神沼克伊

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神沼 克伊(かみぬま かつただ、1937年 - )は、日本の固体地球物理学者、極地研究家。国立極地研究所ならびに総合研究大学院大学名誉教授。地震火山、ならびに極地研究の第一人者として活躍。

経歴

神奈川県生まれ。東京理科大学理学部卒業[1]東京大学大学院理学研究科修了後に東京大学地震研究所に入所し、地震や火山噴火予知の研究に携わる。地震被災地や火山に赴いての指導や執筆活動等で活躍。

  • 同年3月 東京大学から理学博士。論文の題は「The study of the crustal and mantle structure in Japan from phase velocities of Love and Rayleigh waves(ラブ波及びレーリー波から求めた日本の地下構造)」[2]
  • 2011年2月22日のクライストチャーチの地震では、110年前の1901年の地震でも大聖堂の尖塔が折れたと、ただ一人解説している。
  • 地震、火山、津波などの災害に際しては、テレビでは一般人に対しても大変分かりやすい解説を行っている。
  • 1973年には「霧島山桜島の活動後約100年で活動を始める」という論文を書いており、1914年の櫻島の噴火以来97年目の2011年1月26日からの噴火で、27日からマグマが噴出する本格的な活動が始まった。21世紀は桜島の活動は沈静化し、霧島山新燃岳御鉢が交互に)の活動が続くと予測している。

著書

  • 『南極・火山・地震』玉川大学出版部(玉川選書) 1977
  • 『氷の大陸南極』玉川大学出版部 玉川選書 1978
  • 『25年目の南極』日刊工業新聞社(ウィークエンドブックス) 1983
  • 『南極情報101』1983 岩波ジュニア新書
  • 『南極の現場から』1985 新潮選書
  • 『地球のなかをのぞく』1988 講談社現代新書
  • 『南極100年 地球上のパラダイスをめざして』ほるぷ出版 1994
  • 『南極の四季』1994 (新潮選書)
  • 『極域科学への招待』1996 (新潮選書)
  • 『地震学者の個人的な地震対策 治にいて乱を忘れずの法』三五館 1999
  • 『南極へ行きませんか』出窓社 2001
  • 『地震の教室』古今書院 2003
  • 『旅する南極大陸 〈体感的〉究極ガイドブック』三五館 2007
  • 『地球環境を映す鏡南極の科学 氷に覆われた大陸のすべて』講談社 ブルーバックス 2009
  • 『みんなが知りたい南極・北極の疑問50 南極点の標識が毎日移動しているって? 南極の地下にある地底湖の正体とは?』ソフトバンククリエイティブ(サイエンス・アイ新書) 2010
  • 『次の超巨大地震はどこか? 過去に起こった巨大地震の記録から可能性の高い地域を推測する!!』ソフトバンククリエイティブ(サイエンス・アイ新書 2011
  • 『首都圏の地震と神奈川』有隣堂 有隣新書 2012
  • 『次の首都圏巨大地震を読み解く M9シンドロームのクスリとは?』三五館 2013
  • 『白い大陸への挑戦 日本南極観測隊の60年』現代書館 2015[3]

共著・監修

翻訳

  • バーナード・ストーンハウス『北極・南極 : 極地の自然環境と人間の営み』三方洋子共訳 朝倉書店 1996

脚注

  1. ^ 坊っちゃん賞 受賞者一覧 東京理科大学
  2. ^ 博士論文書誌データベース
  3. ^ 人類への恵みは尽きず『白い大陸への挑戦・日本南極観測隊の60年』  国立極地研究所名誉教授・神沼克伊(かつただ)さん (78)”. 東京新聞. 2022年10月9日閲覧。