明日! (歌曲)
「明日!」(Morgen!)作品27-4は、ドイツの作曲家リヒャルト・シュトラウスが1894年に作曲した歌曲。詩は、スコットランド生まれで、長らくドイツに住んだ、ジョン・ヘンリー・マッケイによる。
概説
- 恐らく、シュトラウスの書いたもっともロマンティックな作品の一つだろう。
- きわめて簡素ながら、非常に繊細で、信じられないほどの美しさをもった作品で、20世紀最大の歌曲ピアニストだったジェラルド・ムーアはその著書「歌手と伴奏者」で、「壊れものにつき、取扱注意」のラベルを張るべきである、と主張している。
- テクストは、明日、輝く太陽のもとで、愛し合う二人が再び一つになるだろう、というきわめて希望に満ちた愛の詩で、やや感傷的であるが、儚く、繊細な詩である。
- シュトラウスもそれを受けて、繊細の極みといってよい音楽をつけた。ト長調、4/4拍子、最初のフレーズが解決しないうちに、歌がサブドミナントで入ってくる開始は一度聴いたら忘れられない。
- 作曲者自身による管弦楽編曲もあり、そこでは、一貫してアルペッジョをハープが、主旋律を独奏ヴァイオリンが受け持っている。
- タイトルの「Morgen!」は、「明日!」「あした!」「あした」「あしたには!」「明日(あす)の朝」など、さまざまに訳されている。
原詩全文
Morgen!
- John Henry Mackay
Und Morgen wird die Sonne wieder scheinen,
und auf dem Wege, den ich gehen werde,
wird uns, die Glücklichen, sie wieder einen
inmitten dieser sonnenatmenden Erde...
Und zu dem Strand, den weiten, wogenblauen,
werden wir still und langsam niedersteigen.
Stumm werden wir uns in die Augen schauen,
und auf uns sinkt des Glückes stummes
Schweigen...