清水洋 (音響工学者)

清水 洋（しみず ひろし、1925年（大正14年）4月17日 - 1991年（平成3年）12月13日）は、日本の音響工学者、工学博士。東北大学名誉教授、日本音響学会名誉会員。専門は電気音響工学。

略歴

新潟県新潟市出身。1943年（昭和18年）3月に新潟中学校を卒業、1945年（昭和20年）3月に新潟高等学校を1年繰り上げ卒業、1948年（昭和23年）3月に東北大学工学部電気工学科を卒業。

1948年（昭和23年）3月に東北大学電気通信研究所助手に就任、菊池喜充のもとで研究、1955年（昭和30年）11月に同研究所助教授に就任、1962年（昭和37年）12月に東北大学工学部通信工学科電気音響学講座教授に就任。

1966年（昭和41年）に「磁歪振動子用強磁性酸化物の製造法」の発明で全国発明表彰特許庁長官賞を受賞、1969年（昭和44年）に「圧電体にのみ存在する横波弾性表面波（BGS波 (Bleustein-Gulyaev-Shimizu wave)）」を発見。

1980年（昭和55年）5月に論文「モノリシック圧電フィルタにおける2次元エネルギー閉込め振動」で第36回（昭和54年度）電子通信学会論文賞を受賞、著書『通信工学基礎論』で第24回（昭和54年度）電子通信学会著述賞を受賞。

1985年（昭和60年）5月に日本音響学会理事に就任、1987年（昭和62年）5月に日本音響学会副会長に就任、同月に論文「圧電基板上のグレーティングによる弾性表面波の反射」で第43回（昭和61年度）電子情報通信学会論文賞を受賞。

1989年（平成元年）3月に東北大学を定年退官、4月に電気通信大学教授に就任、東北大学名誉教授の称号を受称、1990年（平成2年）5月に日本音響学会名誉会員の称号を受称、1991年（平成3年）4月に青森大学教授に就任。

1991年（平成3年）12月13日午前3時15分に胸腹膜炎のため死去、同日付で正四位を受位、勲二等瑞宝章を受章。

門下生

• 中村僖良 - 電子工学者、東北大学名誉教授。

著書

• 『電子回路学』柴田幸男[共著]、丸善、1975年。
• 『通信工学基礎論』虫明康人・佐藤利三郎[共著]、丸善、1977年。

編書

• 『電気・電子応用計測』高木相[著]、西澤潤一・村上孝一・木村正行[共編]、朝倉書店、1989年。
• 『離散数学』斎藤伸自・西関隆夫・千葉則茂[著]、西澤潤一・村上孝一・木村正行[共編]、朝倉書店、1989年。
• 『電気・電子計測』新妻弘明・中鉢憲賢[著]、西澤潤一・村上孝一・木村正行[共編]、朝倉書店、1989年。
• 『数値計算法』奈良久・早川美徳・阿部亨[著]、西澤潤一・村上孝一・木村正行[共編]、朝倉書店、1991年。
• 『通信工学』高木相[著]、西澤潤一・村上孝一・木村正行[共編]、朝倉書店、1992年。
• 『電気回路 I』斎藤伸自[著]、西澤潤一・村上孝一・木村正行[共編]、朝倉書店、1993年。
• 『電気回路 II』斎藤伸自[著]、西澤潤一・村上孝一・木村正行[共編]、朝倉書店、1993年。
• 『コンピュータプログラミング』川添良幸・青山智夫[著]、西澤潤一・村上孝一・木村正行[共編]、朝倉書店、1995年。

論文

• CiNii収録論文 - CiNii

参考文献

• 「追悼文 清水洋先生」『日本音響学会誌』第48巻第4号、215-216頁、中村僖良[著]、日本音響学会、1992年。
• 「清水洋先生を偲んで (PDF) 」『東北大学電気・通信・電子・情報同窓会便り』第23号、4面、中村僖良[著]、東北大学電気・通信・電子・情報同窓会、1993年。
• 「清水洋先生 御退官 (PDF) 」『東北大学電気・通信・電子・情報同窓会便り』第20号、1-2面、東北大学電気・通信・電子・情報同窓会、1990年。
• 「清水洋」『現代 物故者事典 1991〜1993』307頁、日外アソシエーツ[編]、日外アソシエーツ、1994年。
• 「清水洋」『新潟県 人物・人材情報リスト 2021 第1巻』525頁、日外アソシエーツ[編]、日外アソシエーツ、2020年。

関連文献

• 「追悼文 菊池喜充先生」『日本音響学会誌』第41巻第2号、67-68頁、清水洋[著]、日本音響学会、1985年。
• 「菊池喜充先生を偲んで (PDF) 」『東北大学電気・通信・電子・情報同窓会便り』第15号、1面、清水洋[著]、東北大学電気・通信・電子・情報同窓会、1985年。
• 「新しい年を迎えるにあたって」『日本音響学会誌』第45巻第1号、1-2頁、清水洋[著]、日本音響学会、1989年。

外部リンク

• 清水洋 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
• 清水洋 - 日本の研究.com