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ネバダ核実験場

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ネバダ核実験場
地下核実験により生じた陥没が多数見られる
ネバダ核実験場で1953年に行われたアップショット・ノットホール作戦でのW9核砲弾を使用したグレイブル実験。M65 280mmカノン砲で発射。核出力は広島に投下されたのと同じ15kt。

ネバダ核実験場Nevada Test Site)は、アメリカ合衆国エネルギー省が管理している核実験場。アメリカ合衆国ネバダ州のネバダ砂漠にあり、ラスベガスの北西約105kmの地点である。かつては大気圏核実験地下核実験が行われていたが、現在は臨界前核実験が行われている。

概要

1951年1月11日に、核実験の実験場として開設された。面積は約3,500平方キロメートル(日本の鳥取県全域に相当)あるが、ほとんどは砂漠と山岳地帯である。当地における初めての実験は1951年1月27日のことであり、1ktの核爆弾が投下されている。

1951年から1992年にかけて、928回の核実験が行われたことが公表されている。うち、828回は地下核実験である。アメリカが行った核実験のほとんどは当地で行われており、ここ以外の核実験は126回で主に太平洋核実験場マーシャル諸島で実施された。大気圏内核実験は、部分的核実験禁止条約以前の1962年まで行われていた。地下核実験も包括的核実験禁止条約以前の1992年まで行われていた。

ネバダ核実験場での100回の大気圏内核実験によって発生・拡散したヨウ素131の甲状腺への蓄積を示す

著名な実験としては1963年に行われたストラックス作戦があげられる。平和的核爆発の研究を目的としたこのセダン核実験においては、威力104ktの核爆弾が使用された。実験により、直径390m深さ100mの陥没口「セダン・クレーター」が形成された。

実験場の周囲において、大気圏内核実験により生成されたヨウ素131などの放射性同位体は広範囲に分散し、甲状腺ガンの増加をもたらしていると指摘する研究者もいるが、明確な因果関係は証明されていない。

関連項目

座標: 北緯37度7分 西経116度3分 / 北緯37.117度 西経116.050度 / 37.117; -116.050