田中綾
田中綾(たなか あや、1970年2月11日[1] - )は、日本の文芸評論家、歌人。北海学園大学人文学部教授。専門は日本近現代文学(特に詩歌史)。博士(文学)(北海学園大学)。
経歴
北海道札幌市出身。北海道札幌平岸高等学校、北海道大学文学部言語学専攻卒業。福島泰樹の短歌絶叫ライブに触れて現代短歌を始め、1991年の第8回早稲田文学新人賞に短歌「人間呼格」で佳作に選ばれる[2]。フリーライターを経て、1995年に「アジアにおける戦争と短歌 -近・現代思想を手がかりに」で第13回現代短歌評論賞受賞。その後、菱川善夫に師事して短歌批評を学び、北海学園大学大学院文学研究科の1期生として修士課程を修了[3]。2001年から2010年まで朝日新聞北海道版歌壇選者を担当[4]。2008年、北海学園大学にて「非国民文学論」により博士(文学)を取得[5]。2002年度道銀芸術文化奨励賞受賞。2008年、前年に没した菱川の後任として北海学園大学に着任。
北海道新聞日曜文芸欄に連載コラム「書棚から歌を」を2009年11月から週1回担当している。2017年、三浦綾子記念文学館館長。
研究テーマ
昭和の戦時下とGHQ占領期における言論統制と短歌。特に逗子八郎研究。
著書
単著
- 『権力と抒情詩』(ながらみ書房、2001年)
- 『書棚から歌を』(深夜叢書社、2015年)
- 『非国民文学論』(青弓社、2020年)
- 『書棚から歌を二〇一五-二〇二〇』(しまふくろう新書、2021年)
共編著
- 岡井隆・佐佐木幸綱ほか編「短歌という方法」『現代にとって短歌とは何か』(岩波書店版、1998年)
- 文学史を読みかえる研究会編「祝祭(フェスティバル)―六十年代前衛短歌運動とは」『文学史を読みかえる6 大転換期』(インパクト出版会 、2003年)
- 現代短歌研究会編「大逆事件と近代日本」『〈殺し〉の短歌史』(水声社、2010年)
- 「歌人と戦争責任」『作家と戦争 太平洋戦争70年』(河出書房新社、2011年)
脚注
- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.456
- ^ 第8回早稲田文学新人賞発表
- ^ 豊平会報No.73
- ^ 北海道)三浦綾子文学館新館長に歌人の田中綾氏
- ^ 博士論文書誌データベース。