フォルミダビーレ級装甲艦

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フォルミダビーレ級装甲艦
写真はフォルミダビーレ
艦級概観
艦種 装甲艦
艦名
前級 レ・ガランテュオーモ
次級 プリンチペ・ディ・カリニャーノ級
性能諸元
排水量 常備:2,700トン
満載:2,854トン
全長 65.8m
垂線長:64.0m
全幅 13.6m
吃水 5.4m
機関 マルセイユ式石炭専焼角缶6基
+レシプロ機関1基1軸推進
最大
出力
1,080hp
最大
速力
10.0ノット(機関航行のみ)
航続
距離
-ノット/-海里
燃料 320トン(石炭)
乗員 15名(士官)
356名(科員)
兵装 16.4cm鉄製単装ライフル砲16基
72ポンド単装砲4基
装甲(鉄製) 舷側:109〜115mm、100mm(水線部)
司令塔:-mm

フォルミダビーレ級装甲艦 (Formidabile class Fregata corazzata) とはイタリア海軍が1860年代に購入した装甲艦の艦級である。イタリア海軍では一等装甲蒸気フリゲートと分類していた。本級の竣工はイギリス海軍ウォーリア」よりも一ヶ月早く、イタリア海軍は世界で二番目に装甲艦を取得した国家となった。イタリア海軍の戦艦の呼称である「コラッザータ(corazzata)」は本級から使用された。

概要

まだ国内の工業力が未発達であったイタリアは宿敵オーストリア=ハンガリー帝国海軍に対抗すべく、時のサルデーニャ王国宰相カミーロ・ベンソ伯爵がフランスがクリミア戦争で用いた装甲自走浮き砲台(フローティング・バッテリー)2隻を発注した。しかし、同時期にフランス海軍により世界初の装甲艦「グロワール」が誕生していた。これに影響されたイタリアは急遽、航洋装甲艦に変更した。これが本級である。

艦形

本級の基本構造は製の船体の舷側に製の装甲板を張った3本の帆走用マストと1本煙突を持つ装甲コルベットとしてフランスで設計されたが、本級の就役時にはイタリア海軍最大・唯一の装甲艦のクラスであったためにフリゲートに類別された。本級は船体側面部に109mm装甲板が張られた砲門を持ち、艦内に16.4cm鉄製ライフル砲を単装砲架で16基を装備していた。

同型艦

1860年12月にフランス、ラ・セーヌ造船所にて起工、1861年10月1日進水、1862年5月就役、1904年7月25日に除籍。

1860年6月にフランス、ラ・セーヌ造船所にて起工、1861年2月16日進水、1861年9月就役、1903年8月30日に除籍。

関連項目

参考文献

  • 「世界の艦船増刊第41集 イタリア戦艦史」(海人社)
  • 「Conway All The World's Fightingships 1860-1905」(Conway)

外部リンク

  • Formidabile「フォルミダビーレ」のスペックと写真のあるページ。(英語)
  • Terribile「テリビーレ」のスペックと写真のあるページ。(英語)