童夢・F105
童夢・F105(どうむ・エフいちまるご)は、童夢が1997年からのF1世界選手権参戦を目指し、テスト用に開発したマシン。設計はチーフデザイナーの奥明栄。
童夢では、1994年に童夢・F104で全日本F3000選手権のシリーズチャンピオンを獲得した事を契機にF1プロトタイプシャーシの開発を開始。1996年3月、童夢の全てのノウハウを結集した「童夢・F105」が完成した。1997年もF1のレギュレーション変更に伴う改良を加えてテストを継続した。フロントノーズは細く高いハイノーズを採用している。
テスト走行には服部尚貴や黒澤琢弥、脇坂寿一など、全日本F3000のドライバーが複数起用された。テスト時のスポンサーにはワコール、セブン-イレブンがついていた。
スペック
- 全長 4,515 mm
- 全幅 1,995 mm
- 全高 980 mm
- ホイルベース 2,880 mm
- 前トレッド 1,708 mm
- 後トレッド 1,619 mm
- ブレーキキャリパー MMCモノブロックキャリパー(フロント6ポット, リヤ4ポット)
- ブレーキディスク・パッド カーボン製
- ホイール マグネシウム製・フロント11インチ×13インチ, リヤ14インチ×13インチ
- タイヤ グッドイヤー, ブリヂストン
- エンジン 無限MF301H
- 気筒数・角度 V型10気筒・72度
- 排気量 3,000cc
- 燃料タンク 125L
- ギヤボックス 6速+リバースセミオートマチック
- スパークプラグ NGK
ゲーム化
童夢・F105の開発をテーマとしたプレイステーション向けシミュレーションゲームが発売されている。童夢は未来のレーシングカー・デザイナーの育成を目的に協力を行い、実際に開発を行った際の実データが提供されている。
- 『童夢の野望 F1GP NIPPONの挑戦』 - 1996年10月25日発売
- 『童夢の野望2 The Race of Champions』 - 1998年11月19日発売