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恒春鎮

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屏東県 恒春鎮
別称: 瑯
地理
座標: 北緯22度00分 東経120度45分 / 北緯22.000度 東経120.750度 / 22.000; 120.750
面積: 136.7630 km²
各種表記
繁体字: 恆春
日本語読み: こうしゅん
拼音: Héngchūn
通用拼音: Héngchuēn
注音符号: ㄏㄥˊ ㄔㄨㄣ
片仮名転写: ハンチュン
台湾語: Hêng-chhun
客家語: Hèn-tshûn
行政
行政区分:
上位行政区画: 屏東県
下位行政区画: 17里272鄰
恒春鎮長: 葉明順
公式サイト: 恒春鎮公所
情報
総人口: 31,123 人(2009年8月)
世帯数: 10,568 戸(2009年8月)
郵便番号: 946
市外局番: 08
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恒春鎮(こうしゅんちん)は台湾島南部にある恒春半島南端の屏東県に位置するで、かつ台湾行政区における最南端の郷鎮である。

地理

毎年9月から翌年の3月にかけて、シベリアからの季節風中央山脈に沿って南へ吹くことから、恒春半島では季節風が海洋へ向かって急速に吹き、風向きの強い「落山風」を形成する。

熱帯性気候に属し、南方の海岸は珊瑚礁地形があり、自然生態を豊かにしている。1982年に台湾最初の国家公園-墾丁国家公園が創立した。

気候

恒春 (1971-2000)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C°F 24.3
(75.7)
25.1
(77.2)
27.2
(81)
29.5
(85.1)
30.9
(87.6)
31.3
(88.3)
31.7
(89.1)
31.4
(88.5)
31.1
(88)
29.7
(85.5)
27.3
(81.1)
25.0
(77)
28.7
(83.7)
平均最低気温 °C°F 17.8
(64)
18.3
(64.9)
20.0
(68)
22.2
(72)
23.9
(75)
25.1
(77.2)
25.4
(77.7)
25.1
(77.2)
24.5
(76.1)
23.7
(74.7)
21.7
(71.1)
19.2
(66.6)
22.2
(72)
降水量 mm (inch) 25.7
(1.012)
27.7
(1.091)
19.9
(0.783)
43.5
(1.713)
163.9
(6.453)
371.3
(14.618)
396.3
(15.602)
475.2
(18.709)
288.3
(11.35)
141.9
(5.587)
43.2
(1.701)
20.6
(0.811)
2,017.5
(79.429)
湿度 72.6 73.7 74.4 75.4 78.5 83.6 83.3 84.0 79.7 74.0 70.8 70.7 76.7
平均月間日照時間 171.7 168.4 206.9 205.3 201.8 192.8 227.5 197.1 192.1 200.0 178.0 162.0 2,303.6
出典:中央気象局 2009-03-17

歴史

気候が温暖なため以前は胡蝶蘭に至る所にあったことから、パイワン語の「蘭」の音訳にちなんで「瑯嶠(ランジァオ)」という古名がある。同治年代に恒春半島で牡丹社事件があった際、沈葆楨はここで城壁を築くよう朝廷に奏請し、屏東で最初の県が瑯嶠に設けられた。気候が温暖なため、沈葆楨は四季春の如くとして、地名を「恒春」に改めた。

2006年12月26日、中央気象局屏東恒春地震站は西偏南方 22.89 キロメートルのルソン海峡バシー海峡)の海域にマグニチュード 7.0 の地震を観測した。地震により台湾で死傷者と建築物がもたらされた他、数本の海底ケーブルが断線し、東アジア区域内のインターネット、国際電話サービスが寸断され経済的損失がもたらされた。(2006年恒春地震

経済

日光が「落山風」を強烈に熱し乾かすため、タマネギの栽培に適しており豊富に産出される。また1901年にサイザル麻(瓊麻)を導入し、それにより荒縄、麻袋などの生活用品が作られ、日本統治時代の経済上の重要な位置を占め、かつては「東洋の光」の名声を博した。現在すでに衰退したが、サイザル麻は恒春のシンボルとなった。

行政区分

  • 城南里
  • 城北里
  • 城西里
  • 山脚里
  • 網紗里
  • 仁寿里
  • 茄湖里
  • 頭溝里
  • 四溝里
  • 徳和里
  • 龍水里
  • 山海里
  • 大光里
  • 水泉里
  • 南湾里
  • 墾丁里
  • 鵝鑾鼻里


交通

種別 路線名称 その他
鉄道 恒春線 計画線
空港 国内線 恒春空港(9月~3月は強風のためしばしば閉鎖される)

教育

高級職業学校
国民中学
国民小学

観光

恒春古城

恒春古城門

恒春古城は清朝末期に建てられ、欽差大臣沈葆楨を派遣して台湾を治めさせた。沈葆楨は海上防御を強化するため、城壁と東西南北に四つの城門、城門の上に砲台、城壁の外に溝を建設した。これは台湾で唯一軍事目的のために造られた防御都市であり、台湾で最も当時の状態が保存された遺跡都市でもある。1935年、台湾総督府史蹟名勝天然紀念物保存法に従い恒春城を史跡に指定し保護した。現在は二級の古跡とされる。城壁に百年来の多く損傷があったが、現在は古来の建築工法と材料により修復完成した。2006年12月26日、大地震により損傷した。

墾丁国家公園

出火

恒春と東門外の地中から天然ガスが砂利の地面に噴出しており、点火された一団の赤い炎は多くの観光客を引き付けている。天然ガスは絶えず移動するため、出火口もまたの時々により移動する。炎はあまり大きくはないが、以前は観光客が火傷をする事件も発生しており、注意が必要である。地元の人はバーベキューのためにも利用しており、卵、トウモロコシ、イモなどが焼かれている。

特産

  • 恒春三宝:瓊麻、港口茶、玉葱
  • 恒春三怪:落山風、檳榔、思想起
  • 辣椒
  • 芭蕉
  • 瑯嶠米
  • 牧草(狼尾草)
  • 海産

伝統小吃

  • 古早味鹹粿
  • 小杜包子
  • 冬粉鴨
  • 古早味大麺
  • 緑豆蒜
  • 紅亀粿
  • 辣椒醤

出身人物

関連項目

外部リンク