玄関

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書院造りの流れをくむ武家屋敷風の玄関。(小諸宿本陣主屋

玄関(げんかん)とは、建物の主要な出入り口のこと。

本来、中国の道教煉丹術の内丹の法では体内にある気を巡らすための最初に気を通す場所のことである)、達磨による禅の伝来の際、達磨の指示でディヤーナを玄(後に禪(禅)と訳す)と訳したともされる)などの用語で「玄関」とは「妙の道に入る門」(「玄牝の関」)ことである。

日本では書院造寺の客殿方丈などへの出入り口として造られたものである。住居用に書院造の普及し始めた江戸時代以降に住宅に玄関が設けられたとされている。

玄関と靴について

日本では家屋の玄関ではほぼ必ずを脱ぐ。中国や欧米では脱がない習慣が広くみられるが、しかし欧米でも一部の地域では、それぞれの家庭によって脱ぐことがある。

カナダでは、多くの家庭で靴を脱ぐ習慣がある。ただし、靴を脱ぐ場所は家庭ごとによって異なり、日本の玄関のような特定の空間はない。カナダでは主に玄関ドア付近や廊下などで靴を脱ぐ。また、東アジア、東南アジア、トルコなど広い地域では玄関で靴を脱ぐ習慣があり、玄関で靴を脱ぐことを習慣とする文化は少なくない。一部のアメリカ南部の郊外家屋では、Mud Roomと呼ばれるジャケットや靴をぬぐ空間がある。

関連項目