題が問題視されるきっかけとなった。また、最近同管理所の人権侵害を描いたミュージカル「耀徳ストーリー(en)」が製作、上演された。[1]ドキュメンタリー映画(en)も製作されている。

ただ、最近、第15号管理所が解体されたという報道もある[2]

北朝鮮は公式には強制収容所は存在しないとしているが、アムネスティ・インターナショナルは衛星写真を分析し、耀徳第15号管理所が2001年と比較し規模が急激に拡大している事実を2011年5月に発表した。[3]

外部リンク

  1. ^ Realities of N. Korean prison camp brought to stage -- with music Los Angeles Times, February 24 2006
  2. ^ (朝鮮語) 「耀徳政治犯収容所解体移動説」朝鮮日報 2004年12月22日
  3. ^ 北朝鮮 強制収容所の「おぞましい」実態、国際人権団体 AFPBB, 2011年05月04日